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【春の奈良旅7】300年ぶりに再建された興福寺中金堂へ

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2019年4月の春の奈良旅 つづきです。 

初夏のような陽気の中、東大寺のほぼ全域を一周した後は、スタバで一息。  

 

今回の奈良旅のトリは、奈良公園の中でも東大寺と並ぶ存在感を示す興福寺

奈良公園に隣接した境内は自由に出入りできるため、五重塔を中心にいつも観光客でにぎわっています。

東大寺に行く途中に通り抜けた際にも五重塔や中金堂などが目にとまりますが、改めてゆっくり拝観します。

”国宝のデパート” 興福寺   

このような表記がふさわしいかどうか、ですが私はそう思っています。ファンの多い”阿修羅像”などを有する国宝館のみならず、境内の堂宇も国宝級が立ち並ぶ様子は、まさに国宝のデパートといって過言ではありません。

興福寺の概要

起源は7世紀中ごろに中臣(藤原)鎌足の病気平癒を願い、夫人の鏡女王が釈迦三尊を安置するために造営した山階寺。710年平城遷都の際、藤原不比等によって現在の形となりました。境内全体が世界遺産に指定されています。

三重塔(国宝)

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前日から三重塔&五重塔三昧です。巨大建造物萌え~♡

鎌倉時代に再建された三重塔は興福寺で最古の建造物。高さは19メートル。

境内南西にあり、三条通からも木々の影になっているせいか目立たず、三重塔の存在を知らない方も多いようで、ここは穴場的スポットです。

南円堂(重要文化財)

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左手に三重塔を見ながら階段を登る途中、右手には南円堂の裏側が見えます。

西国三十三所第九番札所でもあり、境内の中でもにぎわうエリア。

 

北円堂(国宝)

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三重塔と並んで興福寺境内で最古の建造物。国宝の弥勒如来など安置されているのも国宝級ばかり。春と秋に内部が拝観できる期間がありますが、それ以外はひっそり。

 

東金堂(国宝)

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15世紀頃に再建されたものですが、堂内には薬師如来や文殊菩薩像など国宝・重文級の錚々たる仏像たちが並びます。拝観料300円。

 

五重塔(国宝)

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730年光明皇后が建立。5回の被災と再建を繰り返し、現在の塔は1426年に建造されたもの。高さは50.1メートルで、京都 東寺に次いで二番目です。

重厚感の感じられるお姿です。上記の写真は中金堂から撮影したものです。

 

再建されたばかりのピカピカの中金堂を拝観

今回のお目当ては昨年秋に落慶したばかりの中金堂です。

中金堂の概要

710年に藤原不比等が興福寺の最初の堂宇として創建。当時は奈良の寺院の中でもかなりの規模を誇っていたとされます。中金堂はその中でも興福寺の中心を成していた重要な建物でしたが、戦乱や失火などで6回の焼失と再建を繰り返し、財政難などを理由に江戸時代以降は仮堂のみが建っていました。

2000年に老朽化した仮堂を解体後、発掘調査などをもとに昨年2018(平成30)年に約300年ぶりに再建されました。

 

2014年に訪れた時は工事中で、中の様子はうかがい知れませんでしたが・・・

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5年ぶりに訪れたら完成~~\( 'ω')/

中金堂全景

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余談ですが・・・2014年に見た完成模型の色と違いました~(>_<)

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中金堂の拝観受付と御朱印受付(勧進所) 

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拝観料は500円です(国宝館などとの共通券はありません)。奥の建物では御朱印がいただけます。

中金堂正面

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無料でも外観は見えてしまうため、拝観料を払って中に入る人は少なめ。その分、拝観料を払えば優雅な空間が確保されます。

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実は、この下に当時の遺構が残っているため、その上にかさ上げして中金堂が建てられています。境内の中でも一段高い位置にあるので、見晴らし良好です。(前述の五重塔もここから撮ると、人が映り込みません)

中金堂入口

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内部は撮影禁止ですが、中央には興福寺のご本尊である釈迦如来像が安置されています。修理されたばかりでピカピカに輝いています。そして、ご本尊を守るように四天王像や薬王菩薩などが安置されています。

あくまでも私個人の好みですが、仏像はあるべきところにあって欲しいという思いから完全な配置は無理でも、こういうところに安置されているのを見るとほっとします。

(保存管理の難しさから近代的な展示館に移されるのは致し方ないこととも思っていますが、全国行脚をするのはあまり賛同できないです)

 

興福寺の御朱印

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中金堂の御朱印もありましたが、前回と同様、興福寺を代表する御朱印をいただいてきました。

平成最後にいただいた御朱印には「令 興福力」と書かれています。奇しくも新元号の一文字「令」が含まれていたことに帰ってから気づき、ちょっとうれしくなりました。

 

中金堂の外から桜とのショットを収め、奈良を後にしました。

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