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【愛知】家康公ゆかりのパワースポット「鳳来山東照宮」

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愛知県新城市にある鳳来山東照宮を10年ぶりに訪ねました。

訪ねたのは2021年10月初旬。緊急事態宣言明けの平日、まだ人の動きが少ない時です。

名前のとおり、徳川家康(東照大権現)を祭神とする神社で、日光と久能山と並ぶ三大東照宮とされています。(この3社目については”三大”を名乗る東照宮が複数あります)

新城市は愛知県東部、かつての三河国領内で、徳川家康に大変縁の深い土地です。

www.momoyorozu.net

 

 

神社 概略

【名 称】鳳来山東照宮

【主祭神】東照大権現(とうしょうだいごんげん=徳川家康)

【創建年】1651(慶安4)年

【創建者】徳川家光

【文化財】本殿・拝殿他

【所在地】愛知県新城市

 

鳳来山東照宮の歴史

家康の母 於大の方が、この山内にある鳳来寺薬師如来に強い世継ぎが生まれることを祈願するために参籠したところ、その後に家康が生まれたと伝えられています。

この由緒を知った3代将軍 家光(家康の孫)が、この地への東照宮の造営と鳳来寺の再興を計画しました。社殿が完成したのは4代将軍 家綱の時代です。

当時、造営奉行に任ぜられたのは当時の浜松城主・太田備中守資宗でした。

幕府から手厚い庇護を受け、江戸時代に10回、明治以降も数回の修復を重ね、創建当時からの残る社殿のほとんどが重要文化財に指定されています。

「鎮守三社」と称される山王権現、熊野権現、白山権現が合祀されています。

家康誕生にまつわる伝説は後述します。

 

鳳来寺について

標高695mの鳳来山の中腹に、西暦703年に利修という僧によって創建されたと伝わる歴史の古い寺院です。

江戸時代には幕府の庇護のもと繁栄を極めましたが、大正時代に寺域の多くを焼失(東照宮は延焼を免れました)その後も諸事情により衰退し、現在は、仁王門と再建された本堂などわずかな建物を残すのみとなっています。

その一方で、本堂まで1425段の石段が続く境内は、「山全体が天然記念物」といわれるほど豊かな自然に恵まれ、登山やトレッキングの人気コースになっています。

 

パークウェイ駐車場から東照宮に参拝

東照宮は山の中腹にあるため、ここに向かうには2つのルートがあります。

ひとつは、昔ながらの参道を歩き、1425段の石段を登っていくコース。

そしてもうひとつは、車で山頂付近にあるパークウェイ駐車場まで行くコース。

この2択ならもちろん!迷わず後者で参拝です(苦笑)

乗用車の駐車料金は510円(時間制限なし)。安いものです。

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オフシーズンで午後3時過ぎならこんな感じ(しかし紅葉シーズンは・・・大変)

トイレも整備されています。トイレの先には2件ほどおみやげ屋さんがあります。

駐車場から東照宮まではおよそ徒歩10分、どちらかといえば下り坂です。

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紅葉がきれいなのは想像するだけにして、あえてその時期には行きませんが・・・

年中見られる絶景は必見!

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門前(表参道)の町なみが見下ろせます。

そして、鳳来寺を象徴する絶景がこちらです。

鏡岩

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大きな岩は松脂(しょうし)岩と言われるガラス質の火山岩です。岩の下には鐘楼が立っていて絵になる風景。そして秋には木々が色とりどりに染まります。

鳳来山は1500万年前の火山噴火による溶岩などで構成され、切り立った崖や洞窟のような岩などが多く見られます。

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鳳来山東照宮の境内

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階段は50段くらいです。が、ここを登るのはちょっときついという方もご安心ください。

番所跡

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江戸時代には東照宮を参拝するには通行手形が必要でした。その番所跡には遥拝所が設けられています。

階段を登ります。

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スッと伸びる杉木立の中を進む階段はパワースポット感満載(^O^)

前回の参拝は雨でしたが、それでもここは印象に残っています。今回、真っ青な空と木々の緑のコントラストがまぶしいくらいでした。

ちなみに、パワースポットが点在する中央構造線が近くを走っています。

鳥居と拝殿

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鳥居を入った右側に水屋があります

水屋(重要文化財)

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残念ながら使用禁止となっていました。

拝殿(重要文化財)

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入母屋造の社殿は1651年の創建当時の建物です。

社殿は小さいけれど、檜皮葺の屋根、そして杉木立ちといった周囲の自然など、他の東照宮とは一味違った雰囲気が感じられます。

 

拝殿右手には、本殿近くまで行くことのできる入口があります。

特に受付はなく(反対には授与所があります)、志納金を木箱へ入れての自由拝観となります。

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透塀(重要文化財)

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この透塀も特に彫刻もなく地味ですが・・・この当時、一斉に東照宮建立しすぎて幕府は予算不足になっていたかも、です(苦笑)

中門(重要文化財)

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拝殿の裏手にあります。さらにこの奥には本殿がありますが、ここから中をうかがうのはちょっと難しい・・・

 

そこで、透塀の右端からうかがうことのできるスポットを発見!(上の透塀の写真内、右端の石段に注目)

本殿(重要文化財)

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軒下には色彩豊かな彫刻、屋根には千木(ちぎ)が配されています。

また、内部には造営当時、江戸城内の紅葉山御殿に祀られていた御宮殿(厨子)と御神像が遷座されているそうです。

望遠レンズのあるカメラを持ってくればよかったかも・・・

 

郷土玩具「寅童子」にまつわる伝説

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拝殿のお賽銭箱の奥にある黄色の物体に注目!(案内書きもあります)

寅童子というこの地方に伝わる郷土玩具で、徳川家康生誕にまつわる伝説があります。

徳川家康が生まれたのは1542年12月26日(新暦の1543年1月31日)。

寅年寅の日寅の刻という寅尽くしでの誕生です。

この時、鳳来寺のご本尊である薬師如来を守る十二将のうちひとつ「寅童子」と呼ばれた仏像(真達羅大将)が忽然と姿を消しましたが、それから75年後に家康が逝去した後に元の場所に戻っていたという伝説があります。

徳川家康は、寅童子の生まれ変わりだと語り継がれているのです。

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奇しくも来年(2022年)は、徳川家康が生まれた干支と同じ(60年に1回の)壬寅(みずのえとら)という年回りになります。

ということで、この縁起物をこのタイミングでぜひ手に入れたいと思い買い求めてきました。

実はこの日は買いそびれたので、後日参道沿いのおみやげ屋さんにて購入。

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この周辺、表参道沿いの風情も素晴らしいので、後日ご紹介します。

 

鳳来山東照宮の御朱印

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およそ10年前ですが、初回の参拝時にいただいたこの御朱印をとても気に入っているので、アップデートしておりません。

御朱印は拝殿左にある授与所でいただくことができます。オリジナル御朱印帳も用意されています。

 

全国いくつかの東照宮を訪ねましたが、個人的にはここがいちばん居心地が良かったと感じています。あえて人が少ない時期に行っているせいかもしれませんけど、ね。

 

鳳来山東照宮へのアクセス

公共交通機関でのアクセスは良いとはいえない場所ですので、自家用車での参拝をおすすめします。

紅葉シーズンなどには、湯谷温泉や道の駅などへアクセスするバスが運行されているようです。(1日3便程度です)

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乗用車の駐車料金は1回 510円です。

なお、パークウェイ駐車場までの道はもともと有料道路だったので山道でも走りやすい道路です。ただし冬季は凍結にご注意ください。