2019年11月 ANAの特典航空券を利用したマカオひとり旅の旅行記です。
現地ガイドツアー解散後にひとりで世界遺産を巡りましたが、Google Mapが暴走。
幸い媽閣廟(マーコミュウ)から次の目的地港務局大楼までは迷いようもない一本道なのでなんとかたどりつきました。
細い路地&上り坂の一本道。
住宅街の中に現れる異空間。パステルイエローの建物が見えてきました。
媽閣廟から向かう場合、建物を通り過ぎたところが入口になります。
かつては兵士の宿舎だった港務局大楼
イタリア人設計家により1874年に建築された建物。
当初はマカオの治安維持と警官補強のためにインド・ゴアから派遣されたムーア人兵士のための宿舎として使われていました。
現在は、マカオの港務局の事務所の一部となっています。
ムーア人は北アフリカ出身のイスラム教徒のことで、このことから建物もイスラム教のモスクのような様式が採り入れられています。
周囲が傾斜地のため土台には石垣を取り入れた構造となっています。
イスラムの国に行ったことはありませんが、かつてイスラム王朝のあったスペインの町にもこんな感じの建物がありました。
建物内はロビーのみ見学ができるようですが、残念ながら土日祝日は休館日。
廻廊の写真を撮って見学終了~(悲)
白い壁には日本の歴史建造物でもおなじみの漆喰(しっくい)が使われているそうです。
最近修復が終わったばかりなので、まるで修復直後の姫路城のように真っ白!
ここに限らず、私が訪ねたタイミングはどこも修復直後(一部工事中)で、世界遺産がピッカピカでした。
マカオはカジノで潤う町なので世界遺産の入場料も無料。
ちょっと汚れたら頻繁に修復工事も行っているのかもしれませんね。
しかしここを一歩出るといかにもアジアっぽい住宅街になります。
細い路地を歩くこと2~3分でこぎれいな広場にやってきました。
リラウ広場(亞婆井前地)
一見、世界遺産とは思わず通り過ぎてしまいそうな広場です。
かつては周辺にポルトガル人の住宅が多く建ち、この一角にあった”亞婆井戸”はここに住むポルトガル人たちに水の恵みをもたらしていたそうです。
マカオ版”トレビの泉”みたいな感じ!?
ただ、その井戸も今はふさがれてしまっていて面影はありませんでした。
ここは、この先向かう世界遺産「鄭家屋敷」の目印となるスポットです。
↓ リラウ広場のある十字路近くのこの路地を入ります。
鄭家屋敷(マンダリンハウス)
リラウ広場から20メートルほど入ったところにありました。
看板があったのでよかったのですが、入口は入るのをためらうくらいに地味(苦笑)
受付のようですが無人。入場料も必要ないのでここはスルーで。
ところがこの右側にはこんな入口があり
その奥には中国建築と西洋建築がコラボしたお屋敷が広がっていました。
鄭家(ていか)屋敷について
近代思想家・実業家である鄭観応(ていかんおう)の邸宅跡で、その父が1881年に建築したもの。
総面積は4000平米、部屋数は60を超える邸宅です。
建物の中には家族の紹介など(中国語と英語のみ)パネルがあります。
中庭を囲むように建てられた中国様式の建物は、西洋やインドなどの装飾も取り入れられています。
2010年に修復が終了して一般公開されています。
歴史ある調度品かと思うような椅子もみなさん自由に使って休憩中でした。
日本の寺社建築でも見られる透塀(すきべい)のような装飾もあり、そこから入る光がとてもきれいでした。
格子の彫刻は、鯉?鮒?
まるで東南アジアの高級ホテルのような空間。
映え写真を撮るにはもってこいの屋内スポットかも。
清掃兼監視のお姉さんがいますが・・・ちょっとサボっているのはナイショ(笑)
鄭家屋敷見学の所要時間
案内板などは少なめ。たまには、あまり考えずにのんびりと歩き回るのもいいかも。
自由に座ってもよさそうな?椅子も各所にあったので、休憩しながら建物を一周して30分くらいでした。
聖ポール天主堂跡のように団体観光客があふれることもなく、地元の若いカップルが散歩がてらやってくるような知る人ぞ知る!?スポットでした。
世界遺産めぐりの穴場かもしれません。
この後、Google Mapに暴走されたため目的地にたどり着けず世界遺産巡りは断念。
深夜便での疲れも出たのでチェックイン開始時間に合わせて早々にホテルへ向かうことにしました。
頑張れば、夕方まででもう5つくらいは巡れたかもしれませんが・・・やっぱり年を重ねて無茶ができなくなっているのですね~ トホホ