現在、首都圏などに緊急事態宣言が出され、GoToトラベルも停止となっています。
こんなご時世ですが、2020年10月にGoToトラベルを利用した愛媛旅行記再開いたします。
春先には感染拡大が落ち着き、再び旅に出られる日が訪れることを祈りながら・・・
1日目は松山市内の100名城2か所を巡り、翌日はまたまた城巡りです。
というか、この旅は8割がお城めぐりですから~ (笑)
松山市から宇和島へレンタカーでGo
新型コロナが感染拡大してから公共交通機関が怖い日々。かろうじて飛行機は1時間弱でしたので搭乗しましたが・・・ コロナ禍の旅は自ら運転するしかありません!
JR松山駅前にあるニッポンレンタカーさんの営業所まで向かうのですが、ホテル最寄の大街道から乗た路面電車は(いよてつ)松山市駅止まり。JR松山駅前までは3駅も離れているので乗り継ぎです。う~ん、なかなかわかりにくい。
電車で宇和島に向かう場合も、JR線利用となりますの駅を間違えないようでご注意を。
レンタカーに関しては、パッケージで予約したANAセールスと連絡がとれず不安もありましたが、営業所のスタッフさんの計らいで時間も前倒ししていただき結果オーライ。
宇和島などへのルートについても丁寧に教えていただき感謝です。
お借りしたのはホンダのフィット。マイカーもホンダ車なので扱いやすかったです。
またMusicLine装備車なのでドライブ中はスマホに入っている音楽を(Bluetooth接続あるいはケーブル接続で)カーオーディオ聴くことができ快適でした(^^)v
松山から宇和島城へのアクセス
宇和島城のある宇和島市は愛媛県南西部のまちで松山市から距離は90kmほど。
車で1時間半ほどの道のりです。
伊予インターから松山自動車道を利用しました。内陸部を通るので進んでいくにつれ山に囲まれた景色に変わっていきます。
全線開通ではないのですが(一部無料区間あり)走っていてもシームレスな感じでした。基本的に片側1車線で、複雑怪奇なジャンクションもなくスイスイ走れました。
宇和島城の概要
慶長年間(1600年前後)藤堂高虎により築城されました。
その縄張りは地上からはわかりにくいのですが、上空から見ると五角形です。
(宇和島城の案内板より)
築城当初は宇和海に面した水城でしたが、現在は埋め立てられて海岸線から離れています。
隙のない堅固な守りに築城の名手と称賛される藤堂高虎の城づくりの原点を見ることができます。
現存天守の残る城として知られていますが、天守は17世紀中頃に伊達家2代目の宗利の時代に造られたものです。
宇和島城の石段を歩く
桑折氏武家屋敷長屋門
駐車場そばにある門で、伊達家の家老をつとめた桑折(こおり)氏の屋敷内にあった門を移築したもの。
ここは三の丸があった場所で、城郭の北東になります。
用意されている杖が「山城を覚悟せよ!」と語っているようですが、実は平山城。
なお南西にはも登城口がありますが、今回は時間の関係でそちらには行きませんでした。
門をくぐって間髪入れず坂道を登りはじめると、選択を迫るこちらの標識。
急な石段と緩やかな坂道。その距離は倍の違いです。城好きならもちろん急な石段にチャレンジでしょう~
そうでなくてもこの宇和島城の醍醐味のひとつが石段にあると思います。
ただし雨天の場合は滑りやすそうなのでご注意を。足に不安がなければ上りを石段で、下りはスロープを利用するルートをおすすめします。
井戸丸
この井戸を中心にかつては櫓(矢倉)や門が構えられていました。井戸は城郭内ではもっとも大規模で深さは11m。
このあたりの石段は、あまり手が加えられていないようで古道っぽい雰囲気です。
ほとんど人とすれ違わないというのもおすすめポイントです。
石垣
私は、この折り重なる野面積みの風景が宇和島城の中でのベストオブ石垣でした~
次第に周囲が開けてきて本丸に近づいてきた感じがします。
二ノ丸から天守
石垣の上に天守が見えました。
この石垣の上(本丸)にはかつては複数の櫓などが建っていたそうなので、こんなにシンプルな景色ではなかったと思いますが。
写真撮影で立ち止まりながらの登城でしたがここまで15分ほどです。
本丸への階段
宇和島城天守を見学
天守(重要文化財)
3層3階のこじんまりした天守ですが、周囲に櫓など建物がないため意外と存在感があります。規模やたたずまいが弘前城と似ている気がしました。
藤堂高虎の築城時は望楼型天守でしたが、現在のものは1666年に伊達家2代目・宗利が再建した層塔型天守という構造のもの。
御殿風の唐破風など各所に見られ、戦国の世から平和な時代への変化を感じるつくりになっています。
土台の石垣もこれまで見てきた野面積みからきれいに揃えられた切り込みハギに。
建物内のみ有料エリアです(おとな200円)
さっそく入ってみると、現存天守らしい雰囲気がプンプンします。
1階入って右側に100名城スタンプが設置されています。
そして、なんといってもこの急傾斜階段で”現存天守”を実感できます。翌日の筋肉痛がこれまた妙な達成感を感じたりします(苦笑)
(重要文化財の)現存天守なので、建物内の展示は少ないです。
2階には現代アートとのコラボ作品
3階は展望室
ここから海の方向を眺めるとリアス式海岸になっている地形もよくわかります。
現在は埋め立てられていますが、藤堂高虎が築城した当時はすぐ近くまで海が迫っており、水城として機能していたそうです。
陸のほうを望むとすぐそばに山々が迫っています。
今回の旅、ここ宇和島城だけが雨が降りそうなお天気でしたが・・・傘も不要だったことを思えばほぼ100点満点のお天気でしたよ(*^^)v
藤堂高虎の水城といえば今治城ですが、高虎はここでの築城経験をブラッシュアップして今治城を築城したというわけですね。
実は2020年は終わってみれば、高虎の築城したお城をけっこう巡りました。伊賀上野城についても後日ご紹介したいと思います。
天守を見学した後は、藤兵衛丸や長門丸を経由し、ゆるやかなスロープから下山します。
天守から長門丸経由で下山
山里倉庫(城山郷土館)
三の丸にあった幕末の建築の武器庫を移築したもの。
内部は見学無料で、地域の偉人の活躍が紹介された資料館になっています。
藤兵衛丸石垣
郷土資料館があった場所が藤兵衛丸という曲輪でその石垣がこちらです。
城内でいちばん古いといわれる石垣で、高虎が築城した初期の石垣が残っています。高さはいちばん高いところで13メートルほど。当時は国内屈指の高さだったそうで、これを機に競うように石垣が高くなっていったのかもしれませんね。
ここに城の名を記した石碑があることでもシンボル的な石垣なのでしょう。
長門丸
このあたりは平らな広い土地が広がっています。
現在は遊具がおかれ地域住民の公園となっています。
長門丸の石垣
縄張りの北側にあたる石垣で、いちばん長い部分で幅50メートル。総延長は100メートル超となっています。
この石垣は寛文年間(17世紀後半)に大改修されており、進化した石積みの技術が取り入れられています。
隅の石積みは、きれいに切りそろえられた石を長辺と短辺を交互に組み合わせた算木積みになっています。
長門丸を出ると、あとはひたすらだらだらと続くスロープを下るだけです。
城内には、南西のエリア(搦手門方面)にもみどころがあるのですが、今回は時間の都合でここまでです。所要は約1時間でした。
宇和島城の駐車場
利用したのは登城口に近い市営城下駐車場。30台ほどの駐車スペースです。
料金は1時間あたり100円です。残念ながら無料駐車場はありませんが、入場料も駐車場代も良心的だと思います。
なお2020年11月~2021年夏頃までこの駐車場は工事のため利用できません。
■詳細はこちら
この後は、宇和島名物のアレを食してから大洲へ向かいます。