トヨタ産業技術記念館の見学記 つづきです。
前半は自動織機の歴史を紹介する繊維機械館。そして通路をはさんで自動車館があります。
- 大正時代の建築の赤レンガ工場の風景
- トヨタ自動車の創業期を再現したフロア
- 企業の歴史と発展を伝えるゾーンへ
- 自動車のしくみを伝えるメカゾーン
- 歴代の名車展示や製造ラインを再現したメインフロア
- 技術の変化と未来の形
- 屋外の建物や子供向け施設なども充実
- まとめ
大正時代の建築の赤レンガ工場の風景
このミュージアムは、1918年に建築された豊田自動織布工場(現在のトヨタ紡織)の建屋を利用したものですが、大半は近代的にリメイクされている中、この一部は当時の雰囲気を残しています。
レトロな赤レンガとは対照的に、建物内の通路に並んでいたロボットたち
2004年愛知万博のトヨタ館で見たパフォーマンスショーを思い出します。
館内ではロボットによる演奏タイムもあるそうです。
トヨタ自動車の創業期を再現したフロア
ここから先は、いよいよトヨタ自動車のはじまり です。
主役は、自動織機を発明した佐吉氏から長男・喜一郎氏にバトンタッチ。
材料試験室
鋳造(ちゅうぞう)の様子
数年前に喜一郎氏の自動車開発ストーリーをドラマにした「READERS」というテレビドラマが放映されました。(佐藤浩一さんが喜一郎役を好演)
これとよく似たセットが登場したので印象に残っています。
外国車を真似ることからはじまった自動車づくり。このボディを作る作業に当初は多大な苦労があったそうです。
企業の歴史と発展を伝えるゾーンへ
この建物を出ると、エスカレーターを登り自動車館のメイン展示室(2F)へ。
頭上にもマンガで描かれたストーリー展示などがあります。
自動車館でもガイドツアーがはじまっていました。(また出遅れましたっ)
こちらのレリーフは発売直後のトラックが故障し修理をする風景。
この苦い経験を忘れないように・・・との思いから描かれているそうです。
まるで、徳川家康が三方原の戦いで武田軍から命からがら浜松城に逃げ帰った際に描かせたという「しかみ像」と同じような感じ?
もうひとつガイドツアーで聞いた興味深い説明が トヨダからトヨタへのお話
ちなみに創業家一族の姓は、現在もトヨダです。
興味のある方は、ぜひ現地でお確かめくださいね(ググればわかっちゃうかも?)
自動車のしくみを伝えるメカゾーン
ここからは自動車のしくみを説明するエリア。まるで工場にいるかのようにメカが並んでいます。
トランスミッションとかエンジンとか・・・オバサンは車の構造にはめっぽう弱いので、ここでガイドツアーから脱落です(泣)
車に興味のあるオジサン&子どもたちは、ぜひ楽しんでください!
歴代車種のパネル
今まで3台のトヨタ車にお世話になってきた私は、パネルを懐かしさいっぱいで見入ってました。
眼下には、まるで東京ビックサイトのような?展示場が待ち構えています。
歴代の名車展示や製造ラインを再現したメインフロア
国産初のトラック G1型
1935年に発売されたもの(レプリカ)
タイヤのところについている”ほうき”は、石や泥を跳ねないように当時装着が義務付けられていたそうです。
歴代の名車が並んだ先には、自動車の製造工程を知ることのできるエリア。
ドロップハンマー
金属をプレスする機械。引退した機械ですが、その迫力を実演してくれます。
組み立てロボット
国内自動車工場は数社見学したことがありますが、ほとんどが一部の製造工程のみの見学。このように一連の流れで見ると(素人なりに)勉強になります。
技術の変化と未来の形
ハイブリッドカーや電気自動車など
このあたりは、普通のショールームみたいです(^_^)
コンセプトカー
こんな車ばかり走るようになれば、ぶつかっても大事故にならないかも!?
こちらは、すでに販売されている車だそうです。
一人乗りコンパクトカー
老後に1台欲しいわ~、と本気で思いました。
で、試乗ができるというので館内の別会場に行って乗ってきました。こんな車がラクラク走れる高齢者にやさしい社会になってほしいと思うばかりです。
試乗したら(くじびきで)おみやげまでいただいたちゃいましたよ(^^)v
屋外の建物や子供向け施設なども充実
ところで、私はここを数回訪れているので、今回は屋外の施設など省略してしまったところもあります。
キッズ向けに織機や自動車のしくみを学びながら遊べるテクノランド、オリジナルギフトやカーグッズなどギフトが充実しているミュージアムショップもあります。
また、敷地内には移築された旧社屋などいくつかの建物もあり、一度ですべて巡ると1日かかりそうなくらいのボリュームです。
(2012年撮影)左のレンガは産業技術記念館、右は旧.豊田紡織本社事務所
繊維機械館と自動車館だけでも最低1時間ずつは時間をかけたい展示内容です。
まとめ
今や世界中で最も品質の良い車を作る日本ですが、自動織機からはじまった歴史や国産自動車を世に出すまでの苦労、そして現在に続く生産技術など多方面から学べるミュージアムです。
有料とはいえこのボリュームでおとな500円(各種割引あり)というコストパフォーマンスの良さといい、ゆったり見学できる空間といい、まさにキング・オブ企業ミュージアム。
季節を問わず快適に楽しめますし、このコロナ禍で密になりそうなところは避けたい今、日本の底力を再発見する旅にぜひ。
なお、2021年4月20現在、土日などの休日の入場は予約制となっております。ご注意ください。