岐阜県東部にある中津川市は、良質な栗の産地でもあり、秋になると市内各所の和菓子屋さんで栗きんとんが販売されにぎわいます。
「栗きんとん」といってもおせち料理に入っているようなねっとりした「栗金団」とは違い、茶巾絞りのような形のものをいいます。
左が中津川などで販売されている栗きんとん 右がおせち料理の栗金団
見た目は素朴ですが、栗の素材のうまみが凝縮されたぜいたくな和スイーツ。
最近では首都圏や愛知県の有名デパートでも栗きんとんが買えるようになりましたが、栗のグルメが味わえるこの季節、時間を見つけて中津川までちょいとひとっ走り・・・
私の大好きな栗きんとん&スイーツをご紹介します。
中津川名物 栗きんとん
「すや」「川上屋」など大手デパートでも販売している有名どころから個人経営の小さな和菓子店まで中津川市内には20軒以上のお店があります。栗の粒々感や色、甘さなどそれぞれに個性があります。
私が栗きんとん好きになったきっかけは、旧中山道の妻籠宿にある「ゑびや」で販売されている栗きんとんでした。
かれこれ30年以上のお付き合いかと・・・ 妻籠名物とさえ思っていたくらいです。ちなみにこちらの栗きんとんは中津川市にある和菓子店「松葉」のものです。
ここ数年は、中津川市内へ足を運ぶことが増えて、いろいろと食べ比べをしています。
今年は昨年に続きこちらの栗きんとんを購入しました。
満天星(どうだん)一休 の栗きんとん
栗の粒々がいい感じに残っていて、しっとりした味わい。
迷ったら「栗きんとんめぐり」で食べ比べ
栗きんとんはお店によってはばら売りしてくれないところもあります。箱入りは最低で6個ほど。いろいろなお店のものを食べたいという方や、多くのお店を巡るのは大変という方にオススメなのが 栗きんとんめぐりのセット。
各店1個ずつ入った7個入りのセットが2種類あり、コンプリートすれば14店の栗きんとんが一度に楽しめるというものです。
中津川駅前にあるにぎわい特産館で購入できます。(2019年は12月8日まで)
この企画がスタートしたころ(多分10年前くらい)に購入して以来ご無沙汰。当時は紙袋入りだった記憶がありますが、今や立派な箱に入っており、ネットでも購入できるようです。
実は先日、美濃・郡上方面に行った帰りに中津川へ寄ってきました。これを購入するつもりで直前に電話で確認したところすでに当日分は売り切れ・・・玉砕でしたぁぁ。
確実に購入したい場合は前日までに電話連絡が必要のようです。
栗きんとんの日持ちは?
栗きんとんの日持ちですが、おおよそ4~7日ほどです。(お店によって異なります)
風味のあるものなので賞味(正しくは消費)期限内に食べ切ることをおすすめしたいのですが、どうしても食べきれない場合は冷凍保存。自然解凍してからレンジ10秒ほど温めるとホクホク感が再現できます。
「すや」の栗しるこ
栗スイーツといえば、全国各地で食べられますが、栗きんとんの有名店でいただくこの栗しるこは珍しいのではないかと思います。
国道19号線沿いにある「すや 西木店」のカフェ「榧(かや)」にて食べられます。
存在は知っていましたが、やっと今年初賞味です。
栗きんとんがスープになってしまいました~ という感じ。
程よい甘さ加減で、もうちょっと食べたいというクセになりそうなお味でした。お口直しの野沢菜も美味しいです。
私が訪れたのは平日でしたが午後4時くらいでも15分ほど並びました。帰る頃(午後5時前)には並んでいる人もいなかったので、午後4時半以降が穴場かも。
「満天星 一休」の栗おこわ
これが食べたくて中津川まで行ったのですが、当日分が終わってしまったとのことでアウト(午後3時ころです)。中津川の栗きんとん&栗おこわを甘くみてました。平日でもけっこう遠方から訪れる人が多いんです。
ということで昨年の写真を蔵出し・・・
昨年のお値段ですが、これで1300円ほどでした。
大きな栗がゴロゴロ入った栗おこわに小鉢付き。デザートには栗きんとん丸ごと1個付きという大サービスです。
また、こちらのお店の好きなところは和洋菓子がそろっていること。私の大好物のレーズンサンドやレモンケーキまであるんです(#^^#)
さらに・・・この苗木店は、城好きならピンとくると思いますが(笑)、続日本100名城にも登録されている苗木城のすぐそば。自然の岩を活かして造られた石垣と天守台からのぞむ絶景がオススメの城跡です。
そして、栗きんとんはそのままいただくのが何よりの贅沢なのですが、たまに冒険してみたくなります。
栗きんとん和菓子いろいろ
柿と栗(妻籠宿 澤田屋)
このコラボは、栗きんとんを販売している和菓子屋さんで時々見かけます。干し柿も好きなので一度に食べられる~と欲張ってみたものの、結果は「欲張らずにそれぞれを単独でじっくり味わいたい」です(笑)
栗きんとんは秋から冬にかけての季節限定商品なのですが、夏でも販売している栗きんとんを使った和菓子もあります。
左は栗きんとんが葛で包まれている「彩る栗」(中津川市 松葉)
右は栗きんとんが入ったクリーム大福「栗ぃむ大福」(八百津町 亀喜総本家)
最後は中津川以外の栗きんとんまで入り乱れてのご紹介になってしまいましたが、栗きんとんはまだまだ奥深いのです。
ちなみに「発祥の地」を名乗るの町が中津川市以外にもあります。これはまた別の機会にご紹介したいと思います。