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【和歌山】桜開花一歩手前の紀三井寺へ

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2023年3月の和歌山の旅。

和歌山市内から海南市を巡った最後の観光は、和歌山市の紀三井(きみい)寺。

西国三十三所(観音霊場)の第2番札所という和歌山屈指の古刹です。

新しくできたケーブルカーに乗った感想と桜開花直前の境内のようすです。

 

紀三井寺について

「紀三井寺」として知られている寺院で、正式名称は紀三井山金剛寶寺護国院です。

紀州にある三つの井戸があることから「紀三井寺」と名付けられたと伝わります。

真言宗の一派でしたが、1951年に独立して、救世観音宗の総本山という位置づけになっています。

名草山の中腹にある境内には、重要文化財の楼門や多宝塔、本堂の他に、近代的な仏殿など新旧の建物が立ち並んでいます。

 

寺 概略

【名 称】紀三井山金剛寶寺護国院

【ご本尊】十一面観世音菩薩(秘仏)

【創建年】伝・宝亀元年(770年)

【開 基】伝・為光

【文化財】楼門、鐘楼、多宝塔 他

【所在地】和歌山県和歌山市

 

和歌山屈指の桜の名所ですが、あえて直前の人が少ない時期に行きました。桜が目的ではありません。あしからず・・・

 

紀三井寺の境内

楼門(重要文化財)

参道を進んだ正面にある朱塗りの建物は、16世紀初頭に再建されたものと伝えられます。

入口手前には33個の宝印を手にした閻魔大王像がにらみをきかせています。

 

楼門をくぐると正面には急な階段が立ちはだかっています。

結縁厄除坂

231段の坂は厄除けのご利益があります。

なるべくなら自分の足で登ってほしいというご住職の願いもあり、参拝料は(2024年3月末頃まで)無料となっています。

 

にもかかわらず、できたばかり(2022年3月完成)の新しいものに興味を持ってしまった私。

ご住職さんの意向に背いて、足腰丈夫ですが拝観料400円を納めて利用してみました。

 

参拝者用ケーブルカー

窓口のスタッフに拝観料を納めて乗車。

乗降の際にスタッフはいません。乗車したら扉を閉め、「上る」のスイッチオンのセルフサービスです。

平日ということもあり、私以外にはご夫婦1組だけでした。

定員は18名。車内には椅子も用意されています。

距離にして100m弱、高低差30.8mを1~2分で結びます。あっという間でした。

仏殿の近くに到着しますが、本殿を参拝するにはさらに上に向かいます。

この先はエレベーターがあり、完全バリアフリーで本堂まで行くことが可能になっています。

 

お砂踏み

ここは西国三十三寺の観音様が並び、足元には各札所の砂が埋められています。ここを通過することですべての札所を巡ったのと同様の功徳が得られるそうです。

夜にはろうそくのオブジェがライトアップされるそうです。

 

お砂踏みを通り抜けた先にエレベーターがあります。

さすがにここからはエレベーターは使わず階段で行きました。

階段またはエレベーターで上がり展望広場へ

 

和歌浦が見渡せる絶景ポイント

和歌の浦をはさんで北東に紀三井寺、北西に紀州東照宮があります。

www.momoyorozu.net

 

階段を登ったら左手にある本堂へ

本堂

建立は1759年。県指定の重要文化財です。

総欅(けやき)造りで、正面は唐破風と千鳥破風が見られます。

ご本尊の十一面観音は秘仏となっています。厄除け、開運、良縁成就、商売繁盛などにご利益があるそうです。

みなさんの願いを一身に受けている木像はずいぶんすり減っています。

 

写真からもおわかりのように本堂周辺の桜が開花まであと一歩のタイミングでした。

紀三井寺境内には、「桜開花宣言」の指標になる標本木があります。

一般的には気象台構内にあることが多いのですが、県によっては名勝といわれる公園にもあります。お寺にあるのは全国でここだけ!

ちなみに私が参拝したのが3月13日。この年の開花宣言は1週間後の3月20日でした。

「鈴木屋敷」のオープンも外してますが、「ずらし旅」がモットーなのでいいんですけどね(;'∀')

www.momoyorozu.net

 

www.momoyorozu.net

 

多宝塔(重要文化財)

室町時代(1449年)に建立されたもの。

きれいに修復されているので古さを感じませんでしたが、境内最古の建造物です。

 

桜が満開になるとこの通路は人であふれかえりそうです。ナントカの前の静けさでした。

鐘楼(重要文化財)

安土桃山時代の1588年に建立されました。

六角堂

江戸中期の1750年頃の建立で、西国三十三ヶ所のご本尊が祀られています。

数々の歴史ある建造物に目を奪われてしまいますが、右側にも見るべきスポットが。

大樟龍王社と大楠

樹齢400年以上の大楠。和歌山に来ると、楠のパワーをどこよりも感じます。

この地域では強く育つように子供の名前に「楠」という漢字を用いる風習があったそうで、南方熊楠氏(生物、民族学者)や山葉寅楠氏(ヤマハ創業者)など「楠」パワーを得た偉人たちがご当地出身です。

www.momoyorozu.net

 

仏殿

2008(平成20)年に建立された新しい建物の中には、木造の立像では日本最大の千手十一面観音が祀られています。

高さは12m。総漆塗に金箔が施されて輝いています。

本堂の観音様は秘仏なので拝見することができない代わりに、こちらは常に近くで拝むことが可能です。撮影(フラッシュは除く)も可能です。

3階は有料(100円)の展望回廊になっています。

 

紀三井寺の御朱印

本堂の正面向かって左手に御朱印所(納経所)があります。

平日の午後3時ころだったのと、団体さんがいなかったのでスムーズに御朱印をいただくことができました。

団体での参拝も多いお寺なので混雑時は並ぶこともあるようです。

オリジナル御朱印帳も豊富です。

梵字がデザインされているこちらを購入しました。

 

そして、ケーブルカーを使わず階段を下りました。

なんと!ずらし旅の私にあわせて、ちょっぴり早咲きしていてる桜たち。

ほんの少しの桜を見つつ、境内をゆったり拝観できてラッキーでした。

www.kimiidera.com

 

紀三井寺の駐車場

無料駐車場を求めて周辺を少し走りましたが、早々にあきらめました。

楼門からこの距離と料金ならコスパ的にはオッケーです。


所要時間は、ゆっくり歩き写真を撮っているので約1時間ほどでした。

駐車料金も200~300円といったところです。

 

まとめ

西国三十三所観音霊場ということで、大きく立派なお寺でした。

最近は、この西国三十三所や四国八十八か所巡りに行きたくて仕方がありません。

年を重ねるにつれてテーマパーク(夢の国)より、御朱印帳片手にこのような場所を巡る方が心が満たされるようになってきました。

徳川御三家の城下町 和歌山&鈴木発祥の海南市はみどころがたっぷりでした。