冬のスペイン周遊ツアー 旅のまとめ 第1弾です。
”お手頃価格”の添乗員付きツアーを利用して2014年にスペインの周遊ツアーに参加して以来、カナダ、ペルー、イタリアのツアーに参加した経験から、ツアー選びのコツなど自らの反省も含めお伝えしたいと思います。
また、円安と燃油価格の高騰で、かつてのような格安ツアーは実現が難しくなってくるかもしれません。
この記事は、それらを踏まえたうえで「いつかまたこんな日が来ますように」という気持ちでお読みいただければ幸いです。
スペイン旅行のベストシーズンは?
ヨーロッパ全般にいえることですが、春から秋にかけてがいわゆるベストシーズンです。
特に人気になのは、ひまわり畑の風景が見られる5~6月(日本より開花が早いらしい)といわれています。真夏の暑さも避けられる時期です。
しかし、ひまわり畑にこだわらなければ、イタリアと同様に世界遺産の建造物が多い国なので、あえて気候の良い時期を外していく冬がおすすめ。
美術館や宮殿などベストシーズンに比べて観光客が少なく、なんといってもツアー代がお安くなります。
冬のヨーロッパツアーのメリット・デメリットについてはこちらにまとめています。
スペイン周遊ツアーの選び方
スペインはイタリアに比べると周遊ツアーの選択肢は多くありません。
初めてなら”鉄板 4都市”の含まれた王道コースへ
世界遺産のあるバルセロナ、マドリード(プラス トレド)、グラナダ、コルドバの4都市はほぼ含まれます。
これにプラスアルファの町(セビリア、バレンシア、ミハスなど)を巡る8日間のツアーがほとんどです。
初めてのスペイン、何度も行かれないというならまずこれを網羅したツアーにしておきましょう。
時間に余裕がある方やリピーターの方は北スペインやポルトガルまで巡るツアーなど。
どんなルートで巡る? ⇒ 大好物は最初か最後か
多くのツアーは、首都のマドリードから入国しバルセロナから帰国、あるいはその逆の一方通行のツアーになります。
入国する場所よりも どこをクライマックスの地にするかが重要です。
多くの方がスペインといえば、アントニ・ガウディの傑作 サグラダ・ファミリアを最大の目的にしているのではないでしょうか?
あとは、「大好物を先に食べるか」「最後にとっておくタイプか」です(笑)
ちなみに私はサグラダ・ファミリアが旅のクライマックスとなり大変印象に残りました。完成するまでにリピートするんだ!と心に誓っての帰国となりました(*^^)v
これはたまたまの結果だったのですが、その後参加したイタリアツアーは吟味した上で、クライマックスをローマのコロッセオにしました。
しかし旅が終盤になるにつれ体調が悪くなっていって、かなりしんどかった記憶があります。年齢や体力も加味する必要があるかもしれません。
どんな乗り物で巡る? ⇒ 実はバス移動が楽かも。
基本的には、スペイン国内はバスで周遊することになります。
が、「ゆったり」などの名前がついたちょっとお高めのツアーでは、航空機や鉄道での移動が含まれます。
都市間の移動に6時間くらいバスに乗っていることもありますので、長距離移動が辛いという場合は選択肢に入れるのもありです。
しかし、考えようによっては、重いスーツケースを運んだり、セキュリティチェックが煩わしい航空機などより、ホテルで積み込んだら次の目的地まで手荷物だけ管理すれば良いバス移動の方が楽という考え方もあります。
参加人数は? ⇒ お得なツアーほど人がぎっしりです。
お手頃価格のツアーは一度に多くの参加者を集める”薄利多売”で成り立っています。
なので大型バスいっぱいの40名近くを集めます。私が参加したスペインツアーも37名ほどでした。
またこのようなツアーは最低でも15名くらい集まらないとツアーが催行されません。
大人数はイヤだという方は、定員が20名ほどに限定されたツアー(航空機の上級クラス利用)や、少人数でも催行してくれるちょっとお高めのツアーを選びましょう。
【2022.9追記】新型コロナの影響で、今後は募集定員が若干絞られる反面、かつてのような20万円前後の周遊ツアーの催行は難しいのでは思われます。
自由行動は必要? ⇒ 初めてのヨーロッパならすべて観光付きがオススメ
今回、はじめてのひとり参加ヨーロッパツアーだったので、あえて自由行動がないことも選択の決め手になりました。
過去にイギリス、フランス、ドイツなどにダイナミックパッケージを利用して行ったことはありましたが、ラテン系(イタリア、スペイン)は治安が悪いと聞いていたのでかなりビビっていました。
国内のひとり旅は、自ら航空券を手配し、レンタカーなどで自由奔放に行動するタイプの私がこれに耐えられるか・・・ですが大丈夫でした(笑)
気に入った都市があれば、再びその都市だけを個人旅行などで訪れるという選択肢もおすすめです。
航空会社選びについて
航空会社選びは今やツアーの重要な選択肢
”どうせエコノミーだからどれも窮屈さは同じだし、とりあえず目的地に行ってからが旅のはじまり”という意見もありますが、実はここ数年、その認識が変わりつつあります。
ツアーの内容が似たり寄ったりということもあるのですが、各社ツアーを比較していて気付くのは、航空会社指定、それも日系航空会社のツアーが格段に増えているということ。
ひと昔前なら「航空会社未定」「ヨーロッパ系航空会社」と書いてあり、いざ決まったらロシア系だったなんて話も。
ロシア系もヨーロッパ系に含めるなんてミステリーツアーよりもミステリー過ぎ。それを考えると隔世の感です。
これにはCAさんのサービスの質はもちろん、マイルを集約したいという方も増えているのではないでしょうか。
ビジネスクラスだってツアーなら手が届くかも・・・
さらに近年は、お手頃価格ツアーのカタログにも、上級クラス(ビジネスやプレミアムエコノミー)を利用したツアーが増えてきました。
海外のホテルやレストランに高いクオリティを求めるよりも(日本が一番ですから)、エアラインでプチ贅沢をする方がコスパいいかな、という方も多いのでしょう。
当然ながら個人で手配する航空券の価格より、ホテルや観光も含めたパッケージツアーのほうが安いことが多いのです。
さらに冬なら、人気シーズンにエコノミーで行くツアーと同じような価格で上級クラスに乗れたりするのですからちょっと奮発してみるのも良いと思います。
こちらは20万円台のツアー「JALプレエコ利用のイタリア周遊ツアー」のようすです。
トランジット(乗り継ぎ)もお楽しみのひとつ
ヨーロッパ方面にはつきものの乗り継ぎも、ツアーなら添乗員さんがいるので安心。
スペイン以外にもちょっとだけ違う国に立ち寄れることを”旅のおまけ”として楽しむのもありです。
ちなみに私はヘルシンキ(フィンランド)乗り継ぎでした。物価が高すぎて目が飛び出そうでしたが、ムーミングッズやマリメッコなど目の保養にはなりましたね(笑)
乗り継ぎ便なら選択肢も増えますが、地方空港利用者は注意
ヨーロッパ系(エールフランスやフィンランド航空など)あるいは中東系(エミレーツ航空やカタール航空など)など、一度は乗ってみたいとあこがれの航空会社を利用するのもいいと思います。(ただし、欧米系は一度乗れば十分・・・ということも多々あり)
ただ多くの選択肢があるのは羽田や成田を利用するという場合に限ります。
私が利用した名古屋(中部)発のツアーの選択肢はほぼ2社。ルフトハンザドイツ航空かフィンランド航空でした。これも憧れがあったので選択した理由のひとつでしたが、期待したほどではありませんでした。
成田や羽田まで行くのは交通費もばかにならないし面倒という方は地元発のツアーで。私の住む静岡発着では、上海や仁川経由というツアーを見かけますが・・・う~ん、私は羽田まで行きますね。
結論:日系航空会社の乗り継ぎで行くのが一番!
スペインの旅は深く考えずに「安い」「名古屋から行ける」とフィンランド航空を利用しましたが、この数年学習した結論としては日系航空会社がいちばんです。
JALやANAなら困った時でもCAさんの多くが日本人なので日本語で気軽に相談できます。
その他にもこんなメリットがあります。
- 機内の映画や音楽などのエンターテイメントが豊富
- 機体が大きく新しい、座席間隔も広め
- 日本発の便では24時間前からWEB(オンライン)チェックインできる
ツアーは希望席がとれないと思う方が多いようですが、24時間前からのWEBチェックインを利用することで希望の座席を確保できる可能性もあります。私はいつもこれで窓側を死守しています。ただし、帰国便では発着地や乗り継ぎの状況でWEBチェックインが利用できないこともありました。
日系航空会社はツアーでもマイルがたまります
日系航空会社(JALまたはANA)は、私の経験上ではエコノミーでも確実にマイルがたまります。積算率は30~50%と低いのですが距離が長いのでそこそこたまります。
スペイン、イタリアのツアー参加者の中には「マイルなんてたくさん乗らなきゃたまらないし、よくわからない・・・」という方が多かったような気がしますが、1年に1~2回ペースで欧米のツアーに行く方であれば、2年で1回くらいは国内旅行に行けるくらいのマイル(12000~15000)がたまるのでぜひためていただきたいです。
しかし、スペイン旅行で利用したフィンランド航空ではマイルが積算されませんでした。これより数年前に別のツアーでビジネスクラスを利用した母はJALマイルが積算されていたのですが、エコノミーは対象外ということもあるようです。
スペイン周遊ツアーの費用はどれくらい?
冬なら10万円前半からツアーが見つかる
添乗員付き・食事付きでもイタリアと同様にオフシーズンである冬なら10万円前半からからあります。
ベストシーズンなら30~40万円が一般的相場
あくまでも「お手頃価格」といわれる団体ツアーの場合です。5月から10月くらいのベストシーズンの標準的ツアーなら30~40万円が一般的。
なお、プラス10~30万円ほどでプレミアムエコノミーやビジネスクラスの選択ができるものもあります。その場合はあくまでもツアーの内容(食事やホテル)は、お手頃価格エコノミーのツアーと同じということをお忘れなく。
次の記事では、ホテルや食事、治安などについてまとめています。
こちらからツアーのダイジェスト・リンク集がご覧いただけます。