今まで遠目に何度か目にしていたのですが登城する機会に恵まれなかった郡上八幡城。存在を知ってから20年以上でやっと行ってまいりました。
2019年10月の登城記録です。
郡上八幡城の概要
岐阜県中部に位置する郡上市の中心にあります。
1559(永禄2)年、遠藤盛数の陣が置かれた場所に、後に郡上を統一した盛数の子 慶隆によって1566(永禄9)年築城された平山城。
その後は、稲葉氏、金森氏、青山氏など5氏19代の城主が治めてきました。明治時代に廃城となり建物は取り壊されました。
風格のある立派な天守ですが現存天守ではなく、1933(昭和8)年に大垣城天守を参考に造られた模擬天守。
模擬天守ではありますが、国内最古の木造再建天守として80年以上の歴史を重ねています。
天守の周辺の木々が真っ赤に染まる季節が人気ですが、訪ねたのは10月中旬。見ごろにはあと2~3週間でした。
天守周辺の様子
駐車場から歩いて山道を登ること15分ほどで石垣が見えてきます。
この程度の道のりならば、城へ到達するまで歩きも含めて楽しめます。
都市部の起伏はないけど日陰もない、広大なる城跡(名古屋、大坂、江戸、駿府、福岡など)のほうが最近はしんどいと思うようになりました(-_-;)
石垣
石垣は、戦国時代真っただ中の16世紀後半につくられた荒々しい野面積みを見ることができます。
隅櫓
天守閣をはさんで南側の「桜の丸」と北側の「松の丸」に再建された隅櫓(すみやぐら)があります。
こちらは松の丸の隅櫓。
天守に入るには南側の桜の丸の隅櫓のところから進んでいきます。
この門の手前に入場券売場があります。
天守正面
南面になります。ここに限らずですが、斜め(西南)から見る方が建物の美しさがより感じられます。
天守内部
4層5階の天守閣の内部は資料館になっています。
実際登ってきた道のりをジオラマで見るのがいちばんわかりやすいですね。
なお、今回は中腹の駐車場から徒歩で登ってきました(記事の最後に駐車場情報あり)。
木造で80年以上経過しているので、現存天守のような風格が漂いはじめています。
そして、階段は現存天守並みの急こう配です。
もちろんエレベーターはなく、バリアフリーとは程遠い建物になっていますのでご注意ください。
郡上八幡城は、岐阜の”二大天空の城”のひとつだそうです。もうひとつは岐阜城です。
というか、岐阜はほとんどが山城なのでこちらも「天空の城」の仲間に入れてほしいかも。
国道257号線からのぞむ苗木城跡
天守最上階
天守最上階からの眺め
城下町と山々の美しい絶景が見下ろせるのが郡上八幡城の人気の理由のひとつです。
川を利用した要塞を築いているので、お城好きなら地形を確認する楽しみもあります。
南東方向には、郡上八幡の城下町中心を流れる吉田川が見下ろせます
西側では、吉田川が長良川と合流します。その先に見えるのが東海北陸自動車道。
あの東海北陸道から何度も眺めていたこの天守にやっと来られたことが感慨深かったです。東海北陸道建設中(延伸中)の時代からこの沿線のスキー場御用達でしたので何度往来したことか・・・ あれから20年、スキーに行くよりお城の方が楽しいお年頃になりました(苦笑)
続日本100名城スタンプ
天守内1階にありました。
郡上八幡城は、日本100名城の候補にも入っていたそうですが、最終的には漏れてしまい、「続日本100名城」として登録されています。スタンプ帳お間違えなきよう・・・
郡上八幡城の無料駐車場について
城下町から郡上八幡城へ向かう途中の城山公園横に10数台分があります。(トイレ、茶店あり)
道路をはさんだ公園内には土佐藩などを納めた山内一豊夫妻の像があります。妻の千代が遠藤盛数の娘という説があるそうです(諸説あり)。
この公園の一部にも(未舗装ですが)数台分駐車スペースがありました。
日曜日でしたが、午後3時過ぎくらいだったので駐車スペースに余裕がありました。
山頂(天守)横にも駐車場がありますが、道は狭く中型以上は通行不可となっています。歩道と兼用で急こう配もあるので、通行には注意が必要です。
このヘアピンカーブとか不安ですし、対向車が来たら泣けます。
上記の駐車場はいずれも無料ですが、駐車台数が少ないので、混雑するシーズンには城下町の有料駐車場に停めて歩くことも選択肢のひとつになるかと思います。