馬籠宿から妻籠宿への中山道ハイキング つづきです。
一石栃立場茶屋の春の絶景
見事な枝垂れ桜に出会いました(^^)v
1年のうちの2週間ほどしか見られないこの絶景に出会えたのはラッキーでした。今年は花桃も枝垂れ桜も例年より1週間ほど早かったようです。
10:40 一石栃立場茶屋
いちこくとち たてばちゃや と読みます。
ここにはかつて、小さな集落と木曽の木材の運搬に関する監視所である白木改(しらきあらため)番所がありました。立場茶屋は当時のものが現存しています。
建物の中に入ると、休憩していた観光客がオール外国人(@_@) ちょっと居心地悪いかな・・・と引き返そうとすると「どうぞ~休んでいってください」とボランティアガイドさんが声をかけてくださいました。
ボランティアガイドのおじさま(英語でおもてなししている)がお茶と飴でもてなしてくださいます。利用は無料ですが、”お気持ち”を竹の貯金箱へ・・・
外国人と入れ替わりに、日本人もちらほら集まり雑談。北海道から来たという方をはじめ旅人たちと盛り上がってしまいました~
茶屋の外に出ると、いくつかの建物があります(トイレもあります)
安産にご利益のあるという子安観音のお堂
休憩所 お天気がよければここでお弁当タイムも良いかも。
茶屋の正面の枝垂れも見事ですが、とにかくここは花に囲まれた桃源郷のようでした。
ここを立ち去るのが惜しくて、ついつい長居してしまいました。(これが後に時間配分の大きなミスとなります(・・;)
11:10 一石栃立場茶屋出発
車道から旧道へ入る看板が小さいところもあるので見逃さないように歩きます
基本的に馬籠峠から先は下りになりますが、たまに上り坂があったりします。
今度はヘアピンカーブのある石畳の急坂を下ります。
この近くには荷物を運んだ牛たちを供養する”牛頭観音”がありました。
ハイキングはいよいよ終盤戦へ
11:50 庚申碑
中国の道教由来の庚申(こうしん)信仰に基づいて建てられた石塔
忠犬の看板
”ハチ公”じゃないです。
満開の花桃
このあたりで、景色を眺めていた中年の外国人のカップルに勇気を振り絞って声をかけてみました。オーストラリアから来て、5日間かけて(民宿に宿泊しながら)この中山道を歩いているそうです。本当は、他にどこに行くのか、なぜここを知って来ようと思ったのか・・・など聞きたいことはありましたが、私の英語力ではもう限界(泣)
12:00 ウォッシュレットのあるトイレ
道中には何か所かトイレがありますが、唯一利用したのがこちらです。きれいです。
12:05 大妻籠
そして、この後ミスをしてしまいます(普通は迷うようなところでありません)
この付近は車で何度も訪れているせいか、まだ旧道が続くのに看板を無視して車道を進んで橋を渡ってしまいました。これでは旧街道を歩いていないので引き返し、10分近くのロスです。
こちらの橋を渡るといよいよ妻籠宿です。
妻籠宿に到着
12:25 妻籠宿町並入口
やっと見慣れた妻籠宿の入口に来ました。ホッ
藁でできたお馬さんが迎えてくれました。
妻籠宿の街並みは、重要伝統的建造物群保存地区に指定されており、昔ながらの建物と景観を守り続けています。
しかし、平日とはいえ春ってこんなに人が少ないの?と驚きました。
やはり栗きんとんやおこわが食べられる秋が人気なのかな? そういう私もほとんど秋と冬にしか来たことがないですけど(-_-;)
12:32 妻籠宿観光案内所
完歩証明書をいただく方や「熊よけの鈴」返却はこちらへ。
私はバス停の場所を確認のために立ち寄りました。(自家用車でしか来たことないので・・・) ここからは勝手知ったる妻籠宿の街並みです。ここに着く前から「妻籠でお蕎麦を食べようか、五平餅にしようか、いやいや、やっぱり”おやき"だな」と食い意地たっぷりの妄想を張り巡らせいたのですがそれどころではありません。
バスの乗車予定時刻まで15分しかありません(泣)
ゆっくり歩いて3時間と言われたのに、どこでどう3時間以上もかかることになってしまったのか・・・振り返ってみたら、一石栃立場茶屋でのおしゃべりと写真撮影のために30分近く滞在していたのが原因でした。(それはそれで楽しかったので良かったけど)
バスを1本遅らせるという手もありますが、帰路に立ち寄りたいところがあったのと、暗くなると運転が辛いのでやはり予定通りのバスに乗らなければなりません。
残された15分で向かったのはこちら
12:37 おやき わちのや
かれこれ25年近くこちらのおやきのファンやってま~す(*^^)v 若かりし日のスキー帰りには、ここに寄るためだけに妻籠で途中下車してもらっていました(笑)
久しぶりに行ったら英語表記のメニューになっていたのは驚きでしたね。長野のローカルフードもワールドワイドなおやつになっているんですね。
私はお惣菜系おやきが好きなので、茄子(味噌炒め)をチョイス。個人的にはしょっぱめの「野菜(切り干し大根入り)」も好きです。
いつもは店内で無料のお茶と一緒にのんびりいただくのですが、今回はそれどころではありません。テイクアウトです。
12:42 バス停(妻籠橋)
こちらのバス停は、多くの人が乗降する「妻籠」バス停のひとつ隣(馬籠寄り)です。
他に待つ人はいなかったので、バスの待ち合い所でおやつタイム。
この日の暑さといったら・・・やっぱりアイス。でもここまで来ておやきを食べずには帰れないというわけでこんな組み合わせになりました。
12:48 馬籠方面行きバス乗車
バスは半分くらいの乗車率でした。ハイキング客ばかりというわけではありません。
時々交差してきた車道を馬籠宿に向けて走ります。料金は600円でした。
13:13 馬籠宿到着
”百草丸”の前に戻ってきました。
おやつを食べたといえども3時間以上歩いてお腹もペコペコ。さすがの私も”電池切れ”
再び馬籠宿の急坂を登る余力はなく、バス停からすぐのところにあった飲食店で定食をいただきました。
馬籠宿「まごめや」でお昼ご飯
団体のお客さんも受け入れ可能な広いお店でした。
私が入った時、アジア系隣国のお客様の団体が大勢いました。その様子を見て、私たち日本人も海外ツアーに行けば同じような感じかな・・・と思いました。ササっと食事&観光、おみやげを買ってバスで忙しなく巡るツアーになりがちです。
ハイキングで出会ったオーストラリアや欧米の方々のように、数週間の休暇をとって外国を訪れ、個々に好きなところを自由に巡ることができたら最高なんだろうなぁと思うのでした。まあ、そのためには英語力をなんとかせねば、です。
お得なランチ。お蕎麦やおこわ、鮎の甘露煮などの山の幸の定食をいただきました~
馬籠宿から自家用車で再び妻籠宿に向かって走ります。(国道19号&中央自動車道は使わないで帰るいつものパターンです)
春の中山道ハイキングは、旧街道を歩く楽しみを発見したのはもちろんですが、1年でいちばん花々が美しい季節という予想以上のオマケまでついて、これにておしまい。
次は、違う季節(定番の秋)にも行きたいけど、やっぱり春が最高かな!?
今回の旅、最後に立ち寄ったのはこちら
満蒙開拓平和記念館
満蒙開拓団とは、第二次世界大戦前から戦時中にかけて、国策により満州に”新天地”を求めて行った人々のこと。
看板を何度かみかけて気になっていた資料館です。開拓団として満州に渡った家族、また国のためにと向かった青少年義勇軍の現地での生活の様子や手記などが残されています。敗戦後には予期しなかった悲劇が人々を襲い、満州の地で命を落とした人たちも多かったのです。開拓団の人々も戦争被害者であることを忘れてはならないのです。
こちらは車がないとちょっとアクセスが難しい場所なので、余裕があればぜひ訪ねていただきたい記念館です。