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【滋賀】山王鳥居を構える総本宮「日吉大社」へ

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この記事は、2015年6月に訪ねた様子を加筆修正したものです。

日吉大社は滋賀県大津市坂本にある神社で、全国に3800社ほどある日吉、日枝、山王神社の総本宮です。

日吉大社の場所

比叡山延暦寺へ向かう坂本ケーブルの山麓駅からほど近い場所にあります。

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周囲は寺社が多く建ち並ぶ地域で、立地からもわかるように比叡山延暦寺との関連も深い神社です。

坂本といえば明智光秀が最初に城を構えた坂本城もあり、坂本城址公園からは3kmほどの距離です。 

 

日吉大社について

神社 概略

【名 称】日吉大社

【主祭神】大己貴命(おおなむちのみこと)、大山咋神(おおやまくいのかみ)

【創建年】崇神天皇7年

【文化財】(国宝)西本宮本殿、東本宮本殿 (重要文化財)拝殿、楼門など

【所在地】滋賀県大津市

 

創建は今から約2100年前と大変古く、8世紀後半に延暦寺が開山された際には、天台宗の護神として、さらに平安京遷都では、都の表鬼門(北東)の鎮社として崇敬されるようになりました。

その後、神仏習合の流れの中で、天台宗(延暦寺の宗派)と山王信仰(日吉大社の信仰)は深くつながりを持ち、大きく勢力を伸ばしていきます。

織田信長による比叡山焼き討ちの際には、この日吉大社の社殿も焼失し、現在の建物はその後、豊臣秀吉や徳川家康の時代に再建されたものです。

国宝の本殿の他、多くの建物が重要文化財に指定されています。 

明治以降の廃仏毀釈で仏教色が取り払われてはいるものの、大祭などにおいては延暦寺の僧侶も参加しています。

 

2つの本宮と5つの摂社から成る境内は40万平方メートル(甲子園球場11個分)の広さ。境内には40ほどの社殿があります。

日吉大社の境内

山王鳥居

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日吉大社(山王神社、日枝神社)を象徴する鳥居で、上部に三角形の破風(はふ)が乗っているのが特徴です。

これは、仏教の胎臓界・金剛界と神道の合一を表しているとされます。

大宮橋(重要文化財)

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走井橋(重要文化財)

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上記2つに、二宮橋を加えた石橋3つはすべて重要文化財。日本最古ともいわれる石橋です。

境内には3000本のもみじがあり、関西屈指の紅葉の名所となっています。青もみじでも十分にそのすごさが予想できます。

 

神さまの御遣い 「神猿」

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日吉大社では神様の御遣いとされるのがお猿さん。

神猿と書いて「まさる」と読みます。

まさるは『魔が去る』『何よりも勝る』として厄除けや勝運祈願のシンボルとなっています。

檻が頑丈すぎて、表情がほとんど見えず・・・残念でした。

神猿さん以外にも境内には猿に関するスポットが目白押し。”まさるを探せ!”な状態なのです(笑)

神猿(まさる)について | 日吉大社



今回の拝観は地元から日帰りの寺社巡りツアーでの参加でしたので、日吉大社では神職の方による解説を聞きながら1時間半ほどで境内を巡りました。

西本宮エリアから奥宮エリア(神輿収蔵庫)、東本宮エリアという順で巡りました。

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日吉大社HP境内案内より引用 

 

説明を聞きながら、写真を撮り、メモを取り、さらには雨の中傘もささなければならず、大忙しの拝観となってしまいました。

 

日吉大社 西本宮エリア

西本宮 楼門(重要文化財)

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日吉大社は東西に2つの本宮を構えていますが、楼門は西本宮のほうがちょっぴり豪華。

説明がなければさっとくぐってしまうところですが・・・

棟持猿(むなもちさる)

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楼門の軒下四隅で、屋根を支えているお猿さんです。

また2階の正面の蟇股(かえるまた)の彫刻にもお猿さんがいるのですが、いずれも望遠レンズまたは双眼鏡必須です。

 

ついでに・・・(といっては何ですが)

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西本宮楼門脇にある大きな絵馬にも注目。

こちらにある建物の再建に尽力したのが豊臣秀吉と聞き、このお猿さんが秀吉にしか見えくなってしまいました(笑)


西本宮 本殿(国宝)

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西本宮のご祭神は、大己貴神(おおなむちのかみ)すなわち大国主神(おおくにぬしのみこと)です。

本殿(写真右)は、日吉(ひえ)造りという建築様式で、1586年に再建されたもの。

屋根は入母屋造りの檜皮葺(ひわだぶき)ですが、庇(ひさし)の形状が独特です。

この形は全国でもここ日吉大社に3棟のみという珍しいつくりですので必見です。

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本殿の背面にまわると、スッと切り落とされたような庇のない屋根になっていました。

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拝殿(重要文化財)

本殿の手前にある拝殿も入母屋造りで檜皮葺の建物となっています。

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格天井(ごうてんじょう)が見えます。折上小組格天井という形です。

格天井は御殿などの建物内でも身分の高い人が利用する部屋に用いられます。二条城や名古屋城の御殿などで見られます。 

www.momoyorozu.net

楼門と同様、この拝殿も日吉大社の中でいちばん豪華なつくりになっています。

 

御神木(桂) 

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このねじれ具合、強大なパワーがありそうです。

ゼロ磁場かと思ってしまいましたが違うようでした(;^_^A 

www.momoyorozu.net

 

西本宮エリアにある摂社です。

宇佐宮 本殿(重要文化財)

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西本宮本殿の同じ日吉造りになっており、1598年に造られました。

ご祭神は宗像三女神の長女である田心姫神(たごりひめ)です。

 

白山宮 本殿(重要文化財)

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西本宮や宇佐宮に比べ、小ぶりで両側に庇のない三間社流造りになっています。

正面の赤い格子が女性の神様を祀る社殿らしく特徴的で、1598年に造られました。

ご祭神は白山姫神(または菊理姫神(くくりひめのかみ))です。

 

ところで、社殿を見ていると他の神社と違うと感じるのが狛犬の位置です。

日吉大社の狛犬

各本殿の欄干の内側に配置され、入口を左右を見張るように対になっています。

左側にいるのは「狛犬」で、右側が「獅子」。

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角の有無や毛の巻き具合が異なるらしいのですが、私には獅子と犬の違いが今いちよくわかりませんでした(>_<)

配置については、本来は神様をお守りするために本殿内陣に配置されていたものが、時代を経て建物の上に、そして現在の境内全体を守る形(屋外)に変化してきているのだそうです。

 

西本宮エリアを後に、木々に囲まれた道を進んでいきます

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境内が途方もなく広いので、限られた人数の神職の方々での管理はとても大変とのことでした。(お聞きした人数が予想よりはるかに少ないので)
このあたりで降り続いていた雨も小降りになってきました。  

日吉大社 奥宮エリア

階段を上った先、山の上には牛尾宮、三宮があります。

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往復で1時間ほどかかるとのこと。階段脇には遥拝所が設けられています。

今回は麓にある神輿(みこし)収蔵庫のみの見学しました。

神輿収蔵庫(7基の神輿が重要文化財)

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各お社の名前のついた神輿が7基。

日吉大社では毎年4月中旬に山王祭が開催されます。1200年以上続く歴史的な祭典で、1基1500kgほどの重さの神輿を勇壮に担いだり、歴史絵巻のような様々な行事が行われます。

 

日吉大社 東本宮エリア

東本宮 楼門(重要文化財)

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日吉大社は、西本宮と東本宮という2つの本宮を持つ神社です。

建物のつくりはほぼ同じなのですが、西本宮のほうがちょっぴりリッチなつくりになっているようです。

楼門も、西本宮にはお猿さん(棟持猿)がいるのですが、ここにはいません。

 

東本宮 本殿(国宝) 

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西本宮同様に日吉(ひえ)造りという建築様式の建物で1595年に再建されたもの。

東本宮のご祭神は、大己貴神大山咋神(おおやまくいのかみ)で、本来は比叡山の山を守る神様です。

修復が進んでいるせいか、こちらの建物のほうが豪華に見えてしまいましたが・・・
 

樹下宮(重要文化財)

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写真左側の建物で、白山宮と同様に左右の庇のない三間流造りです。

右側に見えるのは 東本宮拝殿(重要文化財)で、その奥が本殿があります。

 

二葉葵

東本宮の神紋は双葉葵です。(西本宮の神紋は牡丹だそうです)

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徳川家の家紋(徳川家は三つ葉葵)でおなじみの植物ですが、ハート型でかわいいですね。

いずれも由来は京都の上賀茂神社ですが、葵の紋に関連ある神社ではこのように氏子さんなどにより境内に葵を育てているのを時々見かけます。

静岡浅間神社でも見かけましたが、なかなか生育させるのが大変な植物だそうです。

 

感想

1時間半では足りないくらいみどころの多い神社でした。

神職の方の説明もわかりやすかったのですが、何せ団体のため人数が多いのと、時間に制限があり駆け足になってしまったので、せっかくの説明を忘れないうちにあらためてひとりでゆっくり巡ってみたいと思いました。

紅葉の名所で知られる神社ですが、青もみじも十分堪能できると思います。

日吉大社の御朱印

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なんとご朱印に「まさる」さんがいましたよ~

こちらは日吉大社の御朱印ですが、各宮(全7宮)の御朱印もいただけるそうです。オリジナル御朱印帳も用意されています。

 

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