2022年6月の北海道の旅。
富良野市の麓郷(ろくごう)の森、富良野神社を訪ねた後は、もうひとつ倉本聰さんの作品の舞台となったスポット、ニングルテラスを訪ねました。
- ニングルテラスについて
- ニングルテラスのようす
- 「チュチュの家」~北の国から放映40周年 ミニ資料館~
- 「富良野塾の店 森の楽団」でショッピング
- ドラマ「優しい時間」に登場した喫茶店「森の時計」
- ドラマ「風のガーデン」もそのまま再現
- ニングルテラスでの所要時間
- ニングルテラスの場所と駐車場
- 最後にひとこと
ニングルテラスについて
新富良野プリンスホテルの敷地内の森の中にあるショッピングエリアです。
自然素材などを使ったオリジナルのハンドメイド作品を制作・販売するログハウスが15件ほど立ち並んでいます。
「北の国から」の脚本家でもある倉本聰さんがプロデュースされていて、「北の国から」のほか、2000年以降に放送された「風のガーデン」「優しい時間」など倉本氏のドラマにもこのエリアのスポットが登場しています。
ニングルとはアイヌの民話に登場する小人(森に住む知恵者)のことで、ニングルが住む集落をイメージしているそうです。
奥に見えるのが新富良野プリンスホテル。
富良野・ドラマ館。
こちらでは、ドラマシーンの写真展示のほか、ドラマ関連グッズやDVD、倉本聰さんの書籍などが購入できます。
この先を進むとニングルテラスへの入口ですが・・・
キャーっ、壁面には高倉健さまがいらっしゃいます(^O^) ん?でもなぜ?
ニングルテラスのようす
入場無料です。
訪れたのは午後5時近く。ホテルに隣接していることもあり、午後9時ころまでオープンしています。
日が長い季節でしたが、森の中はすでに夕暮れのような雰囲気になっていました。
訪れたのは6月ですが、北海道の木々はまだ瑞々しい葉をつけたばかり。
ライトアップされた夜、雪の中・・・とシチュエーションの違いも楽しみたいところですが、前回と同じ季節、同じような時間帯に来てしまいました~(>_<)
木の歩道沿いに立ち並ぶショップでは、木工や紙、銀細工、皮革、鉄製品といったオリジナルのハンドメイド製品が制作販売されています。
「北の国から'98時代」で竹下景子さん演じる雪子おばさんが勤務していた「森のろうそく屋」も実在します。
さらに奥に進んでいきます。
「チュチュの家」~北の国から放映40周年 ミニ資料館~
ニングルテラスの中央付近にある「チュチュの家」
こちらで北の国からの放映40周年事業としてミニ資料館が開催中。麓郷の森にも行ってきましたが、これはこれで見たかったんです(^^ゞ
ドラマの年表や台本、衣装などが展示されていました。(入場無料)
※放映40周年記念イベントは2022.10.8までとなっています。
週末のみチュチュの家ではカフェも営業しているとのことです。
月曜日ということでお店は半分ほどが休業している中、鉄製品を扱う鍛冶屋さんの実演も見せていただきましたが、ニングルテラス最奥にあるこちらのショップへ。
「富良野塾の店 森の楽団」でショッピング
「富良野塾」は倉本聰さんが主宰する俳優や脚本家の養成所で(現在は解散)、塾生の方が木工作品を制作販売しています。
それは端材でつくられたかわいらしい楽団のお人形たちです。
私はコントラバス(または類似でチェロやバイオリン)を弾く人形をコレクションしているのですが、20年前にもここで購入していたので、ご縁があれば再訪したいと思っていました。
左が今回購入、右は20年前のもの(ちょっと埃かぶってます)。
作る人や使う素材により、同じものがひとつとしてない”一点もの”です。
お店で制作しながら対応してくださったスタッフさんによると、10年ほど前に富良野塾が解散した後は、元塾生や地元のハンディキャップを持つ方たちが継続して制作していらっしゃるとのことでした。楽器に興味がある方はぜひ!
ニングルテラスで販売されている作品は、画一化されたばらまき用のおみやげではありません。大切な人に、あるいは自分用にこの北海道に来た思い出として、じっくり時間をかけてお気に入りの品を見つけてほしいと思います。
通販もあるようですが、やはり手にとって、そして制作する方とお話しながら選ぶのがおすすめです。
ニングルテラスの森を抜け、さらに歩くこと5分弱。
ドラマ「優しい時間」に登場した喫茶店「森の時計」
2005年に放映されたドラマ「優しい時間」に登場した喫茶店で、ドラマのセットそのままに営業しています。
口数が少なく穏やかな主人公 勇吉(寺尾聡さん演)の喫茶店にさまざまな人が集うのですが、カウンターでは客自らがミルを挽き、その豆をドリップしてもらうというスタイル。これが斬新で、こんな喫茶店あったら行ってみたい・・・とずっと思っていました。
やっとここまで来たのですが・・・ここからまだ車で30分以上先にあるホテルにチェックインしなければいけません。外観の写真を撮るだけに。必ずリベンジします!
ドラマ「風のガーデン」もそのまま再現
こちらもドラマの世界がそのまま再現されているエリア。
2008年に放映された「風のガーデン」のために造られた建物とブリティッシュガーデンが整備されています。
このドラマでは障害を持った息子役を演じた神木隆之介さんの演技がとても印象的でしたが、個人的には主人公の父親を演じた緒形拳さんがこのドラマの放映中に急逝されたことが衝撃でした。
こちらも見学する時間はありませんでしたが、他のガーデンと同様に6月下旬から8月頃に見ごろを迎えるようです。
ニングルテラスでの所要時間
お店を見て回るだけなら30~40分もあれば十分ですが、お食事をしたり、じっくり雑貨を見たいという方は余裕をもって1時間くらいかと思います。
また、隣接して「風のガーデン」もありますので、こちらもという方はさらに1時間くらいは必要かと思います。
ニングルテラスの場所と駐車場
- 営業時間:正午からPM8:45
- 休業日:店舗により異なります
最後にひとこと
旅行記からちょっと外れてしまいますが、富良野を訪ねて思ったことなどを。
2000年代に放映された倉本聰さん脚本のドラマはリアルタイムで見てきた私は、この地を再訪できて感慨深いものがありました。
倉本聰さんのドラマは、美しい風景が多い反面、人間のもろい部分、汚い部分もしっかり描かれていて生き方についてもいろいろと考えさせられる良作ばかりです。
それを放送していたのがフジテレビ。かつてはこういう心に響く、良いドラマを本当に数多く放映していました。バブル時代のイケイケなドラマも楽しませていただきました。
しかし近年のテレビはどこもかつての勢いを失っていますが、特にフジテレビの凋落ぶりといったら・・・本当に残念としか言いようがありません。
この先、私もそんなに遠くないうちに高齢者になっていきますが、私たちの世代が今後楽しめるようなドラマは、もう期待できないのでしょうか。
下品な番組しか作れないのなら、いっそのこと昔のドラマの再放送だけしてくれ、と真剣に思ってしまいます。
そして倉本聰さんには、まだまだお元気でご活躍いただき「やすらぎの郷」の続編をぜひお願いしたいです。