2022年4月に訪ねた伊豆市にある修禅寺。
地名は修善寺ですが、お寺の名前は修禅寺です。(変換ミスではありませんので・・・)
修善寺温泉を代表する観光スポットでもあり、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にも登場する歴史ある素晴らしいお寺です。
修禅寺について
【名 称】福地山修禅萬安禅寺(ふくちざんしゅぜんばんなんぜんじ)
【ご本尊】大日如来
【創建年】807年
【開 基】空海(伝)
【文化財】大日如来坐像
【所在地】静岡県伊豆市
創建当初は真言宗の寺院でしたが、臨済宗を経て、鎌倉時代以降曹洞宗の寺院となっています。
修善寺温泉街の中心にありますが、4月なのにここだけ秋!?
いやでも目立ってしまう大きなモミジが目印です。
修禅寺(修善寺)と源氏
源頼朝亡き後、家督を継いで二代将軍となった頼家は、北条氏などの力を掌握できず、この修禅寺に幽閉されます。そしてこの近くにある温泉に入浴中に暗殺されたと伝わります。
また、それよりさかのぼること11年、1193年に頼朝の異母弟である源範頼(遠江国=現在の浜松出身 ドラマの中では”蒲殿”と呼ばれています)も、頼朝によって謀反の疑いをかけられここ修禅寺に幽閉され暗殺されました。
源氏にとっては、源頼朝が流刑され、北条氏の後ろ盾などにより再興を果たしたのが伊豆(正確には隣の市である伊豆の国市韮山)であり、同時に滅亡のきっかけとなったのもこの伊豆の地なのです。
修禅寺の境内
山門
こちらの門は、8年ほど前に改修工事が完了したばかりだそうです。
これにともない、山門脇に金剛力士像がお里帰りしました。
かつては現在の何倍もあった修禅寺の境内。その総門に安置されていたものが別の場所に移動。そして今再び修禅寺の境内に安置されました。
前回訪れた時はちょうど本堂の改修工事中でした。
山門の脇に新たに金剛力士像のお部屋が作られたのがわかります。
この時、いつか再訪したいと思っていましたがあれから17年。近くて遠い伊豆です(苦笑)
境内は自由に出入りできます。(宝物殿のみ有料)
手水舎
建物も立派なので引き寄せられるように近づいて、いつもの調子で龍の口の取水口に手を出すとびっくり!
出ていたのは、そのまま浸かりたくなるくらい良い温度の温泉でした。
修禅寺のすぐ前にある独鈷(とっこ)の湯からつながっているのでしょうかね。
鐘楼
どこを撮影しても青もみじをはじめとした新緑が映える境内です。
ということは言わずとも紅葉も素晴らしいということなのでしょう。
本堂
本堂の建物は1883(明治16)年に再建されました。
建物は小ぶりですが、それに比して屋根瓦の装飾に特徴が感じられます。
残念ながら本堂に立ち入ることはできません。
ほんの少し開いた扉の奥をのぞいてみましたが、ご本尊の姿はよくわかりませんでした。
お寺のHPによれば、国の重要文化財に指定されているご本尊の大日如来坐像は、毎年11月1日からの10日間のみ一般公開されるそうです。
本堂左手檀信徒会館の入口のお地蔵さまたち
修禅寺の御朱印
御朱印は本堂右手にある寺務所(御朱印窓口)でいただけます。
すぐ横では、御守りやお札などの他、オリジナルグッズなども販売されていました。
そして寺務所のすぐ前に宝物殿があります。
今回は見学していませんが、幽閉された源頼朝の嫡男・頼家に関する史料なども展示されているそうです。
所要時間は参拝だけなら10分程度あれば十分です。宝物殿の見学を含めるとプラス30分ほどと思われます。
修禅寺の場所と駐車場
修善寺温泉の中心(シンボル的な独鈷の湯がある目の前)に位置します。
お寺の駐車場はありませんので、近隣の民間駐車場を利用しましょう。
また、温泉街の旅館からであればほとんど徒歩圏内になりますので、宿泊するなら旅館の駐車場に車を置いてから温泉街周辺の散策とあわせて参拝することをおすすめします。
まとめ
悲しい歴史が残るお寺ですが、整然とした美しさの境内に癒されます。
平家滅亡の地としての(山口県)壇ノ浦は知っていましたが、源氏滅亡のきっかけが、県内 修善寺だったとはちょっとビックリ。(またまた灯台下暗し、です)
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では、”ブラック頼朝”により毎週だれかが殺され、近々この修禅寺も登場すると思います。そして、頼朝亡き後、さらにドロドロの陰謀が渦巻くと思うと・・・
私は源氏や北条氏の歴史はほとんど知らないので、ドラマのストーリーとして興味深く見続けたいと思います。
周囲には散策も楽しい自然や史跡が点在しています。
そちらも後日紹介していく予定です。