2019年10月の旅の記録です。
今回の旅では郡上八幡はお城をメインに訪ねましたので、下山してからの1時間弱、観光客もまばらな日曜日の夕方の町並みを駆け足で散策しました。
郡上八幡は江戸時代に整備された城下町で、その街並みや建物が伝統的建造物群保存地域として守られている上に、さらに明治以降に建築された洋風建築、名水百選にも選ばれている湧き水といったみどころがあります。
さらには「食品サンプル発祥の地」など多方面にわたってみどころのある町です。
郡上八幡旧庁舎記念館から散策スタート
昭和初期に造られた旧庁舎は、1994(平成6)年まで町役場として利用されていました。現在は観光案内所、無料休憩所、物産販売施設として活用されています。
郡上八幡の城下町は、吉田川をはさんで南北にみどころが広がっています。旧庁舎を出てすぐに吉田川にかかる新橋を渡ります。
城下町から見える天守閣
散策していると郡上八幡城の天守が見えてきます。
郡上八幡の城下町には立派な寺社がとても多い印象を受けました。
重要伝統的建造物群保存地区
かつての居住区分の名残か「殿町」「職人町」「鍛冶屋町」という町名がついています。バケツが目印!
軒先に吊り下げられたバケツは建造物を守る防火意識を感じさせます。
隣家との境にある袖壁(台形状の仕切り)も昔ながらの延焼を防ぐ独特のつくりなのだそうです。
レトロな看板も健在です。
町の中には江戸時代に整備された水路がはりめぐらされ、並々と水が流れています。これなら万が一にも備えられそう。
郡上八幡博覧館(旧税務署)
大正時代に造られた税務署の建物。内部では(夏季に開催される)郡上踊りを通年見られる施設となっています。
郡上踊り記念碑
7月中旬から9月上旬の30夜ほどにわたって町の各所で開催される”日本一ロングランの盆踊り”といわれています。
水の町を代表するスポット。日本名水百選第1号に指定されています。
宗祇水(白雲水)
(2015.3撮影)
段差を利用して、飲料水だけでなく、さまざまな生活用途に利用しています。
ただ、(2015年に)訪れた時は観光客で混雑しており、お世辞にも清潔とは言い難い雰囲気でした。後述しますが、他に歩道も雰囲気のあるきれいな水場があります。
下流にある宮ケ瀬橋を渡って、対岸に戻ります。
いかにも温泉街という雰囲気です。
この雰囲気、ペルーのマチュピチュ遺跡の麓の村がとても似ているんですよ。
さんぷる工房(食品サンプル体験施設)
城下町と食品サンプル?と思いますが、発祥の町ならではです。
私は別のお店でサンプルづくりを体験しましたが、この街並みの中にも2件ほどお店があります。
お店の中をのぞいてみると多国籍クラス。英語で説明している最中でした。
1時間弱で完成するので、町歩きの途中にチャレンジしてみるのもありです。
時間がない方は、リアルなおみやげをどうぞ。
これは国内、海外問わずおみやげに喜ばれること間違いなし!
そろそろ外も暗くなってきました。照明の灯った町も風情があります。
看板の「肉桂玉」ってなんだろうと気になっていましたが、ニッキの飴だそうです。なんか文字だけ見るとすごく”肉感”あるんですけど(苦笑)
台湾の夜市で看板の漢字からどんな食べ物だろうと想像をふくらませていたことを思い出しました。
郡上八幡楽芸館
明治37(1904)年に造られた医院の建物。町の文化資料や画廊になっています。
再び旧庁舎に戻ってきてゴールなのですが、駐車場に行くと雰囲気のよい路地への入口がありましたので探索してみました。
水の町の風情を感じられる「いがわこみち」
後述する駐車場のすぐ脇に入口があります。
民家の脇を流れる水路沿いの歩道です。人がやっとすれ違える程度の道幅です。
水路には優雅に鯉が泳いでいます。水がきれいです。
マンホールの蓋もこのとおり
地元の人たちが使う水場
かつては洗濯などにも使われていたそうですが、近年は野菜を冷やしたり洗ったりする程度のようです。
会員(利用者)の名前が書かれた板があり、地元のひとたちが大切に使い続けている様子がわかります。
ちょっと進んでみたら・・・
滝!?
きれいな水がふんだんにあるということが、よ~くわかりました(笑)
駐車場に戻る頃には、すっかり日が暮れて外灯がいい感じに
息つく暇もなく駆け足で歩いたので、正直この日歩いた中で(お城を除き)いちばんここが雰囲気的には癒されたかも。
あらためて、食べ歩きや郡上踊りなどの実演、資料館などの見学などゆっくり再訪したいと思える町でした。
駐車場について
郡上八幡の城下町エリアにはほぼ無料駐車場はありません。
郡上八幡城に向かう坂の途中及び頂上に無料駐車場もありますが、そこに停めて城下町を散策して再び山を登るというのも大変かと・・・
1日定額の駐車場(500円ほど)と時間制の駐車場がありますが、短時間の利用ならこちらがおすすめ。
郡上八幡旧庁舎記念館
24時間入出庫可能で、最初の1時間は150円。以降30ごとに50円。(2019.10末現在)
翌日は美濃と関市内へ向います。