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【岐阜 】世界初の刃物総合博物館 入場無料の「フェザーミュージアム」

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刃物のまち 岐阜県関市にある企業博物館です。

2019年10月に関市の刃物ミュージアム回廊を巡った中で立ち寄りました。 

入館無料で、日常私たちが使用する刃物の歴史や技術を知ることができるミュージアムです。

www.momoyorozu.net

 

 

フェザーは純国産の会社だった

フェザーといえばカミソリ。男女問わずその製品を使ったこともあるかと思います。

1932(昭和7)年に設立された関安全剃刀製造合資会社が前身。

現在の正式社名はフェザー安全剃刀株式会社。

実は、ロゴのアルファベットのイメージから外資系関連かと思っていました(よく似た名前の外資の製薬メーカーがあります)が、フェザーはれっきとした”純国産”の会社なのです。

Featherは「羽」を意味し、グローバルに成長していくことを願ってつけられたカタカナ社名だそうです。

現在は大阪に本社を構えていますが、創業の地は全国屈指の刀鍛冶職人のまちである岐阜県関市です。ミュージアムがあるのも関市です。

 

世界初の刃物総合博物館 フェザーミュージアム

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岐阜県関市の中心部にほど近い場所(研究所などの敷地内)にある企業ミュージアム。

2016年にリニューアルオープンしたという新しい建物で、無料で見学できます。

開館案内

【住所】岐阜県関市日ノ出町1丁目17番地

【営業時間】9:00〜16:00(最終入館)

【定休日】毎週火曜日

【Webサイト】www.feather.co.jp/

 

敷地前には駐車スペースも10数台分あります。
 

エントランスから楽しい演出

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館内に入ると巨大なカミソリのオブジェがお出迎え。

本来なら(個人客は)受付カウンターに行ってリーフレットをもらうのですが、年配の男性スタッフがにこやかにパンフレットを配布しつつ、こちらへどうぞと誘導してくれました。そこには自分の動きにあわせて反応するおもしろいしかけもありました。

日付入りの記念撮影コーナーもあります。

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最近は、自分の映った記念写真はいらない派なのですが(悲)、スタッフの方が熱心にすすめてくれるので撮影をお願いしてしました(>_<)

企業OBと思われる男性スタッフが、企業ヒストリーの展示を説明してくださったり、質問にもこたえてくださって感謝です。

ミュージアムを理解するうえでは現場を知っている方のお話がいちばん!

企業愛たっぷりに熱く語ってくれました。

 

ヒストリーコーナー

館内は工夫が凝らされた展示満載ですが、企業ミュージアム見学なのでここを外すわけにはいきません。創業時のようすや歴代の商品などが展示されています。

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日用品や食品関係のミュージアムは、身近に感じる商品が多いので、展示を見ると当時の懐かしい思い出がよみがえって楽しめますね。

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広報展示

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新聞やテレビCMで使われたキャラクター!?たち

1階には40席ほどのシアターもあり、企業の歴史や製品づくりの様子などが10分ほどの映像で見られます。

 

2階は遊べる・学べる楽しいスペース

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階段を上がったホール正面にある額へ近づいてみると・・・

剃刀の替刃がぎっしり!

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次のコーナーでは、ぐるりと囲まれた壁に刃物映像が次々に流れてきます。

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「切る」のテーマ展示

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「切るのたくさん」と題されたコーナーには、人間が最初に「切る」ことを行った石器時代から現代までが紹介されています。

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石器時代に黒曜石(こくようせき)を使ったところから「切る」がはじまっています。

展示の仕方も斬新だったりします。

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さらにその奥には、切るしくみ(原理など)が紹介されていますが、読んでいたら眠たくなってきた(=_=)

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このようなコーナーは、子どもさんの自由研究などにも役立ちそうですね。子供向けのクイズコーナーもあります。

 

今回、私がいちばん感動したのがこちらのコーナー

精密刃物展示

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f:id:momoyorozu:20200531010909j:plain昨今は安い海外ものが入ってきて安全カミソリだけでやっていくのは大変なのに・・・と思ったら、この会社の強みはここにありました。

医療用の刃物の国内シェアが7割以上だそうです。

安全性や信頼性を考えたら日本製を使いたくなる(使ってほしい)分野ですね。

私にとってまさにこの展示は”非日常”。

もしお世話になることがあっても自分自身が目にすることはほぼないでしょうから。

 

収蔵展示

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世界中から収集したという理美容の小物や日本の髪結い道具などが展示されています。

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コレクターが見たら垂涎のお宝もあるのかもしれませんね。

ガラス越しの展示になりますが、情報端末で展示品を検索して情報を見ることもできます。

 

2階の展示までじっくり見ていたらあっという間に1時間は軽く経過していました。

小学生のお子さんも十分理解できるような内容になっている上、大人も存分に楽しめるように工夫された展示は、これで無料は申し訳ないと思えるくらいの充実した内容でした。

 

ミュージアムショップ

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1階にはミュージアムショップも併設されていて、ここでしか買えないオリジナル商品をはじめ、市価よりちょっとお得に購入できます。 

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100均で購入してしまうこともありますが、企業のものづくりに対する姿勢を知ると、安全性が求められるこのような商品はなるべく国産のものを使いたいと思うのです。

 

駐車場の出入口にはこんな門柱!?があり、最後まで楽しませていただきましたm(__)m

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www.feather-museum.com

 

産地直売のさまざまな刃物が揃う刃物会館

フェザーミュージアムのすぐ先には、岐阜県刃物会館があります。

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年季の入った建物内は、産直の販売施設といった感じです。包丁やハサミ、その他珍しい刃物が勢ぞろい。こちらもお得に購入できるようです。

seki-japan.com

 

この周辺は現在工事が進んでいて、この刃物会館は刃物ミュージアム回廊の中心拠点となる施設「せきてらす」の建設とともにリニューアルされるそうです。

また、整備されたころに足を運んでみたいと思います。