2016年8月の猛暑の時期に世界遺産 比叡山延暦寺を訪ねました。
この記事は、自家用車で比叡山ドライブウェイを利用して全エリアを踏破した旅の記録です。
比叡山延暦寺について
【名 称】比叡山 延暦寺
【ご本尊】薬師如来
【創建年】788(延暦7)年
【開 基】最澄
【文化財】国宝 根本中堂 ほか多数
【所在地】滋賀県大津市
世界遺産(古都京都の文化財)にも登録されている寺院。
滋賀県大津市に位置し、琵琶湖の西岸、京都と接する標高848メートルの比叡山全体が境内となっています。
東塔、西塔、横川(よこかわ)という3つのエリアに堂宇が点在しています。もっとも規模が大きい東塔には、国宝の根本中堂をはじめとした堂宇の他、国宝殿もあります。
比叡山への交通アクセス
比叡山へ向かうルートは、滋賀県、京都府双方向からの有料道路と、公共交通機関(ケーブルカーあるいは京都駅からの直通バス)を利用する方法があります。
今回は自家用車で、田の谷峠料金所から仰木料金所へ抜けるルートを利用しました。
はじめて訪ねる方であれば東塔でも十分見ごたえがあるので田の谷峠料金所往復がおすすめですが、リピーターで西塔・横川地区を訪ねたいという場合は縦走(通り抜け)というルートになります。
比叡山ドライブウェイ 田の谷峠料金所
料金は往復あるいは縦走によって異なるのでチケットを受け取り後払いとなります。
山を登る途中にある駐車スペースから琵琶湖を見下ろすことができます。
比叡山へ行くための専用道なので、オフシーズンでもある真夏のこの時期は車の往来も少ないです。
田の谷峠料金所からゆっくり走って約20分ほどで東塔の駐車場に到着です。
東塔駐車場
真夏のオフシーズン(平日)のため駐車場も余裕です。駐車場は無料です。
延暦寺東塔の境内
真夏でも木陰が暑さをやわらげてくれるので気持ちの良い参道です。
参道には歴史を解説したパネルが並んでいます。
延暦寺は、現在の仏教における宗派の宗祖と呼ばれる僧侶たち(日蓮、親鸞、栄西など)を輩出しているお寺で、いわば日本仏教の母なる山なのです。
大講堂(重要文化財)
学問修行の道場で、ご本尊は大日如来。ここには各宗派の宗祖も祀られています。
鐘楼
有料ですが鐘をつくことができます。
続いて向かったのが延暦寺の総本堂にあたる建物で、国宝でもある最も有名なこちら
根本中堂(国宝)および廻廊(重要文化財)
杮葺きの建物は本堂を囲む廻廊です。


朱塗りの塗装も色あせて歴史を感じさせます。
戦乱などで何度も焼失を繰り返していますが、現在の建物は(織田信長の焼き討ち後に)徳川家光により17世紀中頃に再建されたものです。
日光東照宮も造営した三代将軍 家光さんのお力添えに感謝ですm(__)m
気になるのは保存修理の看板。2016年から10年をかけて平成の大修理がはじまるそうでこの時は準備段階。今後は修理中も見学可能となるとのこと。
根本中堂内部は撮影禁止となっていますが、”荘厳”という表現では表しきれないほどの雰囲気が漂っています。
ご本尊が祀られている内陣は、私たちが拝観する外陣から3メートルほど下がった石畳となっています。これはご本尊と私たちの目線が同じ高さになるのだとか・・・
ご本尊の薬師如来は秘仏で見ることはできませんが、本尊が収められた御厨子の手前には、1200年灯り続けるといわれる不滅の法灯が幻想的な光を醸していました。
根本中堂を出ると正面に急な石段がありました。
一瞬上ることをためらってしまう角度ですが、何事も修行(というより単なる運動不足解消ですけど!?)
きっと上る先から素晴らしい景色が眺められることを期待して登ります。
廻廊と根本中堂が一望できるなんて素晴らしい!
さらにその先にもお堂があります。
文殊楼
赤い建物には、紅葉もいいけどみずみずしい緑が映えます。
一般の寺院の山門にあたる建物で、文殊菩薩が祀られています。2階に上がれるようですがかなり急な階段だったのでやめておきました(T_T)
御朱印
根本中堂
大講堂
この他にも東塔には御朱印がいただけるお堂がいくつかあります。
詳細は拝観時にいただけるマップに掲載されています。
ここまでで所要は約1時間。
東塔にはこの他にも多くの堂宇があり、さらに延暦寺の所有国宝をはじめとした文化財の数々を展示する施設などもあるのですが、今回は他のエリアにも行くために車で移動します。
道中、思わず車を停めてしまいたくなる風景
こんな道草をしなければ、東塔から西塔までは車で10分もかからないはずですが・・・(笑)
後編につづきます。