2019年6月に訪ねた福岡の旅、大宰府政庁跡から太宰府天満宮へ。
天満宮にたどりつくまでに参道で寄り道しましたが、先に天神様お詣りの記事から
太宰府天満宮参道
太宰府天満宮の歴史と菅原道真
919年に創建。ご祭神は学問の神様として知られる菅原道真で、その墓(廟)が起源となっています。京都の北野天満宮と並び全国の天満宮の総本社とされています。
菅原道真は、都での政争に敗れて大宰府の地に左遷され、この地で生涯を終えました。学問に長けていたことや、さまざまな功績を残したこと、また左遷にいたった疑いなどが晴れたことで、アウェイながらも丁重にお祀りされています。尊称で「菅公」とも呼ばれています。
でも本当のところは、この当時、都では異常気象や公家の間で不吉な事が立て続けに起こり、それは「道真の祟り」と恐れられ、これを鎮めるために社殿が建てられ、本来は天皇家に使われる「天満宮」の称号も付与されたそうで・・・ なかなか”ホラー”な歴史的背景があったりもするのです。
太宰府天満宮の境内
参道をまっすぐ進み、案内所が右に見えたところで左に曲がります。
令和のお祝いムードが漂っていていい感じ、日本の伝統ってステキ・・・と思ったのも束の間、周囲は近隣諸国の方ばかり。それは仕方ないとしても、神聖な場所でセルフィー(自撮り棒)を振り回すのはやめていただきたい・・・
太鼓橋
赤い橋が三連になっていて、過去・現在・未来を表しています。水(心字池)の上を歩くことで心身ともに清められるそうです。
赤い橋は緑が映えるこの時期が美しいです。さらに水際には紫陽花が咲いていました。
手水舎
楼門
本殿(重要文化財)
菅原道真の門弟により墓所に建てられた廟が、その後の何度かの焼失などにより再建されています。現在の建物は16世紀末に建てられたものです。
五間社流造(ごけんしゃながれづくり)で檜皮葺の屋根となっています。
趣のある檜皮葺の屋根の下には、神紋の梅が各所に施されています。東照宮を思わせるような透彫も見られました。
飛梅
本殿に向かって右側にある木。都で別れを惜しんで詠んだ歌に関連して、道真を慕った梅が飛来してきたとされる伝説。梅の花は見られませんでしたが青々とした葉をつけ勢いが感じられます。
皇后の梅
本殿に向かって左側にある木。大正天皇の皇后である貞明皇后が植えられたもの。
奥には御朱印所や御祈祷の受付が見えます。
御神牛像
神社には神様のお遣いといわれる動物がありますが、天満宮では牛。これは菅原道真の亡骸を運んでいた牛が、このあたりでピタリと動かなくなりそこが道真の廟になったという伝説から。道真の生まれが丑年だった他、たくさんの牛との関わりがあるそうです。
境内には10体以上の牛の像があるそうですが・・・どうやらいちばん有名なのを見てくるのを忘れてしまったようです(>_<)
なお、太宰府天満宮のホームページ内 境内マップには「御神牛を探せ!」というルートもあり30分ほどで巡ることのできるコースになっているようです。
参拝を終え本殿の奥にさらに進んでみます。見どころがある割に人が少なくゆったりしています。
厄晴れひょうたん
厄年のお守りとして身の回りに置き、厄が晴れた後こちらにひょうたんを掛けるそうです。
絵馬
これ、受験シーズンに来たらすごい数なんだろうな・・・以前、2月に湯島天神で見た絵馬の数がすごいインパクトでしたから。
夫婦樟
この地域を代表するクスノキ。境内には多くのクスノキがありますが、ここにあるのは2本が寄り添うように立っており、樹齢1000~1500年といわれています。
日の一番長い時期でしたが、夕方5時近くなると人も減ってきました。すでにこのあたりの茶店は営業終了。お守り授与所なども一部を除いて幕が下り始めていました。
太宰府天満宮の閉門時間は19:30(金・土は20:00)となっています。
ということでそろそろ帰路につきますが、境内にはお社以外にもたくさんの建物があります。
宝物殿
すでに営業終了(入館は16:00まで)。入館料はおとな400円です。
九州国立博物館
境内に隣接して国立博物館です。この地を訪れるまでは「なんで九州に?」と思いましたが、大宰府政庁、宗像大社などで福岡の歴史恐るべし・・・を実感。
こちらも入館は16:30までですが、金・土は夜間開館があるようです。
令和関連歌碑
これからもこの周辺に増えていくんでしょうか。
菖蒲池
本殿から九州国立博物館への途中、宝物殿の前にあります。
梅は見られませんでしたが、菖蒲や紫陽花が満開の良い時期に来られたことに感謝です。
次回は梅の咲く季節に境内はもちろん、国立博物館にも足を運んでみたいと思うのでした。
太宰府天満宮の御朱印
先述した本殿向かって左側、「皇后の梅」の奥でいただけます。
梅の刺繍の入ったオリジナル御朱印帳も用意されています。