おでかけ ももよろず

日本全国北から南、たまには海外へ・・・”よろず”な旅をご紹介

【32段1200体のお雛さまがずらり】遠州三山 可睡斎のひなまつり

スポンサーリンク

これは一見の価値あり! 可睡斎(かすいさい)のひなまつりの様子をご紹介します。

5年ぶりに訪れましたが、館内の展示もパワーアップしていました。

f:id:momoyorozu:20200209141925j:plain

 

可睡斎の歴史など

静岡県袋井市にある曹洞宗の寺院。1401年に創立されました。

ご本尊は聖観世音菩薩。また高祖承陽大師(こうそじょうようだいし)と太祖常済大師(たいそじょうさいだいし)を両祖とされています。

また、火伏せの神である秋葉様の日本唯一のご真躰を安置されていて、秋葉総本殿三尺坊大権現の道場になっています。

同じ袋井市内にある法多山(はったさん)、油山寺(ゆさんじ)と並んで遠州三山のひとつに数えられています。

山号は萬松山(ばんしょうさん)

 

可睡斎の寺院名の由来

珍しいお寺の名前には、徳川家康と深い関わりがあります。

11代住職 仙麟等膳(せんりんとうぜん)和尚は、幼少の徳川家康を戦乱の時にかくまったことがあり、その後、浜松城主となった家康から御礼にと家康に招かれました。
しかし、その席上で和尚は居眠りをしてしまいました。

それを見た家康は、怒るどころか、自分の前で眠ることのできる和尚の親密ぶりが嬉しいと言ったそうで、このような歌を詠みました。

「和尚我を見ること愛児の如し。故に安心して眠る。

        われその親密の情を喜ぶ、和尚、眠るべし」

これ以降、和尚は「可睡和尚」と呼ばれるようになり、それにともない寺の名前も改められたそうです。

 

境内の建物

修業寺にもなっているお寺なので宿坊など多くのお堂があります。

f:id:momoyorozu:20200208001636j:plain

総門

f:id:momoyorozu:20200208001720j:plain

山門 

f:id:momoyorozu:20200208002122j:plain

仁王像がにらみをきかせています。金網やガラスなどがないのでよく視界良好!

本堂

f:id:momoyorozu:20200208002016j:plain

秋葉総本殿三尺坊御真殿

f:id:momoyorozu:20200208002203j:plain

(浜松市天竜区にある)秋葉山本宮秋葉神社が明治時代に神仏分離によって、現在の秋葉神社と秋葉寺に分離された後、廃寺になった秋葉寺の三尺坊御真躰はここに遷座されました。 

受付

f:id:momoyorozu:20200208003125j:plain

山門を入って右側にある建物にて拝観料(おとな500円 小学生以下無料)を納めると建物内を見学することができます。

1月から3月の季節は、通常の拝観料金でおひなさまの展示が見られるのでとてもお得です。

f:id:momoyorozu:20200208003256j:plain

観光バスのツアーも多いお寺なので、鍵付きの靴箱が用意されています。

こちらの建物にはお札の販売、御朱印受付もあります。

 

受付では建物内の地図がいただけます。いくつも建物があるので掲示された番号に沿って進むと迷いません。

f:id:momoyorozu:20200208004045j:plain

写真撮影は比較的自由です。 

お寺の中がおひなさま一色 ”可睡斎のひなまつり” 

今回訪れたのは、国内最大級というひな壇に並べられたおひなさまを見るためです。

ここでは各家庭で役目の終わったおひなさまが集められ展示されています。まるで華々しい第二の人生を送っているようです。

靴箱から進んですぐに”等身大”のおひなさま(これは作家さんの作品展示)

f:id:momoyorozu:20200208004153j:plain

右上のエアコンや照明を参考にするとその巨大さがちょっとわかるかも・・・

 

建物を進んでいくと以前訪れた時よりもおひなさまの数が確実に増えています。廊下にまでぎっしりと並んでいました。

f:id:momoyorozu:20200208004503j:plain

大書院

f:id:momoyorozu:20200208004539j:plain

こちらはイベント会場になるようです。が、よく見れば鴨居の上にもおひなさま(@_@)

 

大庭園をのぞむ廊下

f:id:momoyorozu:20200208005235j:plain

f:id:momoyorozu:20200208005305j:plain
f:id:momoyorozu:20200208005329j:plain

 

おひなさまとは関係ありませんが、建物内の必見の場所を2か所ご紹介

可睡斎の本堂

f:id:momoyorozu:20200208003846j:plain

徳川家康と所縁が深いお寺だということを実感します。 

大東司(だいとんす)

f:id:momoyorozu:20200208010128j:plain
f:id:momoyorozu:20200208010146j:plain

トイレの中央に仏像(烏枢沙摩明王-うすさまみょうおう-)が鎮座するという珍しいトイレです。

これはただでさえ緊張しますが、入口はオープンで、拝観客が通りすがりにバシバシ写真を撮るのでここで用を足すのは勇気がいりますね(笑)

とはいえ、すぐ近くに男女別のトイレがありますのでご安心ください。

 

大東司から棟続きになった瑞龍閣へ入るといよいよひなまつりのメイン会場です。

巨大な段飾りのある瑞龍閣

f:id:momoyorozu:20200208010437j:plain

32段1200段のおひなさま

f:id:momoyorozu:20200208010615j:plain

普通のカメラの画角では収まりません(-_-;) 

この角度からのほうが迫力あるかも!?

f:id:momoyorozu:20200208010708j:plain

どうやって並べたんでしょう? 私は並べている現場を見たいです!

おひなさまは年に1ヶ月ちょっとしか日の目を浴びず、さらにお嫁入りなどを機に供養されるのでほとんどがきれいなままの状態です。

 

隣の間にはつるし雛などが飾られていました。全国から奉納されているようです。

f:id:momoyorozu:20200208010927j:plain
f:id:momoyorozu:20200208010948j:plain

 

階下にはちりめん細工のおひなさまや着物なども展示されています。

f:id:momoyorozu:20200209135801j:plain
f:id:momoyorozu:20200209135827j:plain

天神雛

f:id:momoyorozu:20200209135930j:plain

藤枝市に伝わる男の子のお雛様だそうです。

遊び処

f:id:momoyorozu:20200209135948j:plain

こちらは子供さんがおひなさまと自由に遊べる空間です。

最近は段飾りを飾る家庭も減っているので、貴重な体験ができるかもしれませんね。

そして、瑞龍閣の中では、もうひとつ可睡斎の名物を楽しむことができます。

可睡斎名物 室内ぼたん園

f:id:momoyorozu:20200209135842j:plain

f:id:momoyorozu:20200209135901j:plain

可睡斎は実は牡丹(ぼたん)園を有するお寺としても知られています。屋外にあるぼたん園の見ごろは4~5月になるのですが、この時期でも室内でぼたんを楽しむことができます。

 

おひなさまの展示品を見て回り、写真を撮り、さらにはみどころの多いお寺の隅々までじっくり巡ると1時間くらい必要です。

 

可睡斎のおひなまつりの期間

本年は2020年3月31日の開催となっています。

開場時間は午前8時から午後5時。

期間内は土日を中心にイベントも行われていますので、あらかじめ調べてから行くといっそう楽しめると思います。

私が前回訪れた時には、ハートの段飾りがありました♡

f:id:momoyorozu:20200209142247j:plain

(2015.2撮影)

今年は、山門の階段におひなさまが並ぶ日もあるそうです。 

なお、冬のお寺は足元が冷えるので厚手の靴下などを履いていくことをおすすめします。

 

可睡斎の御朱印

こちらも数年前にいただいたものになりますが、火伏の神様 三尺坊の御朱印です。

f:id:momoyorozu:20200209142639j:plain

拝観料を納める総受付の横に御朱印授与所があります。

この他にご本尊の聖観世音菩薩の御朱印もいただけます。

 

交通アクセス

可睡斎へは車でのアクセスが便利です。

東名 袋井インターより約5分。新東名  森掛川インターより15分ほどです。

JR袋井駅からはバスも出ています。

 

www.japan-doll.jp

www.kasuisai.or.jp