2022年9月の淡路島・鳴門の旅行記です。
淡路島を訪ねた目的のひとつが「日本国生みのお話」に関する史跡。
そんなに詳しいわけではないのですが「ブラタモリ」の淡路島の回を見て興味を持ちました。
というわけで、(タモリさんたちが行った場所とは違うところですが)日本発祥の地である「おのころ島」と伝わる場所のひとつに行ってみました。
古事記に登場するおのころ島と淡路島
古事記と日本書紀に登場する日本の国土の誕生にまつわるお話をカンタンに。
天照大御神の親神でもある伊弉諾尊(イザナギノミコト)と伊弉冉尊(イザナミノミコト)は、天上(高天原)の神様たちから国造りを命じられて天浮橋に立ち、天沼矛(あめのぬほこ)で大海原をかき回し、それを引き上げました。
このとき矛の先から滴り落ちた雫が「淤能碁呂島(オノコロジマ・オノゴロジマ)」となりました。
島に降り立った二神は、夫婦となり次々に島を生んでいきます。この時最初に誕生したのが淡路島だといわれています。
続いて、四国、隠岐島、九州、壱岐島、対馬、佐渡島と島々が生まれ、その後に誕生したのが本州。これらを大八島(おおやしま)国と呼び、日本列島のはじまりとされています。
おのころ島の場所は?
諸説あります。また、淡路島がおのころ島だとする説もあります。
おのころ島と伝わる場所については以下のとおりです(出典:Wikipedia)
・沼島(南あわじ市)
・絵島(淡路市岩屋)
・沖ノ島(和歌山市沖 友ヶ島の一部)
・おのころ神社(南あわじ市 沼島内)
・おのころ島神社(南あわじ市)
・十神山(島根県安来市)
「ブラタモリ」の淡路島の回でタモリさんたちが訪ねたのが淡路島の南端に浮かぶ沼島です。しかしここは、船でしか行かれない場所のため今回は断念。
今回はアクセスしやすく、観光地としても知名度のある「おのころ島神社」を訪ねました。
おのころ島神社について
【名 称】おのころ島神社
【主祭神】伊弉諾命(イザナギノミコト)伊弉冉命(イザナミノミコト)
【創建年】不明
【創建者】不明
【所在地】兵庫県南あわじ市
おのころ島神社の場所
島という名がついていますが、淡路島の内陸の田園地帯にあります。
ナビで走りながら???でしたが、かつてはこの周辺は入り江で、「国生みの聖地」と伝えられる丘が「おのころ島」として崇敬されてきた歴史があるそうです。
タモリさんたちが訪ねた沼島にも「おのころ神社」があり、ちょっと混乱しそうですが。
おのころ島神社の境内
大鳥居
おのころ島神社のシンボルが日本三大大鳥居(他の2つは平安神宮、厳島神社)に数えられる巨大な赤い鳥居です。
高さは21.7メートル。
奥に見える社務所と比べても鳥居の大きさが際立っています。
社務所の先に階段があります。
登ってから振り向くと社殿までこの高さです。
社殿
日本の国を生んだ神様ご夫婦が祀られる神社は、夫婦和合、良縁、健康長寿などにご利益があります。
ご神木
社殿右の建物の中を見ると、倒壊してしまったと思われるご神木がありました。
社殿の前にあった「鶺鴒(セキレイ)石」
セキレイのしぐさは現在の神前結婚式での三・三・九度にも受け継がれているということで縁起の良い石。
新しい出会いを求める人、現在の絆をさらに深めたい方、それぞれのお作法が看板に記されています。
社殿周辺はそんなに広くないのですが、奥に摂社があるので行ってみました。
摂社 八百萬(やおよろず)神社
伊弉諾命と伊弉冉命の御子神様(天照大御神 他)が祀られています。
どおりで本殿の横を通って摂社に続くこの道がなんとなく良い雰囲気でした。
御朱印
シンプルな御朱印の他に、季節限定のカラフルな御朱印(書置き)が用意されています。9月はダリアが描かれていました。
「自凝島」という漢字は、おのころ島が矛の先から滴り落ちた雫が自ら固まってできた島であるということを表しています。
まとめ
境内をゆっくり巡り、御朱印をいただいて20分ほどでした。
参拝を終わって大鳥居に戻ったころ、観光バスが入ってきました。
地元のガイドさんが案内されるようでした。個人で行くと聞けない解説もあるので、寺社巡りはツアーに参加するほうが良いこともありますね。
思い描いていた「島」というイメージはないものの、ここから日本が広がっていたんだなと想像を膨らませるとちょっとワクワクするかも。
近くにはイザナギノミコトとイザナミノミコトが天沼矛を持って立ったという天浮橋とされる場所もあるそうですのであわせて訪ねるのもおすすめかと。
次回淡路島を訪れる機会があれば、沼島や絵島も訪ねてみたいと思いました。
おのころ島神社の駐車場とアクセス
神戸淡路鳴門自動車道の西淡三原インターから20分ほど。
境内に隣接する無料駐車場があります。
高速バスの停留所 榎列(えなみ)からは徒歩10分ほどとなっています。