2022年11月の佐賀旅行記です。
初日は唐津市内波戸岬の国民宿舎に宿泊。2日目は有田や武雄の町を巡り、宿泊したのは美肌の湯で知られる佐賀県の名湯 嬉野(うれしの)温泉。
その中でも老舗の高級旅館である「大正屋」さんに宿泊しました。
嬉野温泉について
日本三大美肌の湯に数えられるという嬉野温泉。
(他の2か所は斐乃上温泉(島根県)と喜連川温泉(栃木県)だそうです)
そのルーツは3世紀ころの神功皇后(第14代 仲哀天皇の皇后)にさかのぼります。
また、江戸時代にはシーボルトをはじめとして多くの書物に紹介されているという歴史ある温泉です。
泉質はナトリウムを多く含む重曹泉。弱アルカリ性で無色透明。
効能は、リューマチや神経痛、皮膚病、婦人病、呼吸疾患などです。
嬉野温泉のゆるキャラ「ゆっつらくん」 西九州新幹線開通バージョンです。
西九州新幹線の駅が開業して、アクセスもグッと良くなりました。
西日本ではそこそこの知名度はあるのだと思いますが、失礼ながら東日本(時には西日本にもなる中途半端な立ち位置の静岡県)在住者にとっては、温泉や旅行好きでないとなかなか知らない名前です。
私が知ったきっかけは、仕事関係のお客さまでご当地出身の方から「嬉野温泉はいいところだからぜひ」と教えていただきました。
「うれしの」という名前が印象的だったこともあり、いつか行ってみたいと思っていました。
予約したらホテルがアップグレード!?
今回宿泊したのは「大正屋」という老舗旅館です。
そして「湯宿 清流」「椎葉山荘」というグループ旅館があります。
お宿をさがす基本として、私の場合は「おひとりさまでも宿泊できる」という条件があります。ハイクラスのお宿ですとおひとりプランがなかったり、あってもかなりの割り増し金額になってしまいます。
そんな理由からおひとりさまプランがある「湯宿 清流」を予約しました。
ところが、宿泊数週間前にお宿から、旅館の温泉施設工事のため休館するとの連絡がありました。そして、料金などは同じ条件のまま「大正屋」への振り替え宿泊!?をおすすめしていただきました。
全国旅行支援がはじまったばかりの時期で「なぜ今?」とは思ったものの「これってアップグレードよね?」と勝手に解釈して宿泊変更をお願いしました。
なお、工事が完了した現在は「大正屋」におひとりさまで宿泊できるプランは用意されていないようです。「湯宿 清流」ならおひとりさまでも宿泊可能です。
嬉野温泉「大正屋」の場所と駐車場
嬉野温泉の中心に立地しています。
といっても嬉野市は人口は3万人弱の山間の小さな温泉町といった風情です。
今回はレンタカーで行きました。武雄市からは車で約30分でした。(新幹線なら5分)
嬉野温泉駅からは車で10分ほどです。
他の交通状況の詳細はわかりませんが、博多などからバスという手段もあるようです。
温泉旅館に宿泊するなら、早々にお宿入りして温泉を楽しむのがお作法かと思うのですが、貧乏性の私はあちこち観光に走り回り、到着したのは薄暗くなった夕方5時半頃。
いつもならホテルの手前や駐車場で建物などもバシャバシャ写真を撮るのですが、敷地に入るとスタッフが待機していて、荷物を運んでくれたり、さらに車の移動もおまかせという超ラグジュアリーなおもてなし。
というわけで写真を撮るヒマもなく館内へGO。
写真は翌日のチェックアウト時に玄関前で撮ったものです。
「大正屋」の館内
創業は大正14年。
建物の設計は、皇居新宮殿の基本設計も手掛けた吉村順三氏とのことです。
エントランス
高級感漂う家紋がお出迎えです。入って左手がフロントになっていました。
チェックインと館内の説明をしていただき、早速お部屋へ。
客室(本館和室ツイン)
建物は本館、東館、離れがあります。
今回宿泊したのは本館和室ツイン。ベッドが設えられたお部屋です。
ホテルのスタッフがお布団を敷いてくださるのも気を遣うし、といって自分で敷くのも面倒・・・ということで私は畳あり&ベッドのある部屋が最近のお気に入りです。
ベッド2つが入ると狭い感じはしますが、ひとりでくつろいで、あとは寝るだけですから~
お部屋にある調度品も佐賀らしいものが満載。
朝から陶磁器ばかり見てきて、そろそろ飽きてもいい頃ですが、飽きません(笑)
温泉旅館なので大きなお風呂を存分に楽しみましたが、一応部屋風呂もあります。
アメニティなど
ザ・旅館という感じのお風呂セットで、ゆるキャラ「ゆっつらくん」の袋入り。
かわいいので、その後も旅行で利用させてもらっています。
嬉野茶
「大正屋」に宿泊して地味に感動したのがこちらのお茶。
旅館でこんなに良いお茶を出してくれるところは、ホント何年振りのことでしょう。
自宅では毎日急須でお茶を入れて飲む派なので、嬉野茶を堪能しました。
なお、お部屋からの景色は・・・
エントランスの真上!?
駐車場は見えるものの木々に囲まれていますし、部屋に入ればホントに静寂そのもの。
写真は朝7時に撮影したものですが、朝もやが幻想的でした。
パブリックスペース
エントランス入って右側にはラウンジ、その奥にパブリックスペースが広がっています。
建物は歴史の古さ(エレベーターはかなりレトロ)を感じますが、品のある落ち着いた雰囲気です。
窓から煙が見えたのでのぞいてみると・・・
源泉の湯気でしょうか? 楽しみ~♡
ロビーの横にはご当地らしい陶磁器を中心とした展示があります。
素人なので価値はよくわかりませんが・・・目の保養になります(苦笑)
こういうものの価値がわかる大人になりたいものですが・・・
少し階段を上がった中2階はフリードリンクも楽しめるラウンジがありました。
食後には、ご年配のグループの方が談笑していてにぎやかでした。
おみやげ屋さんには旅館オリジナルのお茶などもそろっています。
私が静岡県民でなければお茶も買っていたかもですが・・・(毎日飲んでも消費しきれないくらいの茶葉が家にあるのです)
大正屋の温泉めぐり
大正屋グループの旅館に宿泊すると他の施設の温泉も利用できる特典があります。
それも気に入ってこのお宿を選んだのですが、私が実際に宿泊したときは、残念ながら「湯宿 清流」は休館。また、この「大正屋」の「滝の湯」も工事中とのこと。
ということで、実際に利用したのは椎葉山荘の「しいばの湯」と大正屋の「四季の湯」の2か所だけでした。
いずれにしてもこんなにバタバタ走り回っている旅なので、全制覇する時間はありませんでしたけどね~(^^ゞ
椎葉山荘「しいばの湯」
チェックインして部屋に荷物を置いてすぐに温泉送迎バスに乗車。
午後6時ですが、すでにみなさん温泉を楽しんで夕食スタートといった感じなので、バスは貸し切りでした。
日が暮れてきた山道をくねくねと10分ほど走りました。
椎葉山荘は町から離れ自然の中にたたずむ「ぽつんと一軒宿」です。
真っ暗でどこをどう走っているのかわからない・・・自分の運転で来なくてよかった~
長~い廊下を歩いて温泉へ。
ここはなんといっても露天風呂が素晴らしい!
この感動を表現したくて、公式サイトから写真をお借りしました。
外は日が暮れていたものの、すぐ横に川が流れていて、その音と秋の涼しい風に吹かれて浸かる温泉は極楽でした~
建物内の温泉も広いのですが、この解放感にほとんどの人が露天風呂にいました。
もっと長く入っていたかったのですが、バスの時間もあるし・・・でタイムリミット。
なお、こちらは日帰り温泉も楽しめるそうですよ。
大正屋「四季の湯」
移動が大変なので「しいばの湯」は一度だけでしたが、館内にある「四季の湯」は2回入ることができました。
こちらも感動をご紹介するために公式サイトから写真をお借りしました。
温泉は「美肌の湯」を象徴するようなトロトロ具合。
景色(環境)は「しいばの湯」ですが、泉質はこちらに軍配ですね。
「四季の湯」は露天風呂はないのですが、ガラス張りで解放感ある空間。
夜と朝では雰囲気もがらりと変わるのがよかったです。
湯上り処のスペースにも余裕があります。
余裕がないのは私のスケジュールだけ(苦笑)
朝風呂の後は急いで朝食会場へ。
5つの温泉にすべて入ろうと思ったら、2泊くらいしないと無理だなあと思いました。
そして、自動車(レンタカー)があるとあちこち動きたくなるタイプなので、温泉宿をどっぷり楽しむなら公共交通機関で行くしかないかも!?
お宿のお食事もじっくりご紹介したいので次の記事にて。