2022年7~8月の山形の旅。
1日目は鶴岡市内に宿泊し、翌日は出羽三山めぐりへ向かいました。
スタート地点である羽黒山の麓 随神門から国宝の五重塔へ向かいます。
まずは出羽三山めぐりを思い立ったいきさつなどを。
「出羽三山」と聞いてもつい最近まで「山形県のあの辺かな」くらいの知識しかありませんでした。
実はこの出羽三山、江戸時代には「西の伊勢参り、東の奥参り」といわれるほど庶民の間で人気となっていたのだそうです。(”奥”は、出羽三山のひとつである湯殿山が奥の院と呼ばれていたことが由来です)
毎年伊勢参りには行っている私としては、これを知ってから気になって仕方がありません。
そんな矢先に、FDA(フジドリームライン)のバースデー割を使ってどこかに行こうと旅先をさがしていたら名古屋-山形のルートがあるじゃないですか!
ということで、人気のバースデー割の席を約2ヶ月前に確保しました。
出羽三山について
「でわさんざん」と読みます。
「出羽」はかつてこの地域の旧国名 出羽国(でわのくに)、「三山」は「羽黒山(はぐろさん)」「月山(がっさん)」「湯殿山(ゆどのやま)」の総称です。
日本では古来から山へ籠って厳しい修行をすることで悟りが開けるという山岳信仰がありました。これに仏教などが結びついて、日本独自の神仏習合である「修験道(しゅげんどう)」が生まれました。
明治時代の神仏分離の歴史を経ながらも、現在でも日本三大修験道(福岡・英彦山、奈良・大峰山)のひとつとして多くの人が訪れる地となっています。
出羽三山生まれかわりの旅
修験道の世界で出羽三山は、「羽黒山=現世」「月山=前世」「湯殿山=未来」を表すとされ、江戸時代にこれらを巡ることは「生まれかわりの旅」として広がったそうです。
一度にこれらをすべてお詣りできたら最高なのですが、慌ただしい日常の中で向かった旅は1泊2日。さらに日ごろから超運動不足の身なので、登山するような体力を持ち合わせていません(悲)
そんなわけで、今回はまず様子見というスタンスで、体力的にも時間的にも無理をしない範囲で巡ってみようというわけです。
この先の記事は、緩~い参拝となることを予告しておきたいと思います。
参考にしたモデルルート
今回、出羽三山めぐりをしようと思い立って、ほぼ予備知識のない私が参考にさせていただいたのが、羽黒町観光協会のサイトです。
羽黒町観光協会 | Haguro Tourist Association
初心者から上級者まで、さらにドライブも含めたルートが豊富に紹介されています。
この中の「ドライブルート」にある「出羽三山ドライブ(7月1日から10月上旬)」を参考にししたのですが、実際は「羽黒山~湯殿山ドライブ(4月末から11月3日)という短縮ルートになってしまいました。
この記事は8月上旬に参拝した内容となっております。
出羽三山めぐり出発地点 「随神門」へ
鶴岡市中心部のホテルから車で30分ほど。のどかな田舎道を走っていると、目に飛び込んできたのが巨大な鳥居です。
テンション上がる景色です。もちろん安全確認して停車して撮影タイム(^^)v
大鳥居
鳥居をくぐる瞬間(車ですが)ちょっぴり背筋がピン!
そこから数分で羽黒山五重塔への入口となる随神門前に到着です。
車でのアクセスと駐車場
五重塔へ行く場合は、随神門前に車を停め、そこから参道を徒歩で向かいます。
随神門から徒歩2~3分の場所に参拝者用の無料駐車場があります。
その向かいには「いでは文化記念館」があり、私はここの駐車場を利用しました。
いでは文化記念館
館内は撮影禁止なのでご紹介ができないのですが、出羽三山詣での歴史に関する資料や2016年に日本遺産に認定された「出羽三山生まれかわりの旅」についてパネル展示などがありました。
山伏修行は「歴史絵巻」かと思いきや、現在も脈々とその歴史が受け継がれているのだそうです。そのようすを映像で見ることもできます。
入館料は おとな400円でした。
なお、こちらではこんな親切なサービスもあります。
昨年、青森の三内丸山遺跡にいった時も長靴貸出サービスがありました。
東北の人って親切よね。じゃなくて、場所をわきまえずにヒール靴やサンダルで来ちゃう人が一定数いるんでしょうね~
(以前、宮島の弥山に登った時にも、ふんわりスカートにパンプスのお嬢様がいてびっくりでしたが・・・)
羽黒山五重塔への入口
ここが出羽三山神社への入口となります。
およそ2kmの参道を登った山頂に出羽三山神社があります。
出羽三山神社については別記事で触れますが、冬季は参拝することのできない月山神社と湯殿山神社が、この出羽三山神社にてお詣りできるようになっています。
が、今回は山頂の出羽三山神社までは登りません、はい。
五重塔まで行って引き返し、ここから車で有料道路を走り山頂に向かうという算段です。
随神門
随神門(ずいしんもん)といい厄除けの門となっています。
かつては仁王門といわれていましたが、神仏分離により、現在では左右に門番の神さま(随神)豊石窓神(とよいわまどのかみ)と櫛石窓神(くしいわまどのかみ)が睨みをきかせています。
金網越しから失礼いたしますm(__)m
夫婦杉
門の手前に幹回り7~8メートルといわれる杉の木があります。
この大きさにも圧倒されますが、参道にはもっとすごい杉の木がたっぷりあります。
天地金神社
門前之宮(末社)で、5年ほど前に修復された鮮やかな朱色の建物です。
白い柱に巻き付く龍など、独特の建築です。寺院建築の意匠も見え隠れしています。
「金の五重塔」御朱印帳
2022年7月に頒布がはじまったばかりの御朱印帳を拝受しました。
表面には爺杉、裏面には国宝の五重塔が描かれています。
エンボス加工が施された立体感のある御朱印帳で、厚みと高級感があります。
この御朱印帳は、随神門前の授与所のみで購入できます。
高野山(和歌山県)の中門の工事中に端材を利用して作られた木製御朱印帳をいただいて以来、素材にインパクトのある御朱印帳でした。
羽黒山五重塔の御朱印
間もなくはじまる五重塔の葺替工事の印が入っています。
この御朱印も随神門前の御朱印授与所でのみでいただくことができます。
また、特定の日のみの限定御朱印もあるそうです。
鳥居を入って左側にある授与所の窓口には羽黒山境内でいただける御朱印をまとめたマップが掲示されていました。
それでは五重塔までGo!