おでかけ ももよろず

日本全国北から南、たまには海外へ・・・”よろず”な旅をご紹介

【麒麟紀行】岐阜城下にある常在寺と岐阜大仏

スポンサーリンク

2020年 大河ドラマ「麒麟がくる」にあわせて訪ねた岐阜市内。

岐阜城周辺には多くの寺院が立ち並ぶ一角があり、歴史をととめています。

www.momoyorozu.net

 

 

岐阜城下に残る昔の街並み

岐阜城のある金華山の麓(西側)には、昔の風情が残る一角があります。

f:id:momoyorozu:20200816022931j:plain

材木、大工、茶屋、魚、米といった町名が残り当時の区割りなども想像できそうですが、その一角にお寺が集中しています。

f:id:momoyorozu:20200816022057j:plain

※地図は上が南になっています

f:id:momoyorozu:20200816023035j:plain

岐阜城(金華山)だけでもガッツリみどころがあり(天守閣にたどりつくまでにはロープウェイ利用でもそれなりに体力が必要)、今年はそれにプラスして大河ドラマ館もあるので、これでヘトヘト満足してしまいがちですが、余裕があればぜひ立ち寄ってみたいお寺を2つご紹介します。

 

斎藤家三代の菩提氏「常在寺」

日蓮宗のお寺で、斎藤道三、義龍、龍興の三代の菩提寺となっています。上記写真のお寺(妙照寺)の向かいにあります。

f:id:momoyorozu:20200816023716j:plain

 

常在寺

【名 称】鷲林山 常在寺(別名 七曲之寺)

【ご本尊】文殊菩薩

【創建年】15世紀中頃(室町時代)

【開 基】斎藤妙椿、世尊院日範

【文化財】斎藤道三肖像画、義龍肖像画

【所在地】岐阜県岐阜市

 

受付と拝観料

受付はなく、そのまま扉を開けて本堂へという案内板がありましたので進みました。

拝観料を入れる箱があり150円を入れ、パンフレットをいただきました。自由拝観です。

 

残念ながら建物内は写真撮影禁止のため、外に掲示されていたこの一覧にて

f:id:momoyorozu:20200816024348j:plain

さらりと書いてありますが、歴史的にも貴重な品々が所蔵されています。

斎藤道三・義龍親子の肖像画、道三が所持していたという懐中御守、絵図、印などが展示されています。本堂のは広くないのですが展示品が多いので、じっくり見て15~20分くらいです。

斎藤道三と義龍に庇護されていた時代には広大な寺領がありましたが、1600年岐阜城落城とともに変化していったそうです。

このお寺には、過去にドラマで斎藤道三を演じた俳優さんも訪れていることから台本や写真などが展示されています。今年「麒麟がくる」で演じて話題になった本木雅弘さん直筆の超達筆なサインもありました。

 

斎藤家の家紋について

常在寺でいただいたリーフレットには斎藤家の独特な家紋についても触れられていました。

f:id:momoyorozu:20200817183446j:plain

二頭立浪紋といわれる斎藤家の家紋。斎藤道三自らが考案したといわれ、立つ波は(寄せては返す)合戦の駆け引きを表現しています。

波の両側にしぶきが左に2つ、右に3つ。これは、世の中は割り切れることもあるが、割り切れないこともあるの意味だそうです。

波をモチーフにした家紋に、道三の海への(すなわち海に面する尾張への)強い執着が感じとられます。

ちなみに上記の幟旗は、金華山ロープウェイのお土産屋さんのガチャで射止めました(^^)v

御朱印について

御朱印は呼び鈴を押してお寺の方を呼び出すようになっていました。

お昼の時間帯で、他に拝観者もいなかったので今回は遠慮していただいてまいりませんでした。

 

もうひとつは、大河ドラマ「麒麟がくる」とは関連はありませんが、岐阜にも大仏があるというので”巨大建造物好き♡”な私は立ち寄ってみました。

岐阜大仏のある「正法寺」

黄檗宗(おうばくしゅう)のお寺で17世紀に草庵が創建されたのがはじまり。

本堂内には岐阜大仏と呼ばれる大きな釈迦如来像があり、日本三大仏のひとつとされています。

”三大”の3つめは諸説あり定まらないのはよくある話。東大寺にある奈良の大仏と、鎌倉の高徳院にある鎌倉大仏に続く”3つめ"といわれる中の2つ(兵庫大仏、高岡大仏)はすでに訪ねましたが・・・まっいいか(笑)

 

正法寺

【名 称】金凰山 正法寺(しょうぼうじ)

【ご本尊】釈迦如来

【創建年】1638年

【所在地】岐阜県岐阜市

 

建物外観

建物好きには興味がそそられる造りです。

黄檗宗(おうばくしゅう)は中国の影響を色濃く残しており、建物も独特です。

 

f:id:momoyorozu:20200816030208j:plain

建物の裏手が車道に面しています。岐阜公園から進むとこちら側(建物右手)から出入りします。

 

f:id:momoyorozu:20200817004307j:plain

(私は大回りして住宅街の中から正面に向かってきましたけど・・・)

受付と拝観料

社殿左手に拝観受付と入口があります。拝観料は200円。

本堂内のようす

内部は写真撮影可(フラッシュ撮影は不可)。

大仏さまの正面に椅子も数脚用意されているので、座ってしばし眺めさせていただきました

f:id:momoyorozu:20200816030336j:plain

素晴らしい福耳をお持ちのお釈迦様です。

高さは13.6メートル、耳の長さは2メートルもあります(@_@)

大仏は当時(江戸時代中頃)天災が続き、亡くなった人たちの菩提を弔うためにと計画されますが、資金不足で完成までに38年かかり1832年に完成しています。

 

木材で組んだ骨格の上に竹で編んだ骨組みを重ねていることから「籠大仏」の名も。

その骨格の上に粘土を塗り重ね、美濃和紙に描かれた経典を張り、さらに漆、金箔が施されています。とても珍しい造りの仏像だそうです。

 

誰もいないのでズームもし放題。ゆっくり撮影できました。

f:id:momoyorozu:20200816030458j:plain

正面からではわかりにくいのですが、横から見ると少し猫背気味になって、私たちをやさしく上から見守ってくださる印象です。

f:id:momoyorozu:20200816030435j:plain
f:id:momoyorozu:20200816030409j:plain

断面図が用意されているので参考になります。

仏さまと一緒にするのもなんですが、この傾斜が黒部ダムのアーチと似た傾きです。

 

大仏さまを取り囲むように壁面には多数の木像が並んでいます。

江戸時代中期に造られた五百羅漢だそうですが、現在は百数体になってしまっているそうでちょっと寂しいですね。

f:id:momoyorozu:20200817010810j:plain

建物内の柱も年代を感じさせるものでした。

 

御朱印

f:id:momoyorozu:20200817145020j:plain

拝観受付の際に御朱印帳を預けて書いていただきました。

 

駐車場

常在寺、正法寺ともに3~4台ほどの駐車スペースがありますが、岐阜公園から歩いても10分くらいです。

岐阜公園の駐車場は時間制限なしの料金(1回あたり)になっているので、車を置いたまま周辺を散策しても良いと思います。 

 

 
近くには、歴史の古い神社もあります。(2022年7月に訪ねました)