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【青森下北半島の旅5】本州最北東「尻屋埼灯台」のち下北半島東海岸縦走

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2024年5月の青森下北半島の旅行記です。

恐山から海岸線をなぞるように下北半島の海岸線を走り、尻屋崎へ。

その後、下北半島東海岸にそって南下。

そこはまるで”国家秘密基地”が集中するエリアでした。

 

尻屋崎までの道のり

恐山から尻屋埼灯台までは約40kmの道のりです。

市街地を抜けるとほとんど信号もなく、すれ違う車もほとんどなく…

地図上では海岸線を走るように見えますが、実際は内陸の高台を走る道。

 

ちょっと海岸線に寄り道。

青森県のもうひとつの半島、龍飛崎にも行きましたが強風&波が荒れまくり。

太平洋に近いこの下北半島はお天気も味方して、穏やかに感じました。

 

岬付近は自然あふれる地帯だと思っていましたが…巨大プラント発見♡

こんなところで車を停めていると不審者!?でしかありませんが、こちらは当時すでに閉鎖の決まっていたUBE三菱セメント工場。

最後の稼働の姿をおさめた歴史的1枚かも!? ご苦労様でした。

 

尻屋崎へのゲート

灯台へ向かう道の手前には自動ゲートがあります。

料金をとられるわけではありませんのでご安心を。

開門時間は、(5/1~11/30)午前7時~午後4時45分となっています。

また冬季は閉鎖されますので事前に情報をご確認ください。

恐山からはここまでは、平たんで走りやすい道。快適なドライブが楽しめました。

 

※灯台によっては細い道や急坂など運転技術を試される灯台もあるので…

www.momoyorozu.net

 

尻屋埼(しりやさき)灯台について

※灯台の名前は「尻屋」、岬の地名は「尻屋」と表記されています。

 

1876(明治9)年に造られた高さ33mの灯台で、レンガ造りでは日本一の高さ。

2022年に重要文化財に登録されました。

この灯台は全国に16基ある登れる灯台のひとつで、その中で国内最北端となります。

 

尻屋埼灯台の場所

下北半島を「まさかり」に例えると、柄(え)の先端という位置になります。

むつ市内(恐山付近)からは約1時間。

三沢市内(空港)からは約2時間ほどです。

 

駐車場

無料駐車場がたくさんあります(笑) ←のちほど記事内で説明

 

参観案内

【住所】青森県下北郡東通村大字尻屋字尻屋崎1-1

【営業時間】(4月)9:00〜15:00、(5~11月上旬)9:00〜16:00

【営業期間】11月上旬から4月上旬までは冬季閉鎖

【参観料】おとな(中学生以上)300円、小学生以下 無料

【Webサイト】https://www.tokokai.org/tourlight/tourlight16/

 

尻屋埼灯台に登ってみた!

こんな登頂日和に登らない理由はありません。

グッズ販売やスタンプラリーなども行われています。

らせん階段は128段あります。応援メッセージ付きです(笑)

 

余談ですが、イタリアのピサの斜塔のらせん階段は296段。

傾斜に加え、すり減った階段のせいで、平衡感覚が思いっきり狂います。

www.momoyorozu.net

 

灯台てっぺんから見る太平洋と津軽海峡

360度の絶景が広がります。

写真中央の赤い屋根の売店の周辺が駐車場。

団体客も多い大間崎は駐停車禁止など交通規制が厳しかったのですが、こちらは緩~い感じ。

www.momoyorozu.net

 

太平洋側

 

(多分)津軽海峡側

水面の色は複雑な青のグラデーション。

津軽海峡と太平洋の合流地点にあたる地なので海流がぶつかりあっているようです。

うっすら陸地のように見えるのが北海道です。

 

灯台のてっぺんはさほど広くないのですが、けっこうな人口密度。

あまりのお天気の良さに、みなさんじっくり景色を楽しんでいます。

「北海道が見える~」「どこどこ?」、「ところで寒立馬はどこにいるの?」など、知らない人同士で会話が弾んでいたので、小耳にはさんできました~(笑)

 

15分ほど滞在して地上に下りる途中、灯台の内部が見られました。

レンガ造りの痕跡

真っ白な灯台のどこがレンガ造り?と思ったら、実は内部が二重構造。

東北で初めて建造された洋式灯台としても価値あるものとなっています。

 

灯台も景色も美しいのですが、この尻屋崎でもうひとつの名物があります。

寒立馬はどこにいる?

この灯台を検索すると、寒立馬(かんだちめ)と呼ばれる馬が一緒に写っているものがヒットします。

(写真ACより)

厳しい冬や粗食に耐えることのできる足が短く胴が長い特徴的な体格の農用馬。

青森県の天然記念物に指定されています。

 

この風景も期待して行ったのですが灯台周辺に馬は1頭も見当たらず。

灯台のてっぺんで小耳にはさんだ情報では、ここでは放牧されておらず、ゲート付近にいるとのこと。

帰りにゲート横の駐車場から発見!

しかし寒立馬なのかもよくわからず(泣)

近年、馬が人間を攻撃するようになってしまい、人間と隔離して放牧しているそうです。

また人間と仲良く共存してくれるといいんですけどね。

 

尻屋崎を後に、本日の宿泊地 三沢に向かいます。

尻屋崎から三沢まで東海岸縦走

「まさかり」の柄の部分、直進コース100kmを南下して三沢に向かいます。

信号はほぼなく、楽といえば楽ですがひとりドライブでは単調過ぎかも~

道の駅もなく、かろうじてコンビニで食料調達&休憩しました。

このエリア、海岸沿いの原野ですが、走ってみるといろいろ深~いところです。

 

下北半島は国家秘密基地?

この日に走った むつ市、東通村、六ケ所村。

地名を聞いてピンと来る方もいらっしゃると思いますが、この下北半島は原発関連施設が集中しています。

一般道路を走っていても原発関連施設(核燃料再処理工場、ウラン濃縮工場)や原子力発電所、風力発電の風車などが目に飛び込んできます。

1日目に通過した六ケ所村中心部は工場地帯の様相でしたが、この東海岸はのどかな一本道。

しかしよく見ると、ガードレールの奥(海側)には有刺鉄線が張られ、監視カメラもついていました。

東京電力、東北電力の管理する施設のようでした。

原発については東日本大震災を経ていろいろ意見は分かれますが・・・

これらの原発関連施設が立地していることで地元の方が受けられる多大な恩恵があるのも事実。そこで働き生計を立てる人もいらっしゃいます。

発電のみならず、使用済み核燃料処理という大事な役割を担うこの地域のみなさまに感謝したいと思います。

 

そしてもうひとつ・・・ここには日本最大の砂丘があります。

日本一広い猿ヶ森砂丘の近くを走ってみた

鳥取砂丘が日本一と思っている方がほとんどですが、それは一般の人が観光で立ち入ることのできる砂丘。

ここにある「猿ヶ森砂丘」は自衛隊が管轄する”秘密基地”

約15kmにわたって砂丘が広がるそうです。その広さは鳥取砂丘の約30倍とも。

その猿ヶ森砂丘の近くと思われるところを通過しました。

猿ヶ森ヒバの埋没林

「猿ヶ森」という地名の集落の中に、埋没林への案内板があります。

数千年前のヒバが砂に埋まり、再び地表に現れたという風景が見られますが・・・

この先、自分が埋没しちゃったらシャレにならないので撤収~

aomori-tourism.com

なお、この地域の一部の高台から砂丘を眺めることは可能だそうです。

shimokita-geopark.com

 

猿ヶ森地域から少し走ると国道338号線と合流します。

函館から(海上区間を経て)大間崎を経由し、三沢市までつながっています。

国道338号をひたすら南下

沿道が”秘密基地”なので、大型トラックも余裕ですれ違うことのできる良い道です。

 

というわけで恐山から三沢の宿まで走行距離は約150km。

アップダウンもカーブも少なく走りやすい道ですが、道の駅もなくドライブを楽しむにはちょっと残念な感じでした。

でも、いいんです! 本日のお宿では御馳走三昧ですから~

続きます。