12月8日まで皇居(東御苑)で公開されている大嘗宮を見に行ってきました。
大嘗宮(だいじょうきゅう)とは
天皇陛下が御即位の後、初めて新穀を皇祖・天神地祗に供えられ、自らもお召し上がりになり、国家・国民のためにその安寧と五穀豊穣などを感謝され、ご祈念になる大嘗祭の中心的な儀式「大嘗宮の儀」のために造営されたものです。(宮内庁 大嘗宮参観資料より引用)
一般公開の後は、取り壊されることになっており見られるのはほんのわずかの期間。
あわせて11月30日からは毎年恒例の乾通りの紅葉一般公開も始まりました。
大嘗宮一般参観及び令和元年秋季皇居乾通り一般公開について - 宮内庁
こんなレアな見学は何十年に一度。一生に一度かもしれないこの歴史的な建物を見たい人は多く、SNSなどで事前に様子をチェックするとそれはかなりの混雑のようです。
混雑が苦手だけどやっぱり見てみたいと覚悟してのぞんだのですが・・・
朝から雨。
自称”暖冬晴れ女”な私は、東京に到着すればなんとかなるさ、くらいな気持ちで出かけました。
坂下門入口までの道のり
”本丸出陣”の前に腹ごしらえをして12:30頃に日比谷駅の地下通路から外に出ると・・・
東京に到着した時より雨がひどくなっている(泣)
先にショッピングでもしようかと悩みましたが、予報ではこの後天候が回復する保証はなく、閉場間際に行って時間切れでは洒落にならないので覚悟を決めました!
混雑覚悟でのぞむつもりが、雨に覚悟を決めなければならないだなんて予想外。
普段、東御苑へ入るには大手門からという方も多いと思いますが、大嘗宮を見学するためには決められたルートを通らなければ行かれません。
二重橋前(馬場先門)
交差点手前から警官や案内の人たちが大勢いて、進む方向を案内しているので安心。
手荷物検査などを経て坂下門からの入場というコースです。
柵やコーンがたくさん並んでいる様子では、お天気がよければ相当の人が並ぶようですが、雨のおかげで人の流れは止まることなくスムーズです。
手荷物検査
テントの下では、手荷物検査(はさみ類と液体について聞かれました)が行われます。ペットボトルのお茶を持参していたのですが申告したらOKでした。
国宝などに液体をかけるという不届き者も出現する時代ですからチェックも必要ですね。
続いて次のテントでは金属探知機でのボディチェックになります。こちらも待ち時間ゼロでしたが、それよりここにたどり着くまでにびしょびしょです。
雨をうらめしく思ったりもしましたが、この季節にしては気温が高かった(17~18℃くらい)ことが救いでした。
坂下門より皇居内へ
もうすでにカメラがヤバい状態になってます・・・(泣)
ここから先は、本来自由には入れないエリア。予約制の一般参観や皇居一般参賀などの行事の時にしか見られない建物があります。
「ここから大嘗宮まで900メートルです」という係員の声が響きます。
しかしそれは片道の距離で、皇居(東御苑)を出て駅に戻ることや、すでにここまで歩いてきた距離を考えたら最低でも2~3kmは歩く覚悟は必要です。
宮内庁庁舎
10年くらい前に一般参観で訪れて以来です。今回は見られませんでしたが、この奥にはお正月などに皇族の方がお出ましになられる宮殿があります。
この付近で地図を配布していたのでいただきました。
案内板はざっくりですが、地図には経路やトイレの位置などが詳細に記載されています。また反対の面には大嘗宮の説明も書かれていました。
向かうのは乾通り経由大嘗宮行きです。
足に自信のない方や紅葉はどうでもいい方はちょっと距離の短いルート(宮内庁庁舎から右)へ向かいましょう。
富士見櫓と紅葉
紅葉はまさに見ごろですが、なにせこのお天気・・・頑張ってもこの程度の写真(泣)
蓮池堀沿いにまっすく乾通りを進んできます。
乾通りの紅葉
テレビで見た(公開シーズンの)乾通りは、ここに人がぎっしり押し寄せていましたが、雨ならこの通り(^^)v
立ち止まろうが、ちょっとくらいなら戻っても大丈夫~
お天気がよければ「立ち止まらないで進んでください」と言われるはずです。
警備の職員さんたちが周囲の建物のことなど質問すれば答えてくれます。なんだか和やか~
ソフトフォーカスなんて使っていません。レンズが曇ってるだけです(-_-;)
雨に濡れた紅葉も悪くないですね。
冬桜と紅葉
少しだけ冬桜が咲いていました。
豊田市の「小原の四季桜」を知ってしまうと物足りない感が・・・
門長屋
皇居内ですが、もともとは江戸城であったことを思い起こさせる門や建物が出てくるとお城好きとしてはワクワクしちゃいます♡
西桔橋から大嘗宮のある本丸へ
西桔橋(にしはねばし)が見えてきたら橋の方向に右へ進みます。
まっすぐ乾通りを進んでしまうと大嘗宮へは行かれないので要注意。ここにも案内の人がいて注意を促しているので誰も行く人はいませんけどね。
橋を超えると東御苑(本丸)のエリアになります。ちょっとだけ登り坂があります。
その先には、天守台の石垣 キタ~~
江戸城天守台
萌える~ けどこんなに整った積み方よりは、無骨な野面積みがいいかも。
ここまで皇居内位置関係がつかめなかったのですが、これでやっと自分のいるところがわかりました。
この石垣の先にそれらしいものが見えてきました。
大嘗宮に到着!?
大嘗宮の全景が見える感動の瞬間です。思わず声が出てしまう瞬間です。
が、ここは裏側。
ほとんどの人が立ち止まって撮影をはじめますが「この先、正面に進んでください」という案内が聞こえてきます。
でもゆっくり撮影するならここがオススメ。建物のつくりもこちからの方がよく見えます。
石室
またまた江戸城の遺構発見。大奥の脇にあったということから調度品や文書などを保管していたようです。
きれいに切り揃えられた石は、伊豆で採石した伊豆石。最近その地に行ったばかりだったので感動しちゃいました。
伊豆石に感動している場合ではありません。
ふと見るといつの間にか大嘗宮から遠ざかっているではありませんか!
混雑を緩和させるかのように本丸の芝生広場を見事に一周するルートになっています。
以前、名古屋城のシャチホコが地上に降りた時に見に行ったのですが、その時は3時間待ちで名古屋城の敷地内をぐるっと一周する羽目になったことを思い出しました。
あの行列に比べたらこれくらいの雨、我慢する方が断然マシです。雨も悪くないです。
長くなってきたので、後編に続きます。 (スミマセン、いつも長くて)