2016年5月 クラブツーリズムのツアーで参加したカナダ旅行記です。
バンフを出てからジョンストン渓谷のミニハイキング、レイクルイーズに立ち寄り、アイスフィールド・パークウェイを進み、いよいよメインの目的地に近づいてきました。
ドライブイン The Crossingで休憩
トイレやレストラン、ギフトショップなどがありました。20分ほど休憩です。
バンフを出発した時の天気がウソのような見事な晴天になりました。
このあたりは川が合流する地点 River Crossingという地名なのだそうです。
Weeping Wall(すすりなく壁)
岩壁から流れ落ちる細い滝のようなものが涙を流しているように見えるから
峠越えの絶景(サンワプタ峠)
氷河に削られた大きな谷です。
道路脇に残雪が見られるような標高まで上ると氷河まであとわずかです。
The Crossingのドライブインから約30分。
バンフから立ち寄りを含めトータル4時間ほどで、氷河の観光拠点となるアイスフィールドセンターに到着しました。
氷河観光拠点「コロンビア アイスフィールドセンター」
チケットセンター、ギフトショップ、レストランなど観光関連のすべてが集中している建物です。
逆にいえば、大自然の中なのでこれ以外の商業施設などはありません。
ということで、こちらで観光前にランチです。
ランチビュッフェ
中華っぽい品揃えが多い(当然、チャイナ系の観光客の割合も高い)お料理でしたが、お野菜も多く、日本人の口に合う内容でした。
テラスから見るアサバスカ氷河の全景
素晴らしいお天気なので、ツアー参加者の多くが早々に食事を済ませてテラスへ
このまま、ここでうたた寝したいくらいのラグジュアリーなソファ。
テラスの前には、これから向かう氷河(写真右)が広がります。
氷河というので、一帯が雪(氷)に覆われているイメージでしたが、5月ともなると周辺の雪はすでに解けています。
コロンビア大氷原 アサバスカ氷河について
これから観光するのは、コロンビア氷原の一部を成している
アサバスカ氷河 -Athabasca Glacier-
世界に数ある氷河の中でも、比較的容易に車で到達でき、雪上車に乗って観光もできる人気の氷河です。
もちろんこの区域は世界遺産のエリア内ですから、すぐそこに見えるとはいえ各自自由に踏み込むというわけにはいきません。
アイスフィールドセンター内でチケットを購入し、雪上車観光に参加します。
私たちはツアーなのでガイドさんに付いていくだけなんですけど。
雪上車観光にいざ出発!
レストハウスからまずは普通のバスに乗ります。
ここまで乗ってきた観光バスではなく、氷河観光用のシャトルバスです。
雪上車(アイスエクスプローラー)に乗り換え
5分ほどで、雪上車への乗換基地に到着。
雪がないとまるで採石場のような感じ。色とりどりの雪上車が並んでいます。
私たちが乗るのはこちら。
巨大なタイヤ(直径1.5メートル)をはいた雪上車(アイスエクスプローラー)です。
運転手は、おさげ髪で愛嬌たっぷりの女子 ケイトリーさん。雪上車観光人気ナンバー1の運転手さんなんですよ。
50人乗りの雪上車は、急こう配の坂を上り下り、氷河へ進んでいきます。
絶壁のように見えますが傾斜は30度弱だそうです。
速度はゆっくりですが、これだけでも遊園地のアトラクション気分。
氷河に到着
さすがに氷河の上はひんやりします。
見た目では普通の雪原との区別がつきにくいのですが・・・
氷河の定義は、山岳地などの万年雪が、その上層に降り積もる雪の重みで圧縮されて氷塊となり、低地に向かって徐々に流れ出すものを言います。
ここアサバスカ氷河は、コロンビア氷原から流れ出す6つの氷河のうちのひとつ。
とりあえずカナダ国旗の前で記念写真(^^)v
到達した喜びでいっぱいの母です(笑)
「氷河」と「雪原」との違いが前述の説明では(自分自身ですら)わかりにくいのですが、足元が淡いブルーになっているのが氷河の証拠なんだとか。
この下の氷の厚さは、厚いところでなんと300mもあるのだそうです。
氷河の面積は6平方キロメートル。といってもピンときませんが、東京ディズニーランドに換算すると13個分ほどの面積があります。見えているのはほんの一部。
融け出すブルーの水が美しいです。(美しい反面、温暖化の心配も・・・)
この水、飲むこともできます(ペットボトルでお持ち帰りも可でした)。まあ普通の味ですが、お腹に不安がない方なら記念にひとくちどうぞ。
氷河にはクレバス(割れ目)があるため、自由に歩き回ることができる範囲は限られています。(コーンから先に行かないように注意)
立入りできないこの辺は、思いっきりズームで撮影。
アサバスカ氷河の現地の気候は?
20分ほどの滞在でしたが、ほとんどの方が集合時間ギリギリまで撮影したり、歩き回ったり、間近の氷河に触ったり・・・と楽しんでいました。
訪れた日(5月上旬)は、風もなく気温も高めで、体感的に5℃前後くらいかと。
天候によるものが大きいですが、夏でも寒くて外にいるのも大変という日もあるそうです。
服装はタートルネックの上に、フリースを着て、さらに登山用のレインウェアを羽織るような感じでした。春スキーのイメージ、かな?
そして雪の反射がきついので、サングラスは必携です。
氷河の今後
氷河というわりには暖かいと正直感じました。ガイドさんのお話では、温暖化などの影響で年に2~3mのペースで氷河は後退しているそうです。
このペースだと50年後くらいには消滅してしまう危機にあるそうです。
南極の氷もそうですが、確実に地球の温暖化は進んでいるのです。
ナイアガラの滝共々、見たい方はお早目にどうぞ。
消滅ではありませんが、オーストラリアのエアーズ・ロック(ウルル)も登山できなくなる前に登りました。タイミングと勢いは大事ですね。
氷河観光の雪上車たち
アイスフィールドセンター前に展示されていた初代雪上車
現在の雪上車は3代目だそうで、勢ぞろいするとこんな感じ。
また、今回のツアーには組み込まれていませんでしたが、2014年オープンしたグレイシャースカイウォークも人気だそうです。
断崖絶壁から飛び出したガラス製の橋の上を歩くアトラクション。
こちらが入場口
なお、雪上車での氷河観光やグレイシャースカイウォークの利用ができるのは、4月から10月という期間限定。
夏の混雑シーズンを前に、気候も良くなり、案外ゆったり観光のできる5月上旬頃はおすすめですよ。
再び山岳地帯の自然を楽しみながらバンフに戻ります。