2022年1月、愛知県東部の蒲郡(がまごおり)市にある八百富(やおとみ)神社に行ってきました。
神社のある竹島は風光明媚なスポットでも知られますが、島全体が神域であり、その自然は国の天然記念物となっている清々しい場所です。
訪ねたきっかけは、お正月に放映されたテレビ番組「出川哲郎の充電させてもらえませんか?」というなんともミーハーな動機です。
この神社のある竹島から出発し、静岡市の久能山東照宮を目指すという4時間スペシャルでした。
竹島の存在は知ってはいたけれど(高校生の頃に電車に乗って友達と行った記憶がかすかに・・・)、テレビで見た素晴らしいロケーションと、島内に神社があると聞いたらこれはすぐに行かねば!というわけです。
竹島の場所と駐車場
三河湾に浮かぶ小さな島です。
陸側と橋でつながっていますが、車の乗り入れはできません。
橋の手前にある市営駐車場に車を停めます。平日は無料です。(休日は1回300円)
ここから橋までは歩いて2~3分くらいです。
竹島と八百富神社
島へは約400メートルの橋でつながっています。
この風景、昨年訪ねた宮崎県の青島神社がひとまわり小さくなったような雰囲気です。(あちらは途中に”鬼の洗濯岩”という名勝もありますが・・・)
ほんのわずかしか離れていないのに、植物体系が本土とは異なるという理由から社叢(神社の境内を囲むように密生している森林のこと)が国の天然記念物に指定されています。そして島全体が神域となっています。
これは青島神社とほぼ同じです。
ですが、実はこの神社の「モデル」は、滋賀県の琵琶湖に浮かぶ竹生島(ちくぶしま)です。
【名 称】八百富神社
【主祭神】市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)
【配祀神】大国主命、豊玉彦命 他
【創建年】1181年
【創建者】藤原俊成(三河国司)
【文化財】八百富神社社叢(国の天然記念物)
【所在地】愛知県蒲郡市
創建の歴史をたどると、未開の地だったこの島に、開発や事業発展のため弁天様を祀ったことがはじまりです。勧請した藤原俊成はこの地の英雄のようで、橋の近くには銅像もあります。
竹生島、江ノ島、厳島などと並んで七大弁財天のひとつに数えられています。
竹生島は船でしか行かれませんが、橋を歩いて渡る竹島もパワー満ち溢れる島でした。
(竹島も昭和初期までは橋がなく、船で渡っていたそうです)
【名 称】八百富神社
【主祭神】市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)
【配祀神】豊玉姫命・塩筒大神
【創建年】1181(養和元)年
【文化財】
【所在地】愛知県蒲郡市
橋を渡って竹島へ。橋の長さは387メートルです。
1月に行ったのですが、湾内とはいえ遠州灘に吹く「からっ風」がここにも吹いていました。慣れていてもきついわ~(-_-;)
風さえなければ冬も温暖な地域で、晴天ならば海の景色も最高です。
陸側を振り向くと、上品なたたずまいの蒲郡クラシックホテルが見えます。
大鳥居をくぐります。
島の入口には、神社の碑や由緒書き、境内案内図などが並んでいます。
その先にある101段の階段を登ると社殿が建ち並ぶエリアです。
八百富神社の境内のようす
手水舎
この向かいに休憩所兼資料館がありましたのでのぞいてみました。
自然、神社の歴史とあわせて詳しく解説されていますが、全部読むのはあきらめました(>_<) なお、境内各所に解説の看板もあります。
竹島には八百富神社の他に4つの神社があります。手水舎を過ぎて3社。その奥に八百富神社、そしてさらにその奥に1社あります。
宇賀神社
商売繁盛の神様 宇賀之御魂命(うかのみたまのかみ)が祀られています。
大黒神社
国造りの神であり、福を授ける大国主命(おおくにぬしのみこと)が祀られています。
千歳神社
この神社の創建に関わった藤原俊成卿が祀られています。手前は神馬の銅像です。
この3つはコンパクトに並んでいますが、1つずつ丁寧にお詣りします。
社務所(授与所)
奥に見える建物(社務所)を右手に見ながら進むと、正面に社殿が見えてきます。
八百富神社
市杵島姫命が祀られています。
この八百富神社は、開運、縁結び、安産に御利益があるとされ、女性やカップルに人気です。
左は拝殿左手にあるイヌマキの巨樹
とても1月とは思えないほど緑の葉をたくさんつけた木々。わずか車で1時間なのに、南国にいる気分です(笑)
さらにイヌマキの木の奥へ進んでいくと、本殿の横顔が見られます。
八大龍神社
海の神様、雨乞いの神様である 豊玉彦命(とよたまひこのみこと)が祀られています。
藤原俊成の夢の中で、龍神様からのお告げがあり、ここに祀られたと伝わっています。
この社殿だけコンクリート造りなのですが、海に近く、風雨から守るためなのでしょうか?
今度は、ここから階段を下って島の南側にある龍神岬に行きます。
バリアフリーではありませんが、しっかりした階段が整備されています。
龍神岬
いったいどこに向かって伸びているんだというくらい自由な方向に向かうクロマツ。
これが龍神の化身かと思わせるような雰囲気です。
島の遊歩道を半周してみた
龍神岬まで来たあとは、同じ道を引き返して戻ることもできますが、お天気が良ければ、島の囲むように造られた遊歩道を歩いて自然を堪能するのもおすすめです。
龍神岬を下りてみました。三河湾って意外にも島がポツポツあるんですよね。
黒いポツポツはたくさんの鳥(ユリカモメ?) エサがたっぷりあるんでしょうかね。
龍神岬を下りて左側
こちらは遊歩道ではないのですが、映える風景なのでこちらへ進む人がちらほら。
足元が若干危ないのですが、足に自信のある地層マニア(花崗岩質だそうです)はぜひ!(天候などを考慮し、自己責任でお願いします)
龍神岬を下りて右側
手すりも整備されていますが、それでも足元には注意が必要です。
ここまで戻ってきたら橋を渡って陸へ戻ります。
冬でも緑あふれる神社の境内、そして青い海が楽しめる絶景の散策コースでした。
所要時間は、島に入ってから出るまでゆっくり歩いて、お詣りして、御朱印をいただいてほぼ1時間でした。
陸地側に社殿があったのでようすを見に行くと・・・
島を正面にのぞむ遥拝所となっています。
昔は簡単に島に渡れなかったので、ここからお詣りしていたのでしょうね。
八百富神社のご朱印
八百富神社と龍神様の八大龍神社の2つの御朱印をいただきました。
なお、2022年1月現在、書置きでの対応でした。
まとめ(プラス静岡県民の愚痴)
今回「出川哲郎の充電させてもらえませんか?」をきっかけに訪ねた八百富神社。
実をいうとこのスペシャル番組、静岡県内が半分以上を占めた内容だったにもかかわらず、なんと!静岡県民は(一部のスペシャルな環境の方を除き)リアルタイムで見られないという悲しい現実がありました。
私は身内に依頼して”スペシャルな環境”のもとリアルタイム放送を録画しましたけど。
デジタル化される前には西はテレビ東京系を放映するテレビ愛知、伊豆方面は(よく知りませんが)テレビ東京の電波が直接入っていたのですが・・・
小さい頃は静岡県内の局が少なくて、名古屋系のテレビ番組&CMで育った私には、これはあまりにも辛い仕打ちでした(泣)
テレビ東京は手作り感あるバラエティ、硬派な経済番組などがあり私は大好きな局です。地デジが入らないのでBSテレ東でガマンしています。
人気の番組は県内のローカル局が放映することもあるのですが、とにかく節操がない。A局が充電旅かと思えば、B局でYOUは何しに・・・、C局でアド街ック天国をやっているのが静岡県。
あまり品の良くない番組ばかりやっている某F系の放送はやめにして、テレビ東京系列でやっていくほうが、スポンサーもついてくれるんじゃないかと真剣に思いますよ。
以上、たかがテレビ、されどテレビの恨みは深いぞ~(苦笑)