2021年12月に山梨に行ってきました。
宿泊に選んだのは2020年にリニューアルオープンしたばかりの甲府駅前のホテル「城のホテル甲府」。その宿泊記となります。
(写真は甲府城跡天守台から撮影したものです)
中部横断道が全線開通し、静岡県から一層近くなった山梨ですが、コロナ禍が続く今だからこそ急がない旅をしてみたいと思い、甲府市内と周辺の寺社と史跡をじっくり巡る1泊2日のひとり旅。そのお宿に選んだのが城好きにもってこいのホテルです。
立地抜群、展望温泉付きの「城のホテル 甲府」
甲府駅から徒歩1~2分という立地のホテル。
ビジネス利用はもちろんですが、このネーミングが示すとおり甲府城跡に隣接しています。もっと詳しくいえば隣接ではなくて、城の中にあるんです!
”なんちゃって歴女”の私は、このネーミングに思わず反応しました。
全国にある”キャッスル”と名のついたお城が見えるホテルのいくつかに宿泊したことはありますが、カタカナではなくて日本語で直球のネーミングに一目ぼれ。
新しいタイプのチェーンホテル?と期待したのですが、どうやら地元資本の”ラクジュアリー系”ビジネスホテルのようです。
この立地で天然温泉の大浴場付きというのも選ぶポイントになりました。
実際に宿泊してみたところ、ワインや山梨の食材、伝統工芸なども随所に見られ、レジャー目的の女性(特にひとり旅)にもおすすめしたいホテルでした。
城のホテル甲府の館内
入口付近の写真はありませんが、上記の写真は甲府城跡の天守台から撮影した外観です。
フロント
フロントに飾られているのは地元出身の書家によるもの。
館内には地元産の木材や甲州印伝(皮革)や織物、和紙などが使った装飾が随所に見られ、センスの良さと地元愛が感じられます。
フロントの奥のフリースペースは、コロナ感染対策もばっちり。
ウェルカムドリンクの他、ワインテイスティング(試飲)コーナーもあります。(のちほどご紹介)。写真右手奥が朝食ビュッフェ会場になります。
今回は、やまなしグリーン・ゾーン宿泊割引という制度を利用しました。
宿泊費5000円割引、さらに県内で利用できるクーポン券2000円付きでした。
大手予約サイトの通常プランで予約した後、宿泊日直前にこの割引が隣県適用になったため電話で問い合わせたところ、予約プランの変更対応をしていただきました。
チェックイン時にも記入書類がいくつかありましたが、スムーズに手続きできました。
※2022年4月1日現在、適用される都道府県やしくみが変更されています。宿泊される際は、必ず最新情報を確認の上ご予約ください。
甲府城を観光するために15:00にチェックイン。すぐに部屋に入れました。
宿泊した部屋は10階。
客室
今回はおひとりさまながら、ハリウッドツインという少し広めのお部屋を用意していただきました。
ベッド2台がぴったりくっついていて、ごろごろ回転しても平気(笑)
添い寝の子供さんがいるファミリーもご利用できます。
室内の壁かけテレビでは、ホテル内のインテリア(工芸品の詳細)やお城の情報も知ることができます。
部屋からの眺望はこちら!(宿泊した翌朝のものです)
眼下に石垣。城好きにはテンションがあがる風景です。さらにその先には富士山がちょこっと頭を出しています。
アメニティ
肌触りの良いセパレートタイプの館内着が用意されています。
い草のスリッパの他に、使い捨てのスリッパも用意されています。
これらを着用して大浴場に行くことができます。
私が気に入ったのがこちら。
大浴場に行くときなどに利用できる不織布のポーチが、印伝の蜻蛉(とんぼ)柄。
実はワタクシ、印伝のとんぼ柄が大好き♡(というか、それしか持っていない)
右の写真はアメニティではありませんが、枕元のライトの周辺にも葡萄柄の印伝の装飾があります。
水回り
ピカピカできれいな洗面台。この背面にトイレがあります。
洗面台の右手はシャワールームです(バスタブはありません)。
ラウンジでワインテイスティング
1階のフロント横のラウンジ「曲輪」(←”くるわ”と読めたら城マニア)では、山梨らしいワインテイスティング(有料)が用意されています。
有料といっても1杯250~500円ほど(ワインの種類によって料金が異なります)で気になるワインがリーズナブルに楽しめます。
フロントでテイスティングのプリベイトカードを受け取り、セルフで試飲します。
宿泊プランに500円分のテイスティングが含まれていたので、2種類ほどいただきました。
あまりワインには詳しくありませんが、ほんのりオレンジに色づいたワイン(オランジュ・グリ)が飲みやすくておいしかったです。
なお、地域にちなんだマニアックな本もずらりと並んでいます。
大浴場とヒストリアラウンジ
城のホテル 甲府の”売り”ともいえる大浴場。
最上階13階のフロアでエレベーターの扉が開いた瞬間、城好きはテンション上がります。
石垣や狭間(鉄砲を撃つための穴のあいた壁)を模したインテリアなんです。
大浴場
夜と朝の2回利用しましたが、わずかに人とすれ違いになるくらい。ロッカーも間引きされていますが、特に問題なく利用できました。
屋内と露天いずれも広々とした浴槽でした。
写真は公式サイトよりお借りしました。
泉質は、ナトリウム 塩化物・炭酸水素塩泉 (低張性弱アルカリ性温泉)で、
筋肉痛や関節のこわばり、胃腸機能の低下、高血圧、高コレステロール血症、自律神経を整えるなどの効果があるといわれています。
夜景もなかなかでしたが、晴天の朝の露天風呂が最高でした。
お風呂を出たあともこのフロアに留まりたくなる理由がこちら
ヒストリアラウンジ 湯殿
年代物の貨幣や古文書などがガラスケースの中に展示されていたり、甲府城の古地図が展示されていて、まるで歴史博物館。
甲府城は歴史的にも(別の場所ですが)温泉があったことが記録されている希少な城なのだそうです。
そして、地図からもわかるように現在ホテルが建っているのは「城内」なのです。
ちなみに北方向を見下ろすと、線路の向こうに山手御門があります。
甲府は武田信玄の武田氏館(現在の武田神社)の印象が強く、甲府城の存在をここまで認識していませんでした(徳川幕府の直轄領だったのに・・・)
このホテルに宿泊してみるとそのすごさが実感できます。
フロアにはウォーターサーバーが用意されていますが、ちょっとしたドリンクもあればもっとくつろげそうです。
ご当地グルメが豊富な朝食ビュッフェ
朝食は1階フロアでビュッフェ形式となっています。
スペースはあまり広くありませんでしたが、この時は特に混雑もなくゆっくりできました。
ほかのお客様もいたのでお料理の写真のみ。
メインのお魚とお肉はどちらか一品(写真奥のお魚)、そのほかは個別にお皿に用意されているものを取る形式です。
ほうとうやもつ煮込み、ワインカレーなど甲府のご当地グルメが用意されていました。お野菜を使ったおかずも多くて、ヘルシー&栄養満点!
普段朝食はパン食派なのですが、こういう郷土料理が並ぶとご当地グルメにあうのはやっぱり白米ですね~
ぶどうジュースや有機栽培ハーブティーなども用意されていました。
なお、駅前に立地しているので夕食にも困りません。5分も歩けば選び放題です。
ド定番ですが、有名店「小作」にてほうとうをいただきました。冬は温まります~
駐車場について
城のホテル甲府は甲府駅前の便利な立地ですが、駐車場は有料になります。
先着順で駐車場が振り分けられますが、私はチェックイン開始時刻早々に到着したので、いちばん近いホテル裏に停めることができました。
1泊1000円となりフロントで精算します。
宿泊する日の午後3時から、翌日はチェッアウト後に甲府城を歩き、午前10時ころまで追加料金なく利用できました。
まとめ
山梨県内に宿泊するということはあまりないのですが、眺望もよく、温泉付き、さらに大好きなお城(甲府城跡は日本100名城にも選定されています)に隣接するというインパクトがあり、内容も素晴らしいホテルでした。
実は私が大好きなドーミーインも甲府市内にあり迷ったのですが、オープンしたばかりなのと甲府城の”中”ということが決め手になりました。
朝食や温泉はドーミーインを意識しているなと感じられる部分もありました。また、展望露天風呂は、カンデオホテルズがこんな感じだったなという気がします。
近年勢いのあるホテルチェーンのいいとこどりをしていて、さらに地元山梨の特徴もふんだんに取り入れているところがおすすめポイントです。
全国チェーンのホテルもレベルがどんどん上がっていますが、そんな中で地元の良さを取り入れたこのようなホテルも頑張っていただきたいと思うのでした。