2014年2月の冬のスペイン周遊ツアー旅行記です。
旅の4日目(観光3日目)は前日到着し宿泊していたセビリア市内で、主な観光スポットを巡ります。ヒラルダの塔にも登りました。
セビリアは、セビージャ、セビーリャと呼ばれることもありますが、この記事ではセビリアと表現しています。
日本との関わりも深いアンダルシアの州都
スペイン南部に位置するアンダルシアの州都で、スペイン国内第4位の70万人ほどが住んでいます。フラメンコや闘牛の本場としても有名でスペインを代表する観光都市です。アルハンブラ宮殿のあるグラナダもこのアンダルシア州に属しています。
私自身は何年か前に開催された「セビリア万博」(1992年開催)の時にニュースで見聞きした程度ですが、実は日本との関わりが深い都市です。
17世紀に仙台藩の伊達政宗の命により家臣の支倉常長(はせくらつねなが)率いる遣欧使節団が赴き、このセビリア県がヨーロッパ最初の上陸地になっていたそうです。
ガイドさんのお話でもこの支倉常長は日本との関係を語る上で欠かせない重要人物だそうです。(伊達政宗については、徳川幕府に対して問題多きヤツではありますが・・・)
車窓から見る町の風景
この町は、教会施設のみならず街並みにもイスラム風の建物の名残が多く見られます。
タイルが印象的なスペイン広場
1929年に開催された「イベロ・アメリカ博覧会」の会場として整備されました。
1992年にも万博が開催されているので、どうやら万博好きの町?(大阪みたい!?)
万博のパビリオンとして造られた建物は、アンダルシア地方独特の建築様式であるムデハル様式です。
午前の早い時間でお天気もどんより。人も少ないので観光にはラッキー。
半円状の建物の内側は美しい回廊になっています。
回廊に沿った外側は、スペインの各県を表すタイル画になっています。
歴史的な出来事や地域の特徴を表すデザインが描かれており、ベンチにもなっているので、触っても座ってもよし。
約50ほど並んでいますが、時間がなくて全部は見られませんでした~
これから向かうグラナダのタイル画
すっかりタイル画の美しさに魅せられました。
建物内の階段の壁のタイル 青と独特な模様が印象的です。
スペイン広場からバス移動し、バスを降りてしばらく散策しながらカテドラルへ向かいます。
ムリージョ庭園のコロンブス記念塔
旧ユダヤ人街
かつてユダヤ人が住んでいたという世界遺産に指定されている細い路地を歩きます。ガイドさんなしではちょっと不安な道です。
路地の一角には、観光客向けのギフトショップ
少しの時間ですが、トイレ休憩兼おみやげタイムがありました。
「おっしゃれ~♪」「旅行の記念に・・・」と買いたくなりますが、たいていは自宅に持って帰ると、まったく我が家のインテリアに合わない、という”ヨーロッパ民芸品あるある”が予測できたのでやめておきました(苦笑)
世界三大聖堂のカテドラル
カテドラルに到着する頃には青空が出ました。”晴れ女”参上の瞬間(*^^)v そんなに寒くないし。
手前がカテドラル、奥にはヒラルダの塔があります。
このカテドラルは世界三大聖堂(他の2つは、バチカンのサンピエトロ大聖堂、イギリスのセントポール大聖堂)のひとつであり、世界遺産に登録されています。
大聖堂外観
かつてはここにイスラムのモスクがありましたが、取り壊されてこのカトリックの大聖堂が建てられました。コルドバのメスキータのようにイスラムとキリスト教の共存はできなかったようです。
しかし、隣接するヒラルダの塔は、モスクの尖塔(ミナレット)を残した”共存”形式となっています。
大聖堂内部
ステンドグラス
コロンブスの墓
コロンブスという人物にピンときませんが、ここが「日光東照宮の徳川家康の廟みたいなもの」といわれるとピンときます(苦笑)
ミナレットの面影を残すヒラルダの塔 登頂
高さ98メートル。モスクの尖塔(ミナレット)を改修して造られた鐘楼です。
ツアーではこのヒラルダの塔に登る時間がありました。各自自由ということでしたが、このお天気なら登らなくっちゃ損です。
内部は当然エレベータはないのでひたすら歩くしかありませんが、一部を除いてスロープになっているので(イタリアのピサの斜塔の階段に比べたらはるかに)歩きやすいと思います。
こんな数字が次々に現れます。多分30ちょっとまで続いていたと思います。
5分くらいで展望場所に到着しました。
ヒラルダの塔の鐘楼
こんなにたくさんの鐘が一斉に鳴ったらさぞかしにぎやかだろうな・・・と思いながら記念撮影していると、突然鳴り響きました。マジうるさい(爆)
ヒラルダの塔からの眺め
塔から降りてカテドラルの中庭にまわってみました。
おいしそうなオレンジがたわわに実っていましたが、鑑賞用で食べられない(美味しくない)そうです。
スペインの周遊ツアーのコースを最近見ていると、8日間ほどのツアーではこのセビリアが組み込まれていないことも多いようで、それはもったいないと思いました。
町並み全体がイスラムとキリストの融合という独特の風景がとても印象的でしたし、ヒラルダの塔も登る価値十分。
400年も前から日本と関わりのあるこの町を多くの方に訪れていただきたいと思います。
そして戦国ヲタのちょっと余談・・・
セビリアと信長
1992年のセビリア万博という名前が私の記憶に強く残っていた理由がこれでした。
【安土城天守の原寸復元】
「安土城天主信長の館」(滋賀県近江八幡市)で見たこちら。
1992年のセビリア万博に出展されたもので、天守の最上階(5・6階部分)の原寸復元模型です。
当時の万博パビリオンのプロデューサーは堺屋太一氏、建築は安藤忠雄氏というスペシャルコラボなのでした。
セビリア万博での出展の経緯などはよくわかりませんでしたが、スペインやポルトガルといった「南蛮文化」を積極的に取り入れた信長のイメージと合うからでしょうか?
意外なところでスペインとのつながりがありました。
セビリアに続いては、ちょっと雰囲気の異なる 白い村 ミハスへ向かいます。
こちらからツアーのダイジェスト・リンク集がご覧いただけます。