紅葉の季節になりましたが、最近は京都のみならず各地有名どころの紅葉はインバウンドも加わって激混み。そんなに混雑しないところで、きれいな紅葉を楽しめたらいいのにと誰もが思うはず。
そこでオススメしたいのが、紅葉と桜が一度に楽しめるこちらのスポットです。
これが11月の風景ってちょっと信じられませんが、実際に行くと感動間違いなしです。
小原(おばら)の四季桜
この風景が見られるのは愛知県豊田市。豊田市といってもトヨタ本社がある町の中心ではなく、岐阜県の県境に近い山間の町です。(旧.小原村が平成の大合併で豊田市になったという事情があります)
四季桜の歴史と特徴
この地域に住んでいた藤本玄碩(げんせき)という医師が江戸時代(文政年間)に名古屋方面から苗を求めて植えたのが親木となり、その後広まったものと言われています。マメザクラとエドヒガンの種間雑種と考えられ、花は一重の白又は淡紅色です。
四季桜を見られるスポットは3か所に分散
小原地区には現在約10000本の四季桜が植えられているそうです。11月に開催される小原四季桜まつりでは、小原地区内 3か所を会場としてそれぞれ趣の異なった風景を楽しむことができます。
観光客が分散するので、それぞれ比較的ゆったりと楽しむことができます。
冒頭および以下の写真は2016年11月21日(平日)に行った時のものですが、各会場の様子を具体的にレポートしていきます。
小原ふれあい公園
豊田市小原支所(旧役場?)がある場所で、町民憩いの場といった広い公園が整備されています。
この期間は臨時駐車場も用意され100台分ほどあります(2016年は無料でした)
四季桜まつりの中心会場ともなっているため、案内ブースの他、露店や物産販売などテントが並び、各種イベントなども行われます。
駐車場付近の山の斜面の紅葉
ちらりと四季桜が見え隠れ
遊歩道が整備されています。この辺りはまだ2分咲きくらい
公園下の川沿いまで下りてみました。ここだけ見ると、春の写真としか思えません。
斜面の下から公園全体をのぞむ
駐車場も広く、案内ブースもあるので初めて訪れる方はまずここで情報収集&腹ごしらえしましょう。
坂や階段は多少ありますが整備されているので歩きやすいです。あまり歩けない方、短時間で楽しみたい方におすすめです。
和紙のふるさと
小原ふれあい公園から車で5分ほどのところにあります。駐車場は30台分ほど。
こちらは地域の伝統工芸である和紙づくりの体験ができる施設があり、その周辺に散策コースが設けられています。
この時、四季桜はほとんど咲いていませんでした。土日は混雑するようですが平日はご覧のとおりひっそりしていて穴場的スポットです。
体験施設の奥まで進んで行くと、四季桜&紅葉に加え、ドウダンとの競演が見られます。ただ、ドウダンはちょっと遅かったかな・・・
こちらは和紙工芸館のようす。(予約制で)紙漉き体験ができます。
今回歩いたのは駐車場から和紙工芸館までですが、池をはさんだ反対側にも遊歩道が続いていて散策が楽しめるようになっています。
また地元出身の芸術家である藤井達吉氏の作品などを展示する和紙展示館もあります。
紙漉き体験や美術鑑賞などとあわせて楽しみたい方におすすめです。
また健脚な方には、小原ふれあい公園から和紙のふるさとの間に散策コース(9.6kmコースと5.5kmコース)が用意されています。
川見(せんみ)四季桜の里
記事冒頭の写真がこの川見四季桜の里。
観光パンフなどに掲載されている写真もほぼここの四季桜です。私も実際に行ってみて、山全体が四季桜と紅葉で埋め尽くされる様子に圧倒されました。
(空が青ければなおよかった・・・というのはぜいたくな悩みでしょうか)
小原ふれあい公園から約4km。車で15分ほど国道を北上したところにあります。
国道沿いからでも見え、車で通り抜けるだけでも四季桜を楽しむことができます。
しかし、ここまで来たら山の斜面に設けられた散策路を一周することを超おすすめします。
下から見上げる四季桜と紅葉も美しいのですが、ちょっと登れば人混みからも解放され、そこから見下ろす景色も素晴らしいです。
四季桜ばかりではなく、様々な花や紅葉が楽しめます。
川沿いに20台くらいの駐車場があるのですが、川見四季桜の里から15分ほど奥にある小原北部生活改善センターの駐車場を利用しました。
こちらでは地元の方々による飲食ブースや雑貨などが販売されていました。小腹を満たすのにちょうどよい鬼まんじゅうをゲット!
愛知県の郷土菓子で、蒸しパンのような生地ににサツマイモがごろごろ入っています。
また、駐車場から川見四季桜の里へ向かうには川沿い(国道)を歩く人が多いのですが、通りを1本入るとこんなにのどかな景色が広がっているのでおすすめです。
2019年の小原四季桜まつり情報
11月30日まで四季桜公園まつりが開催されています。現状では11月20日過ぎくらいに見ごろを迎えそうです。公式サイトでは開花情報もアップされています。
www.kankou-obara.toyota.aichi.jp
私が行った頃は、ほとんどが自家用車の個人客ばかりでしたので比較的ゆったり楽しめましたが、ここ数年で香嵐渓と小原の四季桜を一緒に巡るツアーが増えているようで、年々知名度が上がり訪れる人も多くなっているスポットです。