2014年2月の冬のスペイン周遊ツアー つづきです。
とうとうやってきました。バルセロナ。
そしてこの旅で一番楽しみにしていたスポットからの観光スタートです。
サクラダ・ファミリアとご対面
バスが交通規制のためなかなか目的地付近に入れず、冷や汗ものでしたが、やっと降ろしてもらえました。
なお、私はこのブログでもカミングアウトしていますが、巨大建造物と工事中(修復中)が大好き♡
100年近く工事中の巨大建造物だなんて、できるならば近くに住んで毎日工事中を見ていたいくらいです。
まずは全体を眺められる展望スポットでお写真タイムです。
サグラダ・ファミリア全景(2014年2月)
とうとう来てしまいました~ 言葉では言い表せない感動の瞬間!
手前の池がもっときれいだったらいいのにとか、空がもっと青ければよかったのに・・・なんてぜいたくは申しません。この場に立てただけでも幸せです。
コンデジ限界のアップで歴史的な工事中の瞬間をパチリ☆ クレーンに萌えます♡
クレーンの向き、位置は刻々と変化していきます。今しか撮れない瞬間だらけです。
教会とは思えないようなポップな装飾もあります。
正直なところ一眼レフに望遠レンズをつけて持参したかったのですが、スペインはスリが多いと聞いてビビった私。自分の身を守るだけでも精いっぱいのため、カメラは望遠レンズ(30倍くらい)付きのコンパクトデジカメ。
余談ですがこれ↓↓が撮りたいがために一眼レフの望遠レンズ買っちゃいました(>_<)
完成後は、一眼レフは重くてお蔵入りとなってしまいました・・・トホホ
サグラダ・ファミリア(聖家族教会)とは
Sagrada Familiaは、正式には「聖家族贖罪教会」とのことですが、日本では聖家族教会と訳されることが多いです。カトリックのバシリカ(建築様式のひとつ)で、その高さは172m。
1882年にはじまった工事の2代目設計者がアントニ・ガウディ
事故で急死してしまうのですが、彼亡き後も工事が続き、開始からすでに100年近く経過していますが、未だ工事中。未完成ながらも2005年に世界文化遺産に登録された異色の建造物です。
当初は300年かかるとも言われていましたが、近年の技術(IT技術も駆使されています)の進化もあって、(ガウディ没後100年の節目)2026年の完成を予定しているそうです。
完成が前倒しになったもうひとつの理由に財政状態の改善もあるそうです。
というのもこの教会の建設は公共工事ではなく、入場料収入のみで賄われています。
建設当初は(お金が集まらず)なかなか工事が進みませんでしたが、近年では知名度も上がりボロ儲け、冬でも大勢の人が訪れて混雑していました。
どんよりしていた空が、いい感じになってきましたよ~
これならいい写真が撮れそうと思ったら・・・教会の中へ入るお時間です。
入場とセキュリティチェック
ここからが有料エリア、ということは先ほどの外観は無料で撮影可能ということです。
セキュリティチェックは簡易的(係員の目視のみ)なものでした。
(2019年9月加筆)
2019年に行ったイタリアはどこもかしこも厳しいチェック&大混雑だったので、同じ世界遺産でもお国柄の違いなのかと調べてみたところ、2018年頃からここもセキュリティがかなり強化されている様子。ここ数年の治安悪化(テロなど)に対する対策のようです。
ヨーロッパの美術館や世界遺産では、空港並みのセキュリティチェックが当たり前という覚悟で行きましょう!
生誕のファサード
写真などでもおなじみ、最も早く着手された東側の生誕のファサード。ガウディが存命時代に唯一完成させた部分です。
サグラダ・ファミリアは、複数のファサードで構成されています。ファサードとは「正面」の意味。キリスト教に関するストーリー「生誕」「受難」「栄光」になっていて、それらすべてが正面なのです。
この時は「生誕」「受難」の二面の工事が進行中。2019年現在「栄光のファサード」も着々と工事が進んでいるようす。
生誕のファサードでは、キリストの誕生から初めての説教を行うまでの様子が表現されています。
大規模建造物ながらも、細部にわたる緻密さ。像のひとつひとつを見ても表情も豊かで丁寧に作られています。おめでたい内容なので、うれしそうな表情が多いです。
圧倒されてすぎて、何をどう撮っていいのかわかりません。ガイドさんの説明もほとんど耳に入らず、必死で撮りまくっていた割には、後で写真を見直したら何がなんだかわからなくなってます(泣)
唯一ガウディが存命中に作り上げた(もちろんその後、細かい部分は追加されていますが)ファサードであり、さらに日本人で主任彫刻家を任された外尾悦郎 氏が手掛けています。
この建物にほれ込んで身ひとつでバルセロナに乗り込み、現在の地位まで努力で上り詰めたという苦労人です。
外尾氏が手掛けたという像です。
人物像がなんとなく東洋風の顔立ちに見えてしまいます。
教会内部
教会ですが、柱などを見ると巨大彫刻&近代芸術作品です。
柱は木の枝をあらわし、建物内部は森のようなイメージとなっています。装飾部もポップなものが多く、教会の重厚さは足りないのかもしれませんが、キリスト教徒ではない私のような人間にとって、まるで美術館にいるようなリラックスした気分で見学できます。
そういえば、羽田空港国際線ターミナルの柱を見て「サグラダファミリアだ!」と思ったことがありました(笑)
未完成の建物ではありますが、2010年にはローマ法王がここを訪れ、正式に教会として認定するためのミサが行われています。
午前中に行事があったようでパイプ椅子が並んだままでした。
このサグラダファミリアが今まで見た教会と大きく違うのは、建物内の明るさと光の射し方です。
教会というとステンドグラスからほんのり光が入るくらいで、全体的には薄暗い印象ですが、ここは違います。
一部ステンドグラスがまだ完成していないところもありましたが・・・
ステンドグラスを通して光がたっぷり入ります。
ずっとここにとどまっていたい幻想的な空間です。
受難のファサード
外に出て、今度は西側の入口となる受難のファサードへ。
カタルーニャ出身の現代彫刻家・スビラッチ氏によりキリストの最後の晩餐から磔刑、そして昇天、いわゆる「死」の世界が表現されています。
生誕のファサードの「生」「喜び」とは対称的、直線的でシンプルなつくりの中に悲しみが表現されています。
受難のファサードの「福音の扉」
新約聖書の文字が刻まれています。
いつの間にか、青空がこんなにきれいに出ていました。さすが晴れ女な私(*^^)v
現地ガイドさんからの説明が終わり、ここから30分ほど自由行動です。
グッズショップへ行く人、博物館へ行く人、もう一度教会内へ戻る人...etc。こういう時、ひとりはいいです。誰にも気兼ねなく思いつきで動けますから。
私はといえば、もちろん博物館。
地下博物館
地下にはアントニ・ガウディの略歴や設計に関する展示などがあります。
こちらがアントニ・ガウディさんでございます。
突然の交通事故でこの世を去ってしまったガウディさん。ほとんど図面を起こさない人だったそうで、こんな巨大建造物が残されたその後が大変。職人さんたちの記憶や一部の模型などを頼りに工事は現在まで進められているのです。
なので、完全にガウディ仕様ではないところもあるそうです。
縮尺模型
職人さんの工房ですが平日なら作業の様子が見られたかも・・・残念。
生誕のファサードへ戻って、リベンジの撮影
冷静になって、なんとか納得のいく1枚が撮れました~
ツアーなのでまったく時間に余裕かなく、ミュージアムショップには行かれませんでした。(この後、ツアー御用達のギフトショップにもれなく連れていかれました)
その途中、栄光のファサードが予定されている場所を通過
すでにこの時、完成前に絶対に再訪しようと心に誓いました。できることなら2回くらい・・・
人生この先、多分これ以上の工事中の巨大建造物に出会えるとは思えないのです。
しかし、あれから5年もたってしまいました。急がねばっ。
そして、バルセロナはサグラダファミリアだけではありません。ガウディの作品はもちろんのこと、ガウディに並ぶ巨匠たちの名建築をバスで巡ります。