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【山形の旅8】出羽三山めぐり~羽黒山 随神門から国宝 五重塔を往復~

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2022年7~8月の山形の旅。

出羽三山生まれかわりの旅 いよいよスタートです。

羽黒山の随神門をくぐり五重塔を目指します。先にお断りしておきますが、五重塔で折り返します。頂上までは歩きません歩けません(-_-;)

羽黒山五重塔は令和5年より修復工事に入ります。
建物が囲いで覆われて見えなくなります。詳細は公式サイトなどでご確認ください。
 

 

こちらの随神門をくぐると一気に空気が変わります。

羽黒山の石段を歩く

普通は門をくぐると、そびえるように階段が・・・というのが定番ですがいきなり下りとはラッキー・・・

なんて一瞬思いましたが、これは帰りに試練が待ち構えていることだと自戒。

この石段は江戸初期の1648年頃、13年の歳月をかけ造られた石段で「継子坂」と呼ばれています。

羽黒山山頂までの距離は約1.7km。その段数は2446段です。

もともと体力が劣化していますが、そもそも8月なので体力があってもやっぱり登りません。

 

石段は比較的緩やかですが、写真のとおりつまずきやすそうな部分も多々あります。

歩きやすい靴で行くことを強くおすすめします。

 

下った先にはたくさんのお社が並んでいます。

参道沿いの末社社殿

末社という存在ながらもひとつひとつの建物が大きいことに驚きます。

大きな木立に守られるように建っています。

1社ごとに詳しく案内板も設置されていて、聞いたことのある神様もいくつかありました。(失礼な表現ですが)神様の”住宅街”といった雰囲気です。

しばらく平坦な道を歩き、赤い橋を渡ります。

祓川と神橋

塗り替えられたばかりのようでピカピカです。木々の緑とのコントラストが美しい♡

橋の上からは滝が見えますが、こちらは帰りに立ち寄ります。

橋を渡った先には下居社(おりいしゃ)があります。

下居社

さきほどより社殿が一回り大きいのですが、こちらには天照大御神などが祀られています。再び表現が失礼ですが、こちらは神様の”マンション”ですね。

 

進んでいくと、登りの階段になりますが、まだまだ進みます。

特別天然記念物 爺杉

樹齢1000年ともいわれる羽黒山の中で最高齢の「爺杉」(じじすぎ)です。

幹回りは8メートルほどあるそうですが、近くまで寄れなかったのと、写真の撮り方が今いちなのでその迫力をお伝え出来ないのですが・・・

近くにはかつては婆杉(ばばすぎ)もあったそうですが、台風で倒れてしまったそうです。

 

爺杉からほどなく五重塔に到着です。

ここまでのんびり写真を撮ったり、休憩したり・・・といろいろ寄り道の多い私の歩き方で片道15分ほどでした。(普通に歩けば10分くらいです)

 

国宝 羽黒山五重塔

石畳と杉の木立に囲まれた五重塔。

高さは29.0m。国内の五重塔では法隆寺の五重塔(31.5m)と同等の高さになります。

しかしこの五重塔の建つシチュエーションは、他の五重塔にはない独特の景観で、感動間違いなし!

これだけ大きければ手前から見えそうなものですが、杉に囲まれているので、本当にこの場所に来るまで見えないというのが、神秘的だったりします。

 

国宝です。

看板のスポンサーは日立=”火絶ち”だそうで。木造建造物にはとても語呂合わせのよいスポンサーですね。(日立の名前でこの看板が表記されている理由は所説あります)

参道から見る杉木立ちにたたずむ五重塔も美しいのですが、やはりこの角度でしょう。

東北地方では最古の五重塔。歴史は古く、平将門の創建と伝えられますが、現在の塔は1370年頃(約600年前 室町時代の頃)に再建されたものだそうです。

長い間、風雨だけでなく雪にも耐えてきた塔。

この五重塔からは歴史の重さだけでなく、強い生命力すら感じます。

経年劣化が激しいようで、この塔は令和5年から杮葺きの修復工事に入ります。

ピカピカに蘇った姿も楽しみですが、このタイミングでの姿を記録できたのもご縁かと思います。

”工事好き&追っかけ”としては、ぜひとも工事中を見たいのですが、スペース的に工事中を見せる演出は難しそうですね。残念・・・

www.momoyorozu.net

 

(山頂まで行くつもりはないけど)五重塔から少しだけ奥に進んで、参道のようすをうかがってみました。

たまたまこの写真を撮っていた時に映り込んだ方はカジュアルな姿でワンちゃん連れ・・・ えーっ、お散歩がてらこの階段往復しちゃってるのかしら? どんな体力?

なお、出羽三山神社はリードをつけていればペット同伴可能だそうです。

ここが”一の坂”だそうで、当然”二の坂”もあるかと...

周囲を見渡したところ、この時刻からここを登っていく人はいませんでした。

 

その手前にある「保食(うけもち)神社・天満(てんまん)神社)のお社の前で引き返します。

 

再び、神橋に戻ってきました。ここで道を逸れて滝の下に行ってみます。

須賀の滝

「須賀(すが)の滝」は参詣に向かう人々にとっての 禊(みそぎ)の場所として、(江戸時代に)人工的に造られた滝です。

水量は少な目でしたが、それでもお堂の近くまで行くと水しぶきが当たります。 

左に「岩戸分神社」と右に「祓川神社」があります。

岩戸分神社には、岩の中に隠れた天照大神を外へ連れ出した神様として知られる「天手力男神(アメノタヂカラオノカミ)」が祀られています

www.momoyorozu.net

注連掛け桜

滝に向かう道の横にひっそりと看板がありました。

祓川で禊をするときに、この木に注連(しめ)をかけたことからその名がついたそうです。

 

再び継子坂

そんなに急ではないし、一気に行けるかと思いましたが・・・一呼吸立ち止まってしまいました~

まとめ

随神門から五重塔まで所要は見学も含め往復40分ほどでした。

五重塔までのルートはこんな感じでした。

(イラスト内の縮尺にずれはありますが)この図に入る範囲にぴったりはまるかのように右下のところまで歩きました。

山頂まで2446段の石段に対して、五重塔往復ならば(数えてはいませんが)片道200段ほど、往復でも500段は歩いていないと思います。

杉木立の中を歩いた先にたたずんでいた五重塔は感動的でした。

往路はどんよりしていたお天気も、復路では日が差し始め緑の木立が大変美しもあり、暑くもあり・・・夏は大変です。水分の準備をくれぐれもお忘れなく。

一方、出羽三山の中で唯一年間を通して参拝できるのがこのエリア。冬の五重塔もさぞかし美しいことだろうと思いますが、こちらも雪の状況をしっかり確認していきましょう。

まるで根性がない私は、駐車場へ引き返して、車で山頂へ向かいます。