2023年5月の青森下北半島の旅行記です。
ひとり旅でレンタカーを借りての下北半島一周。
中断しつつ2年遅れでのブログ記事アップですが、これからのシーズンにお出かけされる方のご参考になればと思います。
青森下北半島の旅のプロローグはこちら
むつ市内のビジネスホテルに宿泊し、旅の2日目は霊場恐山へ。
むつ市内から霊場恐山へ
むつ市内から恐山までは約13km。車なら約30分弱の距離です。
県道4号線(むつ恐山公園大畑線)を経由していきます。
霊場恐山の開山時期
例年5月1日から10月31日となっています。
冬が厳しい地域でもあり開山時期が限定されています。
こちらの道路も4月末頃までは冬季通行止めでしたが、解除されたこの季節は美しい新緑が見られます。
沿道に群生しているピンクの花が気になり途中停車。(後続車ほぼいません)
タニウツギという北日本の一部で自生する植物。(by.Googleレンズ)
樹林の中を進んで行った先、視界が広がります。
8つの山々に囲まれるカルデラ湖の宇曽利山(うそりやま)湖です。
対岸の湖畔に見えるのが霊場恐山菩提寺です。
霊場恐山について
霊場恐山(恐山菩提寺)とは
【名 称】恐山菩提寺
【ご本尊】延命地蔵菩提
【創建年】(伝)862年
【開 基】慈覚大師円仁
【所在地】青森県むつ市田名部宇曽利山
円仁によって創建されたと伝えられ、その後戦乱により荒廃しますが、16世紀初頭に曹洞宗の僧 聚覚が地域を治めていた南部氏の援助を受け再興。
地元では「死んだらお山(恐山)に行く」と伝えられ、あの世に最も近い場所として故人を偲ぶ場所として多くの参拝者が訪れています。
イタコと呼ばれる女性が死者の霊を呼び寄せる「イタコの口寄せ」が行われることでも有名です。(実施時期は大祭期間などに限定されています)
日本三大霊場(比叡山、高野山、恐山)のひとつにも数えられています。
※諸説あり、身延山を含めることもあります。
「恐山」という名称は宇曽利山湖を囲む8つの峰の総称。
これから向かうお寺は「霊場恐山」あるいは「恐山菩提寺」とされています。
霊場恐山の境内
三途川と太鼓橋
あの世とこの世を隔てるといわれる三途の川。
駐車場手前の道路沿いにあり、宇曽利山湖にそそぐ川には橋がかかっています。
太鼓橋は工事中につき渡ることはできません。(渡れてもまだイヤです…)
駐車場
未舗装ですが広大な駐車場は無料です。
新型コロナの第5類解除以降間もない時期で、参拝者のほとんどが個人客。
団体ツアーが復活すれば参拝者も一気に増えると思われます。
総門
総門手前で入山料をおさめます。
当時は500円でしたが、その後700円に改定されているようです。
六大地蔵
総門の左手には六大地蔵と呼ばれる大きなお地蔵さまが並んでいます。
この先も境内には大小さまざまなお地蔵さまがいらっしゃいます。
参道
総門からまっすぐに伸びる参道。
遮るものは何もなく空は真っ青。晴れ女参上(^^)v
右手には御朱印や祈祷を受け付ける寺務所や宿坊などがあります。
本堂
こちらは建物のみ。御本尊が安置されているのは参道突き当りの地蔵殿になります。
参道沿いには温泉小屋もあります。(反対側に女性用もあります)
近くを流れる側溝を見ると硫黄プンプンの良さげな温泉なのはわかりますが・・・
この位置にある小屋での入浴にはちょっと勇気がいります。
なお温泉小屋は4か所あり、参拝者は自由に入ることができるそうです。
山門
霊場恐山を象徴する立派な建物ですが、建造年などは不明です。
この風車が風を受けてカタカタとまわっています。ちょっと怖い・・・
ちなみにスピリチュアル系な力はほぼ兼ね備えていません。
地蔵殿
御本尊 延命地蔵菩薩が安置されているお堂です。
こちらを参拝していよいよこの先、地獄ワールドへ。
参道でも臭いますが、さらにこのあたりから硫黄臭がかなり強くなってきます。
「地獄」への道
岩の隙間のあちこちからガスや水蒸気が噴き出しています。
風が強いのも困りますが、風が止まるのも(ガスが滞留するので)注意が必要です。
こんなに硫黄ガスが噴き出すのを近くに感じたのは久しぶり。
立山(室堂)の地獄谷もなかなかの硫黄っぷりでした。(谷底なのでなおさら)
2010.8撮影
人の流れを少し逸れて、奥の院まで行ってみました。
奥の院
不動明王が祀られています。
奥の院というとかなり登るイメージですが、ここは下からも見える位置にあります。
ここから霊場恐山全体が眺められるので、時間に余裕がある方にはおすすめ。
お天気もよく、5月下旬で気温は20℃弱。
風も静かで、参拝するにはちょうど良い気候です。
後編につづきます。