2020年9月に訪ねた滋賀県大津市の近江神宮。
大河ドラマ「麒麟がくる」関連の史跡が多い坂本からもほど近い場所にあります。
近江神宮の概要
ご祭神は第38代 天智天皇(天命開別大神 -あめみことひらかすわけのおおかみ-)
神社の創建は1940(昭和15)年。これを聞くとびっくりなのですが、この地に関する歴史を紐解くと、それは7世紀までさかのぼります。
天智天皇の時代に都(大津京)が奈良飛鳥からここ大津に(5年間)遷されました。
天智天皇は、中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)のこと。日本史”暗記”事項の定番コースです。中大兄皇子は中臣鎌足とともに豪族・蘇我氏を滅ぼした「大化の改新」は、天皇を中心とした日本の国づくりへの大きな転換点でした。
日本史上重要な役割を果たした天智天皇に関して歴々地元の方々の崇敬は深く、大津京の跡地であるこの地に、天智天皇を祀る神社が創建されたのです。
また百人一首かるたや時計に関する神社としても知られる神社です。
近江神宮の場所と駐車場
名神高速道路の大津インターから坂本方面へ向かう途中にあります。
日吉大社や比叡山への坂本ケーブルの乗り場へ向かう途中にあり、看板なども出ています。
また京阪石山坂本線の駅からもほど近い立地です。
神社の無料駐車場は冒頭の写真、一の鳥居の左手の道を直進した山の中腹にありますので、若干階段が省略できます。30台は余裕で停められるスペースがありました。
また、楼門への階段下にも若干の駐車スペースが用意されています。
こちらは、駐車場脇にあるお蕎麦屋さん。
「善庵」という有名なお蕎麦屋さんだそうですが、コロナ禍で現在は予約制の営業になっていました。当日でも余裕があれば食べられるとのことでしたが・・・残念。
近江神宮の境内のようす
二の鳥居
駐車場から拝殿に向かうとこの鳥居はくぐりません。一の鳥居もくぐらず横を車で通過してしまったのでこれは失礼すぎる・・・と階段を下りてくぐり直しました(-_-;)
手水舎
楼門
まぶしいくらいの朱色の楼門。近江神宮を象徴する建造物です。
外拝殿
この奥に回廊でつながった内拝殿、本殿が続く造りになっています。
一般の参拝で立ち入ることのできるのは外拝殿までとなっています。
回廊
御祈祷される方は、この廻廊奥の内拝殿に進みます。
鮮やかな楼門とは対称的に、拝殿や回廊は落ち着いたたたずまいです。築年は新しいけれども大津京の時代から続く歴史の重みが感じられます。
外拝殿側から見た楼門
自動車清祓所
お祓い所にしては珍しいつくりのこちら、旧大津裁判所本館車寄せを移築したもの。
ひととおり参拝をした後は、近江神宮ならではの珍しいものを見学です。
「時の記念日」にまつわる数々がある境内
漏刻(水時計)
天智天皇が大津京に漏刻(水時計)を設置し、時間制度を国民に周知させたことに起因して、6月10日の時の記念日が制定されました。毎年こちらでは同日に祭祀も執り行われます。
その漏刻を復元したこちら、高級時計で有名なスイスのオメガ社から寄贈されたもの。
日時計
後で気づいたのですが、ロレックス寄贈という火時計の復元模型もあったみたいです。
時計博物館
世界的にも珍しい時計に関する博物館。残念ながら月曜日は休館でした(T_T)
建物の壁に表示されていますが、近江神宮は「かるたの聖地」でもあります。
また、アニメ「ちはやふる」のロケ地にもなったことで、おみくじやグッズなどファンが喜びそうなものも販売されていましたよ。
平日だったので境内をゆっくり歩くことが出来ました。
お散歩がてら再び二の鳥居をくぐってこんな木立の間を歩いて駐車場に戻りました。
御朱印
楼門入って右側でいただきました。
まとめ
地図を見ると、境内のすぐ横(というかほぼ境内を突っ切っている?)を交通量の多い大津バイパスが通っているのですが、それを感じさせないほど静かで緑にあふれた素晴らしい神社でした。
2020年は大河ドラマ「麒麟がくる」にあわせて、大津市を3月と9月の二度も訪れました。京都に負けない素晴らしい歴史ある寺社がひしめくこの地域。
以前からですが滋賀県大好きなんです!琵琶湖はきれいだし、道は走りやすいし、すごい歴史を持つ寺社がたくさんあるのに京都ほど混雑しないのが何より。
もっと多くの方に知って欲しいと思います。