2022年7月に行ってきた岐阜の旅。
旅の最大の目的は、2021年に東照宮の建物が新たに造営されたばかりの伊奈波神社。この記事では、まず伊奈波神社の境内をご紹介し、後編で東照宮についてご紹介します。
伊奈波神社について
【名 称】伊奈波神社(いなばじんじゃ)
【主祭神】五十瓊敷入彦命(いにしきいりひこのみこと)
【配祀神】淳熨斗媛命(ぬのしひめのみこと)日葉酢媛命(ひばすひめのみこと)
彦多都彦命(ひこたつひこのみこと)臣下の物部十千根命(もののべのとちねのみこと)
【創建年】景行天皇14年(西暦84年)
【所在地】岐阜県岐阜市
主祭神の五十瓊敷入彦命は垂仁天皇の長男にあたります。
社伝によると奥州を平定した後に、陸奥守に妬まれて朝敵とされこの地で討たれ、その後、忠臣により稲葉山(現在の金華山)の丸山の地に祀られたのが起源といわれています。
戦国時代の1539年、斎藤道三により稲葉山(いなばやま)城を築かれた際に、現在地に遷宮されました。
実はここを訪ねる少し前まで、神社名を読み間違えていて、「いななみじんじゃ」と読んでいました(-_-;)
響きとして「伊邪那岐(いざなぎ)」「伊邪那美(いざなみ)」に似ているので違和感なかったんですけどね。
稲葉(山)と伊奈波、そういうことだったのかと今さら納得です。
これって地元の人からは怒られそうですが、私みたいな人・・・もしかしたらいませんか?ちなみに”いななみ”でググってもちゃんと検索できていました。
今回は昼食をとった岐阜市役所から徒歩で向かいました。
岐阜市役所からバスを利用するにはビミョーな距離ですし、雨が上がるのを待って向かいましたのでちょうど良いウォーキングになりました。
距離は約1kmほどですが、晴れていたらヤバい暑さだったかも・・・
ちなみに岐阜公園(岐阜城の麓)からも同じくらいの距離になります。
鳥居が見えてくるとその横にも大きなお堂があります。岐阜善光寺です。
岐阜城のある金華山のふもとには多くの寺院があります。
一昨年、「麒麟がくる」の大河ドラマ館を含めこの周辺を散策しました。
当時は巡りたいところが目白押しで、伊奈波神社まで行く時間がありませんでした。今回はそのリベンジ!
そう、東照宮が完成したタイミングで・・・やはり家康さまに参拝の時期を調整されていたのかもしれません(笑)
伊奈波神社の境内
鳥居と社標碑
鳥居付近に駐車スペースがあります。右手の坂の上にも20台ほどのスペースがありますので特別な行事などがなければ、車での参拝も大丈夫そうです。
7月は摂社などの祭礼が多いようです。
大祭は毎年4月に「岐阜まつり」として、数社とあわせて盛大に執り行われます。
伊奈波神社の境内は、社殿まで見事に一直線になっています。
拝殿は山の中腹にあるので、ゆるやかな坂と階段が続きます。
神橋
渡れません。横からのようす
手水舎
楼門と滝
大きな流れではありませんが、水場は良い気を感じます。
岐阜は三川(長良川、木曽川、揖斐川)に恵まれた地ですが、その一方で洪水などの被害も多く、伊奈波神社は水防の神としても信仰されてきました。
築年など比較的近年のもののようですが、重厚な雰囲気が漂う建物です。
神門
伊奈波神社の拝殿
拝殿の奥に幣殿、本殿と続きますが、ここから奥に進むことはできません。
伊奈波神社は、岐阜の古くからの産土神でもあり、地元の老若男女が多く参拝されています。
日曜日ということもありましたが、家族連れの小さな子供さんも一生懸命階段を上り、参拝している姿が印象的でした。
拝殿は入母屋造、銅板葺の建物となっています。
塗りや装飾の豪華さといったものはありませんが、良質な木材をぜいたくに使っていることがうかがえます。岐阜県といえば、今なお伊勢神宮の社殿造営の木材が産出されている地です。
伊奈波神社の境内は一直線ですが、その両側に境内社があります。
伊奈波神社の境内社
吉備神社
服飾や手芸の神様である吉備津彦が祀られています。
楓稲荷
商売繁盛を願う奉納鳥居が美しく並びます。青もみじとのコントラストもきれいです。
そしてパワースポットとして人気なのがこちら
黒龍神社
伊奈波神社がこの地に遷されるより前からここに祀られていた歴史ある神社。
活発で行動的な神霊である黒龍大神は、どんな願いもかなえてくれると言われ、ここを目指して参拝される方も多いのだとか。
写真は撮影していませんが、社殿の横に龍頭岩といわれる黒い岩も祀られていますのでここでしっかりパワーをいただきましょう。
伊奈波大黒社
国造りの神様である大己貴命(おおなむちのみこと=大国主命)が祀られています。
この他にも様々な神様が祀られたお社があり、新旧混在した建造物のある空間となっています。
この一角から”独立”した東照宮へ向かいます。
伊奈波神社の御朱印
御朱印は大鳥居をくぐった先にある授与所でいただけます。由緒書きもいただきました。
また、オリジナル御朱印帳も3種類ほど頒布されています。