天竜川のいちばん下流にある船明(ふなぎら)ダムは、交通アクセスも良く、桜の名所としても人気のスポットです。
ダム以外にもレアなスポットが点在するので、ドライブやツーリングなど通年楽しめるエリアです。
小説になった「月まで3キロ」の標識
ひと昔前から地元では知る人ぞ知る標識でしたが、同タイトルの小説で一躍注目を浴びている看板です。
ちなみに小説はこの看板をヒントに描かれているそうです。(←まだ読んでないです)
夢のある看板ですが、実は南北朝時代に(南朝の)楠木正成の家臣がここに落ち延びたところから歴史ははじまっているとか・・・
月まで3キロ標識への行き方
船明ダムから国道152号を北上し1kmほどのところにあるトンネル(船明隧道・・・私は”バームクーヘントンネル”と呼んでいます)に入らず、左に進む脇道(県道360号線)に入ってすぐです。
「月」の集落は、その先の橋を渡ります。
私は未だ踏み入れたことはありません。ボート競技の拠点になっているそうで、競技中は車の出入りも多いそうです。
ちなみにこのトンネルの手前で振り返ると船明ダムがこのように見えます
廃墟の生まれ変わり 「夢のかけ橋」
落人伝説の「月」に続いて、こちらも「夢のかけ橋」というステキな名前の裏側には”昭和の遺産”としてポツンと取り残された歴史があります。
20年ほど前まで、ダム湖から橋脚だけがニョキッと顔を出す不気味な風景を醸し出していました。
若かりし頃、友人とドライブするたびに”ネタ”になる風景でした。
残念ながら当時の写真がない(頑張って探せばどこかに紙焼きの写真がありそうな気もするのですが)ため、上の写真から橋のアーチと道がない姿を想像していただければと思います(苦笑)
これは当時の国鉄により鉄道敷設が計画されていた佐久間線(現在の天竜浜名湖鉄道天竜二俣駅から飯田線中部天竜駅まで)の工事が途中で頓挫してしまった遺構です。
1980(昭和55)年に工事が中止されてから2000年に観光用の橋として再生されるまで20年間廃墟同然に放置されていたのです。
この橋、道の駅「花桃の里」から対岸に渡ることができます。もちろん無料です。
橋は歩行者及び自転車専用となっています。
先に見える建物は、ボート(競技用)の倉庫。他に見るべきものはありませんが、まっすぐ&平坦なのでお散歩にも最適。
さらに道の駅の裏手にも分断された橋脚が見えています。
天竜二俣駅からからこの地域にかけての工事だった場所には、いまだ遺構が何か所か残っています。
そして、究極の廃墟&再生場所がこちらです。
廃トンネルを利用した「ワインセラー」
(2013.12撮影)
道の駅の駐車場からさらに奥に進むこと100mほどのところにまた橋脚が現れます。
久しぶりに行ったらイタリア&フランスカラーのテント屋根になっていました。
橋脚の手前の斜面を登るとワインセラーへ。
橋脚の上はこんな感じ。
そして山側のトンネルはワインセラー(貯蔵施設)になっています。
トンネルの中は常に温度が一定に保たれているため、ワインセラーとして最適なんだそうです。
県内だけでなく首都圏などからここに保存している方もいるのだそうです。
販売用のワインも揃っていて、試飲もすすめてくださるのですが運転手付きで行かないと飲めないのが悲しいところ・・・(泣)
土日を中心に営業していますが、こちらをご参考にお出かけください。
道の駅から「夢のかけ橋」に向かう階段のところにある看板
プラス1 【季節限定】花桃の里ガーデン
上記の「夢のかけ橋」「浜松ワインセラー」はいずれも道の駅・花桃の里に隣接しています。
「花桃の里」という名のとおり、この周辺では毎年3月中旬頃に花桃が満開になります。
道の駅の第二駐車場横にあるこの看板を目印に進むと「花桃の里ガーデン」があります。
徒歩で10分くらいの距離ですが坂を上ります。
シーズン中は車での乗り入れは禁止になりますのでご注意ください。
私設のガーデンで入場は無料です。
私も何年越しかでやっとタイミンクをあわせて訪れることができました~
(2019.3撮影)
南信州の花桃の規模と比べたら小さいものですが、3月中旬に見ごろを迎えますので、一足早く春を楽しむことができますよ。
なお、道の駅「花桃の里」にて船明ダムのダムカードがもらえます。
まとめ
この周辺の桜開花は、静岡県内の市街地と同じくらいで、例年3月下旬から4月上旬です。
花桃、そして船明ダムの桜、秋葉ダムの桜の頃は多くの観光客でにぎわうエリアです。花が終わっても、沿道の新緑、夏場の川遊びやキャンプ、紅葉など通年楽しめる自然豊かなエリアです。
国道152号線は走りやすい道ですが、面白い風景に気を取られてわき見運転しないようご注意ください。