大河ドラマ「どうする家康」前半でずいぶん登場してきた甲冑 金陀美(きんだみ)具足。三方ヶ原の戦いのシーンの後、衣装が各大河ドラマ館で巡回展示されていました。
今回は静岡市の大河ドラマ館を訪ねた足で、ドラマ衣装ではなく、家康が着用したという400年前のホンモノを見てきました。市内にはレアな金陀美具足もあるので一挙にご紹介します。
金陀美具足とは
徳川家康がまだ松平元康を名乗っていた1560年、桶狭間の戦いの時に着用していたと伝わる甲冑。
金色に輝くので派手に見えますが、実際には金箔を膠(にかわ=動物の骨や皮など水で煮て乾かして使った接着剤のようなもの)で溶いた塗料を使っていて、その製法から「金溜塗具足(きんためぬりぐそく)」と表記されます。
これが変形して、後世にこのような呼称になったものと思われます。
ドラマに話を向けると、桶狭間の戦いや三方ヶ原の戦い(夏目広次が身代わりになって着用しました)などの戦シーンで登場。
また2023年5月に開催された浜松市での騎馬武者行列で松潤家康が着用していました。
※写真は当選して現地で見てきた身内が撮影したものです
金陀美具足のホンモノは久能山東照宮所有
さんざん衣装で見てきましたし、全国各地にはレプリカだらけ。
家康関連の史跡巡りをしている私、いくつ見たんだろうというくらい(笑)
しかし、この原型となっているホンモノは日本にひとつしかありません。
所有するのは久能山東照宮です。
家康が1616年に亡くなった直後に埋葬されたのがこの地です。
廟(お墓)もあります。家康の遺体はここに残っているという説も・・・信じたい。
境内にある久能山東照宮博物館に展示されています。
撮影は禁止なのでこちらのチケットで(ロープウェイとの共通券のデザインです)
本物なのに、みなさんスルーしていくのでビックリ。かぶりつきは私くらい!?
ちょっと、ちょっと・・・松潤じゃなくて、ホンモノの家康公が着用していたかもしれない甲冑なのよ。じっくり見ていきなよ~と教えてあげたくなりました。
この他にも、家康が亡くなった後に駿府城から運ばれた家康所用品(実際に使用していたもの)が数多く保存されており、見る価値は十分にあります。
なお、全国各地の展覧会などに出張することも多いので、事前に公式サイトで展示品の状況を確認して行くことをおすすめします。
久能山東照宮 金陀美具足の御朱印
金陀美具足と国宝の社殿の切り絵をデザインした御朱印もいただいてまいりました。
台紙は紫です。(松潤カラーを意識しているのかしら?)
金陀美具足プラモニュニメント
こちらは市の中心部にある駿府城公園入口。
静岡市はプラモデルメーカーが集積する都市としても知られています。
プラモデルの町をPRするために市内に設置しているのがこのようなプラモニュメント。
金陀美具足バージョンは今年5月に登場しました。
レプリカといってもこの形は静岡でしか見られないオンリーワン。
駿府公園の外堀、新スポット「駿府ホリノテラス」にあります。
なお、これに先立って話題になっていたこれらも必見です。
プラモニュメント「公衆電話」
静岡駅北口出入口付近にあります。
プラモニュメント「郵便ポスト」
静岡市役所庁舎青葉通り側にあります。
金陀美具足レプリカ
この他にも観光スポットにレプリカが展示されていました。
日本平ロープウェイ乗り場
久能山東照宮へ向かうロープウェイの駅です。
お殿様の駕籠(かご)をイメージしたデザインです。
記念イヤーなので1159段の階段で東照宮まで行こうと思っていましたが、この日の静岡市の予想最高気温が36℃と聞いて素直にロープウェイに変更しました(;^_^A
日本平夢テラス
日本平から富士山と駿河湾を見渡せる人気スポット。
隈研吾氏の事務所が設計を手掛けた展望廻廊の建物内3階に金陀美具足が展示されています。
残念ながら富士山は見えませんでした~(欠片も見えない)
ちなみに年間を通していちばん富士山が見えないのが6~7月です。
まとめ
レプリカはまだこれ以外にあるかもしれません。
ということで、静岡にはホンモノから変わり種まで金陀美具足がたくさんあります。
大河ドラマ館を訪ねたらこれらのスポットにもぜひ足を運んでみてくださいね。