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【青森下北半島の旅4】霊場恐山~独特の世界観 地獄から極楽へ(後編)~

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2023年5月の青森下北半島の旅行記です。

ひとり旅でレンタカーを借りての下北半島一周。

霊場恐山は独特な風景が広がり驚きの連続。その後編です。

前編はこちら

www.momoyorozu.net

 

霊場恐山の境内

まったく植物がなく、ガスがいたるところで噴き出している様子はまさに地獄。

この中を登っていきます。

道は整備されているものの砂利道。ゆるやかな上り坂となります。

石積みのようすも見られますが、あまり長い時間滞在するのも…私は急ぎました。

 

地獄エリアには、130以上の「地獄」があるそうです。

その文字を見るだけでおどろおどろしい「地獄」の立て札があちこちに。

しかし空の青さが幸いして、むしろ何かスーッと抜けていく感じさえしました。

 

地獄のてっぺんに到着

大師説法之地の碑

小さなお堂にはこの地を開いた慈覚大師の石像がありました。

このあたりが地獄の最高地点になり、その向こうには別世界が広がります。

地獄から極楽へ

先ほどの地獄からは想像できない緑あふれる風景。

わずか数百メートルで、お花畑が広がる極楽。

ここから下っていく途中は、植生のある部分と地獄(火山岩)が混在。

 

やっと地獄から抜けましたが、現実味ありすぎの恐ろしい看板がありました。

地獄行き?恐ろしい看板

違反する人は一歩間違えば地獄行きです。

こんな立て看板もありました。

信仰心が厚いゆえの間違いもあるかもしれませんが、マナーは守りましょう。

 

この先にはたくさんの風車が供えられた水子供養のお地蔵さまがありました。

また、血の池地獄は季節や苔の状況によって色が変わるようで、私が行ったときは普通の池でした。

 

八角円堂

建物の中のようすはわかりません。

この隣にトイレがあります。トイレはここと駐車場のみとなっています。

 

極楽浜が近づいてきました。

東日本大震災供養塔

極楽浜の手前に、2012年に造られた東日本大震災供養塔がありました。

お地蔵様の裏側にはたくさんの手形が象られていました。

 

極楽浜

透き通るような水面の湖と白い砂浜にたどりつきました。

極楽浜とはよく言ったものだと思う美しい風景ですが・・・

実はこの湖、強酸性で地底からガスも出ているため、ほとんど生物が生息していません。

容易に水面に手を入れないのが賢明。

こんな看板もありました。

 

ここからは入口へ向かいます。

植物の育たない過酷な地と緑が共存する不思議な空間。

たったこれだけの範囲に自然が作り上げた地獄と極楽が共存する恐山。

こんな奥まった地でありながらも古くから信仰されてきただけのことはあります。

霊的なものはさっぱり感じませんが、パワースポットであることは間違いありません。

 

恐山菩提寺の御朱印

御朱印は参道右手の寺務所でいただきました。

建物は広く、暑さや寒さをしのぐこともできるスペースがあります。

団体も少ない時期でしたので、御朱印の対応をしてくださった僧侶の方とお話もできました。

 

参拝の所要時間

5月の平日の参拝。気温は20℃くらいでした。

起伏のある地獄を登り、極楽浜まで歩き、さまざまなお地蔵様などをゆっくり巡って写真を撮って約2時間でした。

一周すると約3kmほどの距離があります。

参考までにツアーでの滞在時間は60~90分程度が目安となっています。

アップダウンがあり、ほぼ舗装されていない道なので、歩きやすい靴で。

なお、歩くコースはほぼ日陰がありません。

これから夏場に向けて参拝される方は熱中症対策を十分にしていきましょう。

 

まとめ

三大霊場といわれる中でいちばん最後に行ったのがこの恐山でした。

表現が適切でないかもしれませんが、高野山や比叡山は交通アクセスにも恵まれ、比較的気軽に到達できる場所にあります。

一方で、恐山は到達するまでの距離や交通アクセスの不便さ、さらに季節が限定されます。

それ以上に、簡単に足を踏み入れてはいけないような怖さがずっとありました。

実際に行ってみるとそこまでの怖さは感じませんでしたが、霊場であるということ念頭に、厳かな気持ちで向かう心構えは絶対に必要です。

 

それにしてもひとりで運転していくには遠かったわ~

下北半島一周ドライブ 続きます。