Go Toトラベルが本格化する前に行った9月の京都の旅。
9月下旬平日の嵐山はとってもすいていたので、人気店でゆったりと名物をいただくことができました。
老松(おいまつ) 嵐山店
お店正面の写真は人がいて撮りそびれてしまいましたが・・・
創業100年を迎える京都の老舗和菓子店。
婚礼菓子やお茶席などでの和菓子を製造されている地元民御用達といった風情のお店です。
「煎餅発祥の地」でもあるという看板を見て、近くにある二尊院には「小倉あん発祥の地」なんていう案内もあったことを思い出しました。
嵐山店内のイートインスペース
京都市内やデパートにも出店している老松ですが、茶房があるのはここ嵐山だけ。
行列が嫌いな私は10分以上並ぶならあきらめるつもりでしたが、平日お昼前でしたのですんなり入店。先客は1組のみでした。
全面ガラス張りの外は小さな庭が眺められます。この庭に面して大きなテーブルと、4人掛けのテーブルが3つほど。
ソーシャルディスタンスがとられているようで20名ほども入れば満席になりそうです。
メニューには、生菓子とお茶のセットやかき氷などが並んでいますが、注文したのは、看板メニューでもある本わらび餅です。
老松の本わらび餅を食す
オーダーしてから15分ほどで運ばれてきました。
お重で登場とは想定外。びっくりです。
手前は黒蜜と冷茶(多分、ほうじ茶だったと思います)です。
えっ?ひとりでこんなに食べられないかも・・・と思ったのですが要らぬ心配でした(苦笑)
お重を開けてみると・・・
上段はきな粉。下段に主役のわらび餅が入っていました。
が、わらび餅の数は5個。
えっ?これだけ?と先ほどとは逆の”びっくり”です(笑)
京都の老舗料金かなと思えたのですが、食べてみて納得です。
そもそもわらび餅の原料は、山菜である蕨(わらび)の根からとれるでんぷんを加工したわらび粉。しかしこれは大変希少で高価なものらしいのです。
私たちが普段「わらび餅」として食べているリーズナブルな食べ物は、わらび粉の代わりに加工でんぷんが使われているというのを何かで読んだことがあります。
こちらではオーダーを受けてからわらび粉から作っているそうです。その配分はわかりませんが今まで食べていたわらび餅とはまったく違う感動的な食感でした。
お箸でつまんでも伸びてなかなか持ち上がらないし、簡単に切れないのです。
どうやってきな粉まで運ぼうかと焦りました(笑)
香ばしいきな粉になんとか運び込んで口に運ぶと、”つるん””ぷるん”とした初体験の食感が楽しめました。のどを通る時の”するん”はまるで飲み物のよう(笑)
お腹はいっぱいになりませんが(笑)、お口の中は大満足でした。
おふたり様連れの方たちは、わらび餅ともうひとつ他のメニューをオーダーしてシェアしていましたが、おひとりさまなのでそれができません(決してムリではないですが・・・)
ということで、気になっていた季節限定のメニューはお持ち帰りにていただきました。
季節限定のお菓子をお持ち帰りにて
晩柑糖
春から夏の定番メニュー「夏柑糖」にかわってちょうど「晩柑糖」が販売されていました。
晩柑はグレープフルーツのこと。実と果汁を使った寒天菓子です。
実をくりぬいたグレープフルーツまるごと1個の中に、果汁を寒天で固めたゼリーが入っています。
普段食べているゼリーとは違い、歯ごたえのある寒天は久しぶり。
懐かしくもあり素朴な食感と甘酸っぱさにほっこりします。
なお、お店で出されているものはこの半分(もしくは1/4くらい!?)のサイズでした。
栗まんじゅう
こちらも期間限定。1個300円といいお値段しますが、栗の大きさにびっくりです。
しっとりした食感ですが、こてこての和菓子の甘さではなく、洋菓子のような食べやすいおまんじゅうでした。
近年は混雑する京都駅構内で、まさに”戦闘状態”でおみやげ探しに奔走していた私ですが、嵐山の老舗でゆったりと甘味をいただき、ショーケース越しにゆっくりお買い物もできて満足でした。