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【光る君へ】紫式部ゆかりの寺 石山寺をぐるり一周参拝

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7月にNHKの大河ドラマ「光る君へ」にも登場する紫式部ゆかりの寺 石山寺に行ってきました。

大河ドラマ放送期間には境内に大河ドラマ館も開設されており、ドラマの世界観と重ね合わせながら参拝をすることができます。

大河ドラマ館についての記事はこちら

www.momoyorozu.net

 

石山寺について

寺 概略

【名 称】石光山 石山寺

【ご本尊】如意輪観世音菩薩(秘仏)

【創建年】747(天平19)

【開 基】良弁

【文化財】本堂、多宝塔(国宝)他多数

【所在地】滋賀県大津市

 

琵琶湖の南端 大津市の瀬田川沿いに位置する石山寺は、747(天平19)年に聖武天皇の勅願により開かれました。

本堂をはじめとした国宝や重要文化財に指定される建造物も多く、みどころの多い寺院です。

 

石山寺の境内

東大門(重要文化財)

源頼朝の寄進によるものと伝わります。

この日は遭遇しませんでしたが、西国三十三所を巡るバスツアーの団体さんも多いです。

 

まっすぐに伸びる参道。(東大門に向かって撮影)

酷暑にはこの緑の屋根(ミスト付き)が極楽。春には桜、秋は紅葉の道になります。

 

境内案内図

地図の右下にある 東大門がスタート地点になります。

今回は、拝観受付を入ってすぐ左側にある「明王院」で開催されている大河ドラマ館を見学してから本堂へ向かいました。

 

階段は2つありますが、池の横を上る階段がオススメです。

その理由は、岩山を眺めながら本堂の真下を抜けるルートだから。(写真左)

(2016.8撮影)

清水寺や長谷寺(奈良県)に代表される「舞台造り」「懸造り(かけづくり)」と呼ばれる構造です。建造物好きなら絶対こちら。

 

階段を上りきると御影堂(重文)や毘沙門堂などのお堂が並んでいます。

 

多宝塔(国宝)と珪灰石(国天然記念物)

石山寺の名前の由来にもなっている国の天然記念物である珪灰石(けいかいせき)の巨大な岩。

水の底で石灰岩と花崗岩が熱の作用によって溶け合い、それが地表に出ている世界的にも珍しい岩石なのだそう。

山全体がこの岩石に覆われていて、本堂も岩の上に建てられています。

 

本堂は、この岩から向かって左手にあります。

本堂(国宝)

複数の建物が重なっているので本堂の全体像がうまく撮影できませんが…(T_T)

本堂は滋賀県最古の木造建築。1096年に建造されたものです。

現存しているのは二代目の建物になるそうです。

なお、建物の一部は1602年に淀殿の寄進により改築されたものだそうです… 

徳川幕府開府前年なので徳川家康の名で寄進して欲しかったなぁ。(ひとりごと)

 

階段を上った正面は、紫式部が参詣の際に籠ったとされる部屋。人形がいます(笑)

左に進むと本堂内への入口。

本堂内は撮影禁止となっていますが、規模も大きく国宝らしい風格のある建物です。

舞台沿いに建物を撮影してみました。

たくさんの風鈴が風に揺られて、良い音と涼を届けてくれます。

 

石山寺の御本尊は秘仏の如意輪観世音菩薩。33年に一度の御開帳でしか見られません。

実は、ワタクシ2016年にここを参詣しています。

当時は、関ヶ原から滋賀周辺にかけての史跡巡りの中で偶然御開帳を知って立ち寄りました。

その時のレアなリーフレットなど。

次の御開帳は2049年。(運よく生きていてもとても自力じゃ行かれないです)

前回参拝できたご縁に感謝です。

御開帳の年でなくても内陣へ上がっての参拝は可能です(別料金)が、そんなわけで私は今回は内陣へは入らず。

 

本堂を出て、階段や坂を上っていきます。

経蔵(重要文化財)

日差し強すぎ、おまけに逆光です。

建物の下には、この岩に座ると安産の御利益があるといわれる「安産の腰掛石」

こちらはご縁がなかったということで…(悲)

紫式部供養塔と松尾芭蕉の句碑

供養塔は鎌倉時代の作。芭蕉の句碑は幕末に造られたものです。

多宝塔(国宝)

現存する日本最古の多宝塔です。源頼朝の寄進で1194年に建立されたもの。

美しい!この落ち着いたバランス感覚と重厚感がたまりません。

御本尊は大日如来。私の守護神です。合掌m(__)m

 

かなり登って、多宝塔前からの風景です。

ここまでの道のりは、気温や体力と相談の上、自己責任でお願いいたします。

 

鐘楼(重要文化財)

こちらも美しい建物で、源頼朝の寄進によるものと伝わります。

独特な造りの建物で、上層にある鐘を下層の撞木(しゅもく)で撞くようです。

 

月見亭

ビフォー アフターにて・・・(笑) 左は2016年撮影

後白河上皇の行幸にあわせて作られたと伝えられる建物

ここからは瀬田川や唐橋の方面も見下ろせそうで、風流な空間です。

 

この隣に「芭蕉庵」という(再建)建物もあります。

石山寺にも度々足を運んだということで境内にも句碑などもありますが、大津市内には松尾芭蕉が埋葬されている義仲寺(その名のとおり、木曽義仲のお墓もあるお寺)もあります。

 

お山のほぼ頂上にあるのがこちらの建物で石山寺の宝物殿です。

豊浄殿

石山寺所有の紫式部や源氏物語関連の貴重な史料が展示されています。

江戸時代に書かれた源氏物語絵巻の実物(重要文化財)もありました。

なお、今年は3期にわたって展示替えなどが行われるとのことです。

別料金(300円)ですが、ここまで登ってきたら見ない理由はありません。

 

こちらの建物で若干涼むことができたので、締めのアレを見るためにさらに進みます。

光堂

あまりの暑さに、ここまで歩いてくる人は皆無。

2009年に造られたこちらの建物は鎌倉時代に存在した「光堂」を復元させたもので、石山を発祥とする東レ(株)の寄進によるものです。
 
この光堂を少し降りたところに目的のものを発見!

紫式部像

記念イヤーですからここまで頑張りました!
銅像といえば立像がほとんどですが、衣装の質感まで銅像で作るってすごいわ~
 

山を一周した下まで降りることもできますが、紫式部像から再び来た道を引き返し、月見亭の横から梅園横を経由しました。

鐘楼の下、人工的に切り出した感じがしますが、こんな風景が見られました。

 

所要時間

大河ドラマ館、豊浄殿(宝物館)もあわせると2時間くらいかかりました。

季節的にちょっときつい部分もありますが、秋になると多くの人が訪れると思いますので、人込みを避けたいという方は今のうちにどうぞ。

くれぐれも暑さ対策をお忘れなく。

 

御朱印と紫式部御朱印帳

本堂内、いちばん奥まで進むと御朱印授与所があります。

石山寺は、西国三十三所霊場ということで団体参拝も多いお寺ですので、御朱印は余裕を持っていただくようにしましょう。

私がいただいた時は、2名で対応されていました。

 

こちらのオリジナルの紫式部御朱印帳を購入して書いていただきました。

御朱印をいただく場所と御朱印帳購入場所が違いますのでご注意ください。

本堂入ってすぐ(右側)の本堂内拝観受付(御札なども販売)で購入できます。

1200円でした。

神社などに多いひとまわり小さいサイズ、紙製の表紙になっています。

 

まとめ

8年ぶりの石山寺。偶然にも同じような真夏に行ってしまいました。

暑い中でしたが、山全体が木々に囲まれていてるので、自然や建物を楽しみながら時間を忘れて歩くことができます。

近くに川が流れていることもあり涼しい風も通ります。

梅や桜の春、紅葉の秋がベストシーズンだとは思いますが、混雑を避けるなら9月頃までが穴場かと。

境内を出たところにはカフェなども充実していますので、余裕をもったスケジュールで参拝することをおすすめします。

繰り返しますが、くれぐれも暑さ対策をしっかりした上でお出かけください。