中山道をはじめて歩いてきました。2018年4月のハイキング記録です。
五街道のひとつ「中山道」とは
江戸時代に整備された五街道(東海道、日光街道、奥州街道、中山道、甲州街道)のひとつ。江戸・日本橋を起点として京都までの約540kmの道のりの街道で、その間には六十九次の宿場があります。
現在でも宿場町の風情を残す町並みや街道の石畳などか残っていて、人気の観光スポット&ハイキングコースが各所にあります。
中山道ハイキングにいたったわけ
私は旧東海道沿いの住人なので中山道に馴染みは薄いのですが、野県の妻籠宿に限っては、観光地として、またスキーへの道中の立ち寄り地として数えきれないほど訪れています。
しかし、看板は見るものの実際に旧道を歩くという選択肢は今までまったくありませんでした(>_<)
そんな私ですが、マチュピチュ以来ハイキングに目覚めてしまったこともあり、宮島・弥山に続くターゲットは、ある程度地理もわかるこちらに定めました。
通常は余裕の日帰りルートの木曽路ですが、中津川周辺を訪ねながら1泊するスケジュールでGo!
1日目は、苗木城跡と、阿智村の花桃を堪能して中津川市に宿泊。2日目は朝からスタート地点の馬籠宿へ向かいました。
妻籠から馬籠 馬籠から妻籠 どちらが歩きやすい?
今回のルートは、人気の宿場・馬籠宿と妻籠宿の間の約8kmのルート。
根性がないので片道を歩き、復路はバスで戻るという計画です。
たかが片道といえども、ラクなルートはどっちだ?とリサーチしたところ、なんと!公式のサイトに「ラクチン」なルートが掲載されていました。
きっと問い合わせが多いのでしょう。ラクなことばかり考えているのは私だけではないようですね(笑)
出典:中山道ハイキング | 妻籠観光協会 -木曽・中山道 妻籠宿-
ハイキングの道のり
というわけで「ラクチン」な馬籠宿を起点としたスタートです。
馬籠宿からスタートするもうひとつメリットとして、駐車場が無料&収容台数が多いことも注目ポイント。(馬籠宿の駐車場すべてが無料というわけではありません)
ここからは私の歩いた足取りを時系列にしてまとめています。
8:50 駐車場(馬籠宿バス停)
帰路到着後も考慮してバス停のそばにマイカーを駐車。(どこまで横着なんだか、私)写真の奥、百草丸の看板の先に妻籠宿と馬籠宿を走る路線バスの停留所があります。ここに、10台ほどの無料駐車スペースがありました。
上の写真 石碑の右、道路を渡ったところから馬籠宿の街並みに入ります。
左側は農協の建物。みやげもの店はオープン前なので人もまばらです。
馬籠宿は急坂に沿って建物が並びます。建物やお店をキョロキョロしながら歩くうちに登ってしまうので、気分的にはラクなんですね。(その分、寄り道も多いけど・・・)
9:00 水車小屋
馬籠宿を象徴する水車は、復元されたものですが現役の 発電施設 だったりします。
ダム好き(発電所も好き♡)なので自然と足が向かってしまいます(笑)
興味のある方だけ立ち寄りましょう(笑)
風情のある旅館
この地は、「夜明け前」で有名な島崎藤村の出身地。資料館もあります。
9:10 観光案内所
これから歩くルートは難しいルートではありませんが、パンフレットなどをいただき情報収集。ゆっくり歩いて3時間ほどだそうです。あわせて危険個所などないかお聞きしたところ・・・
スタッフの方からのお返事は、
”まったく心配ありませんよ。今朝もすでに歩いている人たちたくさんいますから”
それに続いて・・・
”でも9割近くが外国の方ですよ~” ”心配なら熊除けの鈴もありますよ~”
いやいや、びっくり仰天な返答続出です(笑)
気になった熊除けの鈴ですが、季節的に問題ないとのことで借りませんでした。
馬籠宿の観光案内所を少し登った先の看板 7.7kmの道のりです
9:20 高札場
宿場の散策の終点となるあたり。上り坂もこのあたりでいったん落ち着きます。幕府からの法令が書かれた掲示板(復元)です。
9:25 見晴台
絶好のハイキング日和。恵那山もくっきり見えます。
この広場には、こんな石碑もあります。
馬籠宿のある山口村が平成17(2005)年に長野県から岐阜県中津川市に「越県合併」した記念に建てられたもの。
当時は新聞でこの記事を見て「木曽路」のイメージの強い馬籠が岐阜県になっちゃうの!?とビックリしたものです。今回は、歩いて県境を越える楽しみもあるというわけです。
見晴台を過ぎると、再び上り坂となり、階段や石畳をひたすら歩きますがスロープなど整備されています。
しかし、この日は4月というのに一気に夏のような気候。すでに25度は超えていたと思います。
9:35 車道と旧道の交差
ハイキングルートは、時折このように車道と交差します。
この車道(バス路線)を歩いても妻籠宿まで行けてしまうのですが、それでは意味がありません。
少し車道を歩くと、再び旧道に入る標識があります。
石碑だけですと見逃してしまいそう(>_<)
熊除けの鈴発見!
このような鈴が数か所に設置されています。
みなさんガンガン鳴らしているようなので 真似してみました(笑)
幸い熊の気配ありませんでしたが、実は熊よりも面倒だったのが蜂。花が咲き誇るシーズンは、蜂にとっても多忙なシーズンなのです。威嚇するような行動をしないで、飛び去るのを待てば大丈夫です。
清々しい新緑の中を歩くのは本当に気持ちがいいですね。
道沿いには、満開の桜や花桃も見られ、撮影タイムが止みません。
9:45 水車塚(休憩所)
水車と休憩施設の建物がありましたがここはスルー。
9:55 十返舎一九歌碑(休憩所)
こちらも休憩所になっています。名古屋から来たというご夫婦からフルーツの差し入れをいただきながらお話ししました。
ここまで歩いてくる間に見かけたハイキング客の8割近くは外国人でした(観光案内所の情報どおりです)ので、久しぶりに日本人に会えてちょっと安心しました~
このエリアはWi-Fi完備。インバウンドにしっかり対応していますね~
昔ながらの集落の中を抜けていきます。
10:20 熊野神社
地元の方々の氏神様のようです。
このあたりで、この集落に住む高齢女性と出会いちょっぴり会話。御年90歳ですが、大変しっかりされた方でした。道行く”旅人”との会話を楽しみにされているようでした。
別れ際に「この先、峠があるけど頑張ってな~」激励されてしまいました(~_~;)
10分ほどゆるやかな坂を登ると県境&馬籠峠です。
10:25 岐阜県と長野県の県境
徒歩での県境越えは、関門海峡人道トンネル(山口県~福岡県)以来のことです。
10:25 馬籠峠
馬籠宿が標高600メートルなので約200メートル登ってきました。この先は、妻籠宿までゆるやかな下りとなります\(^o^)/
ここにも茶店がありましたが、オープン準備中でしたので先を急ぎます。
峠付近は石畳や未舗装の道が続き、昔の旅人になった気分。
マイナスイオンをたっぷり浴びてリフレッシュできます。
ちなみに、足元はそんなに悪くないので普通のスニーカーで十分歩けます。ただし、どの季節でも水分補給は忘れずに・・・
間もなくすると、目に飛び込んできたのは見事な枝垂れ桜
10:40 一石栃立場茶屋(休憩所)
このあたりがルートの中間地点となり、見事な枝垂れ桜をカメラに収めつつ休憩しています。
後編へ続きます