2019年2月の冬のイタリア周遊ツアー旅行記です。
朝からフィレンツェの街並みを少し歩いた後、この日のメイン観光である美術館の見学となりました。
ウフィツィ美術館とは
メディチ家歴代のコレクションを中心に、古代から近代までの美術作品を収蔵・展示するイタリア最大の美術館です。
特にルネサンスと分類されるものには、絵画をレオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラッファエッロ、ボッティチェッリといった巨匠たちの作品が多数。
世界から多くの観光客が訪れるイタリアの観光名所となっています。
ツアーでフィレンツェを訪れるとたいていは観光に組み込まれています。
この美術館はを現地在住の日本人ガイドさんが2時間かけて案内してくれました。
まるで庁舎なウフィツィ美術館の建物
なんとも書きにくく発音しにくいウフィツィ(Uffizi)は、英語のオフィス(Office)と同じ語源のことば。建物は、この地で大きな力を持っていたメディチ家が命じて官庁として建てたもの。その後、メディチ家のコレクションを収蔵する美術館となります。
メディチ家は多くの芸術家のパトロンとして活動支援を行ったので、この地にはすぐれた芸術家が集まり多くの作品が残りました。
確かに建物がオフィスっぽいです。
建物はドーリア式と呼ばれる回廊の上に2階、3階部分が造られたルネサンス様式。
シンプルな構成(コの字型)なので、世界の巨大美術館に比べ迷子になるようなこともなくまわりやすいと思います。(実際はついていくだけなのですが・・・)
ただ美術館の巨大建造物の画としては、この角度でしたか外観がわからないのが残念。
美術館入場まで
入場券はもちろんツアーで予約してもらっているのですが並びました。20分近く。
観光客の少ない冬に予約していてもこんな状態なので、ハイシーズンに個人で行く場合などは予約必須の美術館というのも納得です。
入場に時間がかかる理由は・・・
セキュリティチェックが必須だから
ヨーロッパ各国ではこのような観光施設ではどこもです(ミラノのドゥオモもローマのコロッセオもバチカンのピエトロ大聖堂も・・・)。
テロのことを考えると仕方のないことですが、それ以上に係員のやる気がなさそうなのが最大の原因では?と勤勉な日本人は思ったりするのです(苦笑)
晴れてフロアへ入場。みなさんエレベータに乗ろうとしますがMAX6名が2基ほど。
扉がレトロすぎて途中で止まるんじゃないかという不安と、建物は3階しかありませんからせっせと見切りをつけて階段へ行きましょう!
こんなステキな階段ならエレベーターより何倍も快適です。
イタリアルネサンス時代を凝縮した展示品
このウフィツィ美術館、外観はあまり巨大に見えないのでナメてましたが、45室に2000点の作品を展示するスケールなのです。
そして、イタリアルネサンスを代表する有名な作品が目白押しなのです。
ルネサンスは「再生」「復活」を意味するフランス語であり、一義的には、古典古代(ギリシア、ローマ)の文化を復興しようとする文化運動であり、14世紀にイタリアで始まり、やがて西欧各国に広まった
Wikipediaより
私は正直、美術館は得意ではありません。そんな私でも「お~、これは見たことある」という有名どころをガイドさんがダイジェストで案内してくれるのがツアーの良いところ。
小さい絵もありますが、有名どころはド迫力のサイズ。それを至近距離で見せてもらえるのはさすが本場。
さらに写真撮影も可(フラッシュは禁止)という太っ腹なのです。そうなると写真を撮るのに必死で説明が耳に入ってこなかったりして、痛し痒し(笑)
ザクっと撮ってきた有名作品たちを並べ、自ら復習のためにも作家名などをふりかえってみます。
「聖母子と二天使」 作:フィリッポ・リッピ
「ウルビーノ公夫婦像」 作:ピエロ・デラ・フランチェスカ
モデルはなんとも・・・ですが、構図や遠近法が際立つ作品です。
春(プリマヴェーラ) 作:サンドロ・ボッティチェッリ
「ヴィーナスの誕生」 作:サンドロ・ボッティチェッリ
それなりの大きさなので、パリのルーブル美術館で「モナリザ」を見た時のようながっかり感もありません。
「聖家族」 作:ミケランジェロ
彫刻では有名なミケランジェロの唯一の板絵といわれています。
さすが彫刻家だけあって洋服の陰影や人の肉感がすごいです。額のデザインも見事です。
平面的な絵画よりも立体的なものが大好きなんです、私(笑)
こちらはグロテスクですが、立体的な土台(盾?)に描かれている珍しい絵画です。
「メドゥーサの頭部」 作:カラヴァッジオ
「受胎告知」 作:レオナルド・ダ・ヴィンチ
宗教的な意味はあまり理解できていませんが、遠近法や陰影など時代とともに精巧になっていく技法などの説明は聞いていて楽しかったです。
こちらは、メディチ家のお宝コレクションを展示する八角の部屋(サロン)です。
建物好きとしては、こういう空間展示(建築美)が好きです♡
廊下までみどころ満載の美術館
床は大理石、壁沿いには彫刻、天井画もアートなのです。
有名な彫刻ですら指定席が「廊下」というのにもビックリ
ラオコーン像
こちらはコピーバージョンだそうで、ホンモノはヴァチカン美術館にあります。
出口手前にあるミュージアムショップには、作品をモチーフにしたグッズが揃っていて、自分用にと求めたのがこちらのカップ。
見学前は、2時間も美術館を歩くのは長いな~と思っていましたが、あっという間でした。
私のようなド素人がガイドなしで歩いたらムダに歩き回ることにもなるので、よほど美術に造詣が深いか、リピーターでもない限り、まずはガイドツアーに参加するか、オーディオガイドを借りることをおすすめしたいと思います。
(かつて、メトロポリタン美術館や大英博物館をムダ歩きした経験からの実感)
昼食の後は、オプショナルツアーでピサの半日観光に向かいます。
こちらからツアーのダイジェスト・リンク集がご覧いただけます。