社会科見学好きがおすすめする社会科見学スポット後編です。
企業ミュージアムとは
企業が主に消費者へのPR用に作るものが多く、創業からの歴史や製品の紹介を行っています。日本はご存知のとおり技術大国。普段使っている製品でも、その技術や歴史を改めて知ると感動や驚きの連続です。
近年は子どもから大人まで幅広く楽しめるようなアミューズメント性を備えた施設も増えています。
無料あるいはリーズナブルな入場料で見学できます。予約制や競争倍率の高いことが多い工場見学よりはハードルが低く、社会科見学入門としてもオススメです。
実際に行った中から、幅広い業種に目を向け8か所をピックアップしてみました。
新型コロナ感染対策のため休館延長や入場者数を制限しているところもありますので、必ず最新の情報を公式サイトからご確認ください。
技術大国ニッポンの底力を知る企業ミュージアム8選
【第8位】トヨタ博物館(愛知県長久手市)
世界最大級の自動車メーカー・トヨタの膨大なコレクションが展示されているミュージアム。トヨタ以外の世界のコレクションの他、自動車文化に関する資料の展示も充実しています。
【第7位】カップヌードルミュージアム(神奈川県横浜市)
日本が誇るスーパーフード、カップラーメンの開発の歴史などを紹介するミュージアム。歴代のカップラーメン展示も圧巻ですが、チキンラーメンづくりやマイカップ麺づくりなどアミューズメント性が高いミュージアムです。
大阪府池田市(企業発祥の地)にも同様の施設があります。
【第6位】リニア・鉄道博物館(愛知県名古屋市)
鉄道の黎明期から初代新幹線、現在工事中のリニアまで車両が並ぶ光景は圧巻。
鉄道の歴史や鉄道にかかわる道具の展示の他、抽選になりますがシュミレーター(運転体験)も用意されています。
https://museum.jr-central.co.jp/
【第5位】造幣局(大阪府大阪市)
企業ではありませんが、日本の硬貨製造工場を一般公開していることにビックリ。撮影可能な上に外国人も受け入れているんです。
薄い鉄板が私たちの見ている硬貨になるまでの一連の工程見学に加え、硬貨や勲章などが展示されたミュージアムもみごたえがあります。
【第4位】フェザーミュージアム(岐阜県関市)
歴史ある鍛冶職人の町にある刃物メーカーのミュージアム。
日用品として使うカミソリの他、手術用のメスはトップシェアを誇ります。「切る」に関する知識コーナーも充実しています。
【第3位】ヤマハイノベーションロード(静岡県浜松市)
日本を代表する楽器メーカー。オープンしたばかりのミュージアムで歴史の流れとともに楽器や音響機器、レジャー用品などが展示されています。
ショールームのような機能も兼ね備えているため、高価なピアノやギターなども自由に弾くことができます。
【第2位】竹中大工道具館(兵庫県神戸市)
日本の伝統的建造物も手掛ける老舗の竹中工務店のミュージアム。和風邸宅風の建物の地下にミュージアムがあります。大工道具のディスプレイの仕方も秀逸。
普段職人しか見ることのない道具ですが、素人でも十分に楽しく建築に興味を持てる施設です。
そして栄えある1位はこちらです。ものづくり大国ニッポンを代表する企業のミュージアムは何度行っても毎回感動します。日本人なら一度は見ておきたいミュージアムです。
【第1位】トヨタ産業技術記念館
創業当時の建物も残る敷地に、工場跡をリノベーションして作られたミュージアム。
トヨタは「自動車」と思っている方は、自動織機を見て驚くこと間違いなし。かつての自動織機の実演が見られるのもここならでは。
自動車館は、コレクションを主に展示する「トヨタ博物館」に対して、こちらは開発の歴史と技術を紹介する内容となっています。
最後に、前編・後編のどちらかにランクインさせたかったのですが、限定見学や参加へのハードルが高いこともあり社会科見学”番外編”として紹介させていただきます。
【番外編】高度経済成長期の日本を支えた 黒部ダム
社会科見学の中では上級向けといった位置づけですが、私の中では”殿堂入り”といってもいいくらい(笑)
日本は、ものづくりだけではなく、道路や橋、ダムといったインフラにおいても世界トップの高い技術を有しています。その先駆けともなった工事がこの黒部ダムです。
立山黒部アルペンルートという観光コースを利用して黒部ダムの迫力を間近で見ることはできますが、黒部ダム関連のレアな見学会も用意されています。
映画「黒部の太陽」の舞台ともなった破砕帯。ダムの水を利用して発電を行う黒部第四発電所は中島みゆきさんが紅白歌合戦で「地上の星」を生歌で披露しました。最近では「ブラタモリ」でタモリさんがダムの放水口近く(キャットウォーク)での様子が放映されました。
ラッキーなことに私はタモリさんよりも先に同じ地点に行ったり、中島みゆきさんの中継したあのトンネル内に行く見学会にも1回目で当選し行ってきました。
機会あれば、ぜひレアな社会科見学にもご参加ください。
いかがでしたでしょうか?
2020年6月現在休館中の施設もありますが、(こんな時期だからこそ)多くの人々が日本の技術や製品のすばらしさを見つめ直す機会を提供していただけるよう、1日も早い再開を願ってやみません。