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【滋賀】真夏の比叡山延暦寺で3エリアを巡る (西塔・横川編)

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 2016年8月に訪ねた世界遺産 比叡山延暦寺の旅の記録です。

 

www.momoyorozu.net

 

東塔から西塔へ車で移動

駐車場間の距離は約1km。

車なら2~3分といったところですが、私のように道がすいていると途中停車して写真を撮るので約10分(笑)。

徒歩で移動されている方もいるようですが、夏はあまりおすすめできません。

 

西塔の境内

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真夏の平日といえども、東塔にはそこそこに参拝客がいましたが、ここに来たら急にひっそり。

東塔だけ見学して帰られる方が大半のようです。私も一度目は社員旅行で訪れ、東塔だけの参拝でした。ツアー客はほとんどが東塔のみですから、このエリアは個人客ばかりです。

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この西塔では、釈迦堂と常行堂・法華堂を巡ります。

途中、緑の絨毯と青もみじがみごとな鳥居と祠を見かけました。

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神仏習合の名残ですね。

 

常行堂と法華堂(重要文化財)

 

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2つの同じ形の建物が対になり廊下でつながっている珍しい造りです。

左の常行堂は阿弥陀如来、右の法華堂は普賢菩薩をご本尊としており、これらの建物は修行道場となっていて中を見ることはできません。

 

弁慶がこの廊下に肩をいれてかついだと言い伝えられることから建物全体はにない堂とも呼ばれています。

横向きでも収まらないので、パノラマで撮影してみました。

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にない堂の廊下の下をくぐって進みます。

 

釈迦堂(重要文化財)

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西塔の本堂にあたる建物で、ご本尊は釈迦如来。

ご本尊にちなんで釈迦堂と呼ばれていますが、正式には転法輪堂といいます。

この建物は、三井寺の金堂を豊臣秀吉が16世紀後半にこの地に移築したもので、延暦寺に現存する最古の建造物です。

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瓦が銅板葺きなので遠目には古さを感じませんでしたが、近づいてみると歴史を感じます。

こちらは本堂内に入ってお詣りができます。

 

御朱印

釈迦堂

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この西塔エリアは歩いていても雑音どころか人の声もほとんど聞こえず、自然の音と自分の足音くらいしかありません。

以前こんなところがあったな、と思い起こしてみると・・・ 

www.momoyorozu.net

 

このような空間にすっぽり包まれると、聴覚が研ぎ澄まされた気分になり、リフレッシュできるのです。

おしゃべり好きゆえに、こういう場所はひとりで訪れたいのです。
 

にない堂と釈迦堂を巡って所要は30分ほどでした。

この他、西塔には伝教大師(最澄)の廟や一般でも利用できる研修道場があります。

 

西塔から横川へ移動

いよいよ3つめのエリア横川(よかわ)へ

西塔からは4kmほどの距離があります。車で10分くらいです。

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ここもひっそりとした雰囲気で、ほとんど貸し切り状態でした。

 

横川の境内

参道には、東塔と同じようにパネルが並べられ、延暦寺で修行を名だたる僧侶たちの紹介がされていました。歩きながらさくっと読める文章です。

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横川中堂

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舞台造りの建物の下から見上げると圧巻。朱塗りと青もみじのコントラストも最高です。

建物は落雷のために焼失したため1971(昭和46)年の再建ということで、歴史的建造物好きにとっては新しすぎるのが残念でした。

横川の本堂にあたる建物で、ご本尊は聖観音菩薩。

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ここまで来て、この奥まで進むべきか迷いましたが、数人歩いている人がいましたので、それについていってみることに・・・

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下界は35度超という日にもかかわらず、標高のある山中は5度以上は気温が低い上に、木々に囲まれているので若干汗は出ますが、快適に散策できました。

 

木立を歩き5分ほどでこちらに到着

元三大師堂(重要文化財)

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鮮やかな朱塗りの横川中堂とは対照的に落ち着いたたたずまいの建物です。

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元三大師(がんざんだいし)の住居跡となっている場所に建てられたお堂で四季講堂とも呼ばれます。元三大師は、第18代天台座主であり、天台宗の中興の祖としても知られます。

またおみくじを考え出した人物とも伝えられ、ここはおみくじ発祥の地にもなっています。(ただし、おみくじをひくことはできません)

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たくさんのお堂を歩いてきましたが、あまり深く考えずに人の流れに誘われてたどりついたこのお堂がいちばん居心地が良かったというのがなんだか不思議でした。

 

ご朱印

横川中堂

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元三大師堂

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今回、ご朱印は全部で5ついただきましたが、ホームページでは10種類ありました。

 

自家用車を利用して全エリアを駆け足で巡っても約4時間。主なお堂だけは拝観できたものの時間が足りません。

真夏だったので車(あるいはバス)で各エリアの移動が望ましいとは思いますが、春や秋のシーズンならば徒歩で歩くのも十分ありだと思います。ただしその場合は、装備を整えて朝から向かう必要はありますけど。

 

非日常空間というのでしょうか、日々の慌ただしさを一瞬でも忘れて心を無にして歩くことができた延暦寺の境内。

機会があれば、欲張らずそれぞれのエリアをじっくり歩きたいと思うのでした。

 

 

横川から仰木ゲートへの縦走(通り抜け)で延暦寺を後にしました。

料金は2380円也。有料道路としてはかなり強気な価格設定ですが、お寺での駐車料金はかかりませんし、道もすいていて快適に走れたので良しとしましょう(笑)

 

帰り道もすいていたので適当に(もちろん安全に配慮して)車を停めてはパチリ

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このルートは、紅葉のシーズンは大人気だそうです。

まあ、そのような時期は絶対に行かないので紅葉は妄想だけにとどめておきたいと思います(笑)