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【佐賀の旅9】鳥居も燈籠も狛犬も有田焼「陶山(すえやま)神社」

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2022年10月の佐賀の旅行記です。

唐津から向かったのは焼き物の町 有田町です。

ここで神社仏閣&巨大建造物好きな私がどうしても行きたかった神社がありました。

鳥居などが焼き物でできているという珍しい神社「陶山神社」です。

 

佐賀県と唐津焼の歴史

有田焼は400年以上続くこの地域の伝統工芸です。

名産となるきっかけは、朝鮮出兵の際に佐賀藩主 鍋島直茂が朝鮮から連れてきた陶工 李参平が1616年にこの地で原料となる陶石を発見し、磁器を焼いたことからはじまります。(1616年といえば徳川家康が亡くなった年です)

有田焼といってもシンプルな青一色のものから色鮮やかなものまでデザインは多彩です。

 

陶山神社について

神社 概略

【名 称】陶山神社(すえやまじんじゃ)

【主祭神】応神天皇(=品蛇和気命 ほむだわけのみこと)

【配祀神】鍋島直茂命、李参平

【創建年】1658(万治元)年

【創建者】皿山代官(鍋島藩)

【文化財】鳥居、青銅製燈籠

【所在地】佐賀県有田町

 

江戸時代にこの地を治めていた鍋島藩の皿山代官の命により八幡宮を勧請して創建されたと伝わります。

八幡宮のご祭神である応神天皇の他、鍋島藩の藩主と有田焼を生み出した「陶祖 李参平」が祀られています。

陶山(すえやま)とは難読ですが、漢字から陶磁器とのつながりが深いことが一目でわかりますが、地元でも「焼きものの神様」として崇敬されています。

 

境内のようす

石鳥居

扁額には「八幡宮」と書かれています。

陶磁器の燈籠などに目を奪われているうちに、登録有形文化財である青銅製燈籠をスルーしてしまいましたが、鳥居の奥にちょっぴり映っていました。

このあたりは一般的な神社の風景とさほど変わりはないのですが、この手前とこの先にちょっと風変わりな景色があるのです。

 

手水舎

手水舎は普通ですが、周囲にあるオシャレな燈籠が気になります。

石段を登っていきます。

 

明神鳥居(登録有形文化財)

 

石段を登り切った先は、名工たちによる作品が並び、まるで屋外陶芸美術館といった様相です。

そして、ここからは有田の町を見下ろすことができます。(下の建物は授与所です)

 

ここに立ち寄ってよかった~と感動した瞬間。

 

狛犬

大水瓶

 

野ざらしのものもあれば、このように建物や金網で保護されたものもあります。

いずれにしても台風など強風の時は大丈夫なんだろうかと心配になってしまいました。

 

案内板も名護屋城跡と同様に有田焼で描かれています。

www.momoyorozu.net

 

社殿

拝殿の扁額はお皿というのも陶山神社ならではです。

さらに建物の奥、本殿横へまわってみました。

玉垣といわれる周囲の飾りも有田焼です。

この奥には、お稲荷さんがありました。

 

さらに上ると李参平の碑があるそうですが、けっこう登るようでしたのであきらめました(-_-;)

拝殿の隣の建物だったと思いますが、御神輿が飾られていました。

 

もうひとつの名物「境内を通過する列車」

陶山神社にはマニアが喜ぶ!?もう一つの名物があります。

”鉄系”ではない私は予備知識なしに行き、現場に遭遇してビックリでした。

有田の町から境内に向かう石段を上がり切った先に線路があります。

階段の先に踊り場的なスペースもなくいきなり線路です(@_@)

そして、遮断器にはバーがありません。踏切がカンカンなったら要注意です。

このスリリングな光景はテレビ番組「ナニコレ珍百景」にも登場したそうです。

 

そしてこの線路を通過するのはJR九州佐世保線。

のどかなローカル線ではなく、ハウステンボス号や豪華列車「ななつ星」までもが走り抜ける九州屈指の重要路線なのです。(1時間に往復で4~5本ほどの列車が通過します)

境内にいた30分ほどの間に普通列車と特急列車の通過を見ることができました。

境内の一部を鉄道や高速道路が通過している寺社は静岡県にもありますが、ここまでスリリングな風景は初めてでした~

 

御朱印

階段をおりたところにある授与所でいただけます。

こちらは通常の御朱印ですが、季節の印で装飾されていました。

この他に見開きの季節限定の御朱印も用意されています。

そして、お守りやお札、絵馬には有田焼のものが用意されています。

 

駐車場

駐車スペースは20台ほどあります。

スペースはゆったりですが、ここにたどりつくまでがスリリング。

線路の下をくぐるこの細い道。そしてくぐった先には急な坂が待ち構えています。

そこそこ運転に慣れている私もヒヤヒヤ。いったんは引き返そうとしましたが覚悟を決めました。

運転に自信のない方、車のサイズが大きい方は、街並散策の駐車場において、先述の階段を登ってスリリングな踏切を渡ることをおすすめします。

 

arita-toso.net