大阪関西万博が閉幕してまだ半月ちょっと。
3回しか行っていないわりにしっかり「万博ロス」になってしまいました。
そんな万博ロス民にうってつけの素晴らしいアート展に行ってきたのでご紹介します。
11月9日までなので気になる方はお急ぎください!
あの大屋根リングに代表される大阪・関西万博の会場デザインを手掛けたのが、建築家・藤本壮介氏です。
東京で開催されている展覧会に、ギリギリギリギリのタイミングで行ってきました。
藤本壮介の建築~原初・未来・森~
【場所】森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)
【営業時間】10:00~22:00(火曜日のみ17:00まで)
【入館料】一般 平日2300円 土日休日2500円 (オンライン割引あり)
展覧会のことは、万博のフューチャービレッジに出展していた企業の”土木女子”のスタッフさんとの雑談で、「大屋根リングを設計した藤本氏の個展が開催されているので建築好きならぜひ!」とおすすめされました。10月1日のことでした。
六本木ヒルズ53階へ


ヒルズ自体は行ったことがありますが、森ビルのこんな高いところに上るのは初。
52~53階の展望台や美術館は入口でチケットを提示してエレベーターへ。
基本的に並べない人間なので(それでも万博には行きましたけど)あらかじめネットで日時予約していきました。
予約時間の5分前くらいに到着してすぐに会場入り(万博の入場列を思い出すと天国すぎ~)。

前後の予定もあって大きなキャリーケース持ちでしたが、無料のロッカーが用意されています。(万博はキャリーケース持ち込み禁止。預けると1万円くらいでしたね)
なお、展覧会の性質上、リュックやA4サイズ以上のバッグ類は持ち込み不可でした。

約4か月で20万人。展覧会としてはすごい人数と思いつつも・・・万博は1日で20万人超。
この先、あれほど人の密集する場所に行くことは二度とないと思います。
展覧会のようす
エリアは大きく8つに分かれています。
最初の展示室「思考の森」からその展示方法に驚きました。

藤本氏がこれまでに手掛けた作品やアイデアを形にしたオブジェや模型などが所狭しと並べられ、それは床からだけではなく天井からも。

空間の隅々まで有効活用する発想に敬服。
決められた順路というのもないので、展示物の間を注意を払いながら抜けていきます。
こんなに間近で作品が見られるだけでなく、撮影も自由でした。
一部を除き、本人のスケッチブックやデッサンも撮影できるなんて、寛容すぎる展示会です。
しかし困ったことに、凡人の頭では消化不良を起こします(爆)

そんなところで徐々に具体的な作品(建築)の模型の展示となります。ホッ・・・
凡人はこの発想にたどりつきませんが・・・見た目にはすっと入ってくる作品

あのニューヨーク近代美術館(MoMA)に展示されているそうです。
こちらは、福岡・太宰府天満宮の仮殿

現在社殿修復中。(工事中好きとしては急がねばっ)
東京駅前に建設中のトーチタワー

これも工事中を見たい!! 忙しくなりますわ~
続いて、藤本氏の経歴
北海道東神楽町のご出身。旭川空港がある町です。
建築の発想の原点は北海道の「森」だそうです。(だから展覧会も森美術館!?)
北海道大好き♡(推しミュージシャンは北海道出身が多い)な私にとって、またここに新たに推しの北海道のアーティストが加えられました。
この展覧会ではご本人が語る映像がいくつかあります。
お話の中に、建物と外の世界の境界、つながりといったことばが何度も出てきます。
穏やかな語り口ながらも、作品についての思いを熱く語る姿に聞き入ってしまいます。
影響を受けた建築、活動歴などの年表も興味深いものでした。

2010年代半ばまでは海外での活躍が多かったようです。
藤本氏を知ったのは大阪関西万博の大屋根リング(および会場全体)設計者として。
私のように(建築専門家でなければ)この万博でお名前を知って関心を持ったという方が多いと思います。
絶景が眺められるこちらの部屋。
常設の休憩室かと思ったら、れっきとした展示空間。

展覧会入場者はもれなくこの高層ビューも鑑賞できます。
そしていよいよメイン展示(と私は思って行ってます)
大屋根リング(の縮小模型)
厳密にいえば、実物の5分の1サイズの”小屋根リング”ですが、あの感動再び!

実際に中に入って鑑賞できるのも魅力です。

万博に行かなかった人も、その気分がちょっぴり味わえると思います。
こちらはホンモノ


一番の感動はリング上(芝生広場のてっぺん)からの夜景。
建築にかかわった3社それぞれに異なる接合部分もこんな近くで見られました。

猛暑の中、実際に大屋根リング歩き回って撮影した苦労が・・・(泣)
会場づくりの構想のスケッチ

開催期間中のスナップ写真や会場全体模型

その奥では、藤本氏がこの仕事を引き受けた思いや大屋根リングの発想などを語る映像に多くの人が見入っていました。
万博に批判的な風潮もありましたし、東京オリンピック会場建設のドタバタ劇もあり、引き受けるには葛藤もあったそうです。
万博コーナーにずっといたいくらいでしたが・・・次
現在進行中の仙台市の音楽ホール兼震災メモリアル施設の模型

これもまた、完成したら、じゃなくて工事進行中を見に行きたいものです(笑)
夢のある建築ということばがふさわしいのかわかりませんが、そんな気分にさせてくれる展示の数々でした。
最後は、宮田裕章氏(万博の「Better co-being」をプロデュースされた方)とのコラボ「未来の都市」の提案作品。

その説明が難しすぎて、頭がパンクしそうでした。
所要時間は2時間半。これでも”普通”レベルです。
建築に詳しい方なら3~4時間滞在できます。
こんなに見ごたえのある展覧会は久しぶりです。
比較対象がちょっと違いますが、大塚国際美術館以来、頭も体も存分に使いました。
万博のあの活気を思い出しながら余韻に浸るには最高の映像と模型でした。
しかし、これが大阪で開催されていたらこんなに平和に見られなかったかも!?
いまだに大阪の方々の万博ロスはすごいですからね~
すっかり藤本氏の世界観にはまってしまったので、これからは実際の建築(完成形)を見ることを旅の楽しみのひとつに加えていく予定です。
オアゾ丸善ミャクミャクグッズコーナーに行ってみた
こちらも万博ロス民の間ではちょっとした話題になっていました。

開店前から行列ができるとSNSで見かけましたが、熱狂的な万博ロス民の来訪も落ち着いた頃であっさり入店。

ちなみに万博会場では、(西ゲートの)JR西と近鉄のショップのみ行ったので、丸善のショップはお初です。
お菓子は豊富でしたが、グッズは若干売れ残り感のあるものでした。

20分弱くらいここにいただけなのに、ミャクミャクの「買って~、買って~」のフレーズが頭にこびりついてしまいました(爆)

これが最後と思うと何か買わねばという圧に押され・・・

ペナント型キーホルダー。この形、けっこう昭和人間に刺さります。
あとは巾着とラングドシャクッキー、JR東海のコラボシールです。
こちらは賞味期限ぎりぎりまで鑑賞用に保存しているお菓子(8/31に購入)

大屋根リング、もとい”小屋根リング”をくぐり、ミャクミャク様グッズを買い求めるという最後の悪あがきでございました。
これで無事、年を越せそうです(笑)
あと、日経TRENDYも買っておこうと思います。
![Casa BRUTUS(カーサ ブルータス) 2025年 6月号 [万博と建築] [雑誌] Casa BRUTUS(カーサ ブルータス) 2025年 6月号 [万博と建築] [雑誌]](https://m.media-amazon.com/images/I/51GbtnO1mFL._SL500_.jpg)
![日経トレンディ 2025年12月号 [雑誌] 日経トレンディ 2025年12月号 [雑誌]](https://m.media-amazon.com/images/I/51LiLbdi00L._SL500_.jpg)