11月末に訪ねた鎌倉 鶴岡八幡宮のようすです。
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」もクライマックスに差し掛かる季節。
鶴岡八幡宮では、名物の銀杏をはじめとした黄葉&紅葉を楽しみながら境内を散策できました。
八幡宮の境内のようす
舞殿(下拝殿)
1193年に造られた唐破風の入母屋造りの建物。壁がない構造で、下拝殿とも呼ばれ各種儀式が執り行われます。
源義経亡き後、愛妾の静御前(しずかごぜん)が舞ったとも伝わる歴史ある建物です。
大階段と銀杏
境内は、修学旅行や遠足の小中学生でにぎやかでした。
2年前の(修学旅行や学校行事がことごとく中止になった)ことを考えると、やっとここまで日常が戻ってきたんだなと安堵します。
倒壊した天然記念物の大銀杏とその後
大階段の横には、かつて樹齢1000年ともいわれ、高さ30メートルの大きな銀杏の木があり、鶴岡八幡宮のシンボルとなっていました。
大河ドラマの中でも実朝暗殺のシーンで、公暁(こうぎょう)が隠れていた場所として登場しました。樹齢どおりならあの惨劇をはじめ、鎌倉幕府の栄枯盛衰を”見ていた”木です。
しかし、残念ながら2010年3月の強風により倒壊してしまいました。
その後、倒壊した幹が取り除かれた根から再び枝葉をつけています。
これぞ!パワースポット。いやPower Treeかな!?
まだ緑色の部分もありましたが、見事な黄葉が見られました。
倒壊した幹の一部は左側に移植されています。こちらも新たな枝葉が成長しています。
倒壊前にも鶴岡八幡宮を参拝したことはあるので、在りし日の風景の写真があると思うのですが、膨大な紙写真からさがすのは時間がかかりそうなので・・・
2013年4月に訪れた時の様子にて。
銀杏はこの10年でずいぶん成長したことがわかります。
この時は、午前9時前の参拝だったので静かな境内だったことを記憶しています。
注目されてないけれど、奉納された酒樽が並ぶ横にも奥にも見事な銀杏の木がありました。
大階段と楼門
(この写真も2013年撮影)
帰ってから大河ドラマの階段のシーンを録画で見直しました(笑)
階段の幅が狭かったけれど社殿はそっくりでしたね~
楼門の扁額
向い合う二羽の鳩をかたどった「八」の字は有名ですね。
楼門をくぐると拝殿とつながった本宮(上宮)があります。
本宮(重要文化財)
本宮は上宮とも称されています。
【名 称】鶴岡八幡宮(つるがおかはちまんぐう)
【主祭神】八幡神(応神天皇、比売神、神功皇后)
【創建年】1063年
【創建者】源頼義(河内源氏2代目)
【文化財】重要文化財
【所在地】神奈川県県鎌倉市
源頼朝の祖先である源頼義が京都 石清水八幡宮を鎌倉の地(現在の材木座海岸)に勧請したのがはじまり。その後、源頼朝により現在の地に社殿が建造され、以降、東国の武士の崇敬を集めます。祭神の八幡神は武運の神様です。
社殿(本宮)は幾度の火災や戦火により焼失し、現在の1828年に再建されたもの。流権現造という建築様式です。(拝殿付近の撮影は禁止)
拝殿左手(廻廊部分)には神輿などが展示されている宝物殿がありました。(有料)
楼門と廻廊の境界の部分です。
朱塗りの建物に極彩色の花鳥や動物などの彫刻が施されています。
社殿が「権現造」なので、東照宮を彷彿とさせる部分が各所にあります。
廻廊
楼門の下や拝殿付近は人が密になっていましたが、廻廊の外へ出ればゆったり。
この奥にもお稲荷さんなどの社殿があるようですが、今回はここで引き返しました。
紅葉が見ごろを迎えている境内を歩いてみました。
大階段手前を右の方向に進んでいきます。
若宮(下宮)
写真右の建物が若宮(下宮)。大階段上の本宮に対してこう呼ばれます。
鶴岡八幡宮の紅葉
若宮から白旗神社に向かう歩道が、境内随一の紅葉スポットになるようですね。
白旗神社
源頼朝とこの境内で命を落とした源実朝が祀られています。
朱塗りの社殿が立ち並ぶ鶴岡八幡宮の境内の中で、この社殿だけが異彩を放っています。
鶴岡八幡宮の御朱印
大階段に向かって右手、若宮の建物の端に御朱印授与所があります。
大河ドラマに関連した記念御朱印のようなものがあればと思いましたが、ありませんでした。(お正月や季節ごとの限定御朱印はあるようです)
現在とは若干「印」の違いはあるようですが、2013年にいただいた御朱印でご紹介。
(表現が不適切かもですが)”アート”を感じるステキな御朱印で気に入っています。
※左上の”特別ゲスト”は、帯廣神社のシマエナガちゃんです。
まとめ
この記事を執筆しているのは「鎌倉殿の13人」最終回の前日。
よほどの歴史マニアでもない限り、源頼朝亡き後の鎌倉幕府の”黒歴史”や、この鶴岡八幡宮で起こった歴史も今回初めて知ったという私のような方が多いと思います。
この鶴岡八幡宮や鎌倉幕府の御所のあった大蔵幕府跡、法華堂跡などは、ドラマの余韻に浸りながら散策が楽しめると思います。
凄惨な権力争いが繰り広げられた鎌倉の地ではありますが、今までとは違った視点で、また新しい発見をするために再訪してみたいと思うのでした。
その前に、来年は「どうする家康」で大忙しになりそうです(^^)v